リコーGXRの二つのAPS-Cのユニットはハイエンドの単焦点レンズに近い画質

by thom(写真家のThom Hogan氏のサイト)に、リコーGXRのレビューが掲載されています。

Ricoh GXR Camera Review by Thom Hogan

  • 基本的にユーザーインターフェースは理にかなっており、容易に理解と操作ができる。多くのデジタル一眼レフはこの部分がよく出来ていない。操作性はあらゆる点で良好で、大きな欠点は何も見つけることはできなかった。
  • 最もがっかりしたのはバッテリーで、6.2Whのバッテリーはスペック上は問題ないが、実際には少し不足している。悪いことに、オプションのEVFを付けるとバッテリを極めて速く消耗する。pre-AFやEVFなどバッテリーを消費するような使い方をしていることは認めざるを得ないが、自分は1日に4本のバッテリーを使う。予備のバッテリーを買ったほうがいい。
  • AFは28mmは極めて良好な性能だが、50mmと28-300mmは別の話だ。28-300mmは望遠端では合焦の前に一時的なフォーカスの中断が発生する。そして時に、その後にゆっくりとした段階的なピント調整がある。50mmも同様だ。暗所でのAFも問題で、50mmは多くの場面でピント位置を行き過ぎてから戻るので時間がかかる。しかし、ピントをはずすことはめったにない。
  • レンズの画質は、28mmと50mmはとてもシャープで、絞り開放でさえ周辺部の甘さはわずか。最も大きな問題は、双方ともハイコントラストの場面で色収差が目立つこと。28-300mmは望遠側が少し甘い。APS-Cの2本はハイエンドの単焦点レンズに近い性能。
  • 高感度は28-300mmはISO400より上の感度ではノイズが増えるので、ISO100-400用のユニットだ。APS-CのユニットはISO200-800ではクリーンな画質で、ISO1600でもとても良好だ。ISO3200からは画質の低下が見られる。APS-CのユニットはD90の性能に非常に近い。
  • 私はGXRが本当に気に入っている。二つのAPS-Cユニットは画質の点で極めて良好で、1200万画素の大部分の一眼レフと互角。D3100と20mm、35mmを持ち歩くよりはGXRのほうがずっと好みだ。二つのAPS-Cのユニットは願ってもないものだ。28-300mmは別の話で、これは便利で実用的だがCOOLPIX8100のほうが少し高性能で、コンパクトカメラとしてのみGXRを使おうと思っているなら、もっとよい選択肢があると思う。

 

GXRの28mmと50mmの二つのユニットは非常に高い評価になっていますね。今のところGXRはライバルと比べて少し地味な存在になってしまっていますが、Mマウントユニットが発売されて、APS-Cの高画質なユニットがもう少し揃ってくれば、コンパクトシステムカメラの中で面白い存在になるかもしれませんね。