シグマSD15はRAWでの撮影が必須のカメラ

PhotoReviewに、シグマSD15のレビューが掲載されています。

Sigma SD15

  • ボディの造りとエルゴノミクスはSD14とわずかしか変わっていない。ボディのサイズもSD14と同じだが、重さは20グラム軽くなっている。造りはSD14と同じく頑丈だ。手応えのある実のあるカメラが好みなら、SD15のホールド感と使用感はとても快適に感じるだろう。
  • 操作性は他社製のカメラと異なっており、ユーザーインターフェースは風変わりだが、いったん慣れれば直感的に操作できるようになる。
  • SD14同様にSD15もスチル用に設計されており、動画はサポートせず、ライブビュー機能も搭載していない。
  • AFシステムは極めて基本的なもので、5点しかセンサーがなく、いずれもクロスタイプではない。AFは少々遅く、暗所では迷う傾向がある。AFアシストランプが届く距離は限られているので、夜景ではたいていMFが必要となる。
  • 画像処理エンジンTRUE II は処理速度が向上しており、バッファーも2倍に増えているが、新型機としては連写速度はとても控えめ(3コマ/秒)だ。
  • Foveonセンサーは比較的低い解像度にもかかわらず、ベイヤーセンサーよりも、よりクリーンで、より豊かな色だ。
  • JPEG出力はデフォルトの設定では少々ソフトな画質。Foveonのベストの色を引き出すには、Vividの設定を使ったほうがよい。
  • 長時間露光の結果はSD14よりもよくなっている。高感度はISO1600ではノイズが目立ち、ISO3200では画質が酷く劣化する。
  • オートホワイトバランスはSD14よりも顕著に性能が向上している。白熱灯下で暖色に転ぶ傾向は比較的少なく、その上、蛍光灯下でも自然なカラーバランスを維持している。
  • カメラのレスポンスはSD14よりも若干良くなっているが、AFは良いところと悪いところがあり、明るい場所では速いが、暗くなると迷いに悩まされる。暗くなったらMFを使うのが賢明だ。
  • SD15では多くの機能が進歩しており、JPEGが劇的に改善しているものの、センサーは以前のままだ。このカメラでは、ベストの結果はRAWファイルでないと得られないので、ユーザーは現像作業をする覚悟をしなければならない。他社のデジタル一眼レフと比べるとSD15はかなり高価で、購入を検討している人は、このカメラの利点と多くの機能が搭載されていない(または限定されている)点を天秤にかける必要があるだろう。
  • お勧めできる人:シャープで色彩豊かな画質のカメラが欲しく、RAWファイルの現像作業の覚悟ができている人。P/A/S/Mモードの撮影モードが必要で、他の付加機能は不要な人。
  • お勧めできない人:動画が必要な人。簡単に使える自動撮影モードが必要な人。RAW+JPEGの同時記録がしたい人。

 

SD15はSD14よりはかなり改善されたとはいえ、一般的なベイヤーセンサーを搭載した他社の一眼レフと比べると、まだ色々な点で気難しいカメラのようですね。 とはいえ、Foveonから得られる画像はそれを補って余りある素晴らしい画質ですね。

現在国内では、SD15が大幅に値落ちしていて、ボディが5万円台になっている販売店もあるようなので、以前に比べるとかなり気軽にFoveonの描写を味わうことができますね。ただ、より高性能なSD1の登場が間近に迫っているのが悩ましいところではありますが・・・。