ソニーDT 16-50mm F2.8 SSMは非常にシャープなレンズだが色収差が若干目立つ

SLRGearに、ソニーDT 16-50mm F2.8 SAMのレビューが掲載されています。

Sony 16-50mm f/2.8 DT SSM SAL1650

  • 16mmでは開放から周辺部までとても良好な解像力で、中央は"非常にシャープ"なレベルに近い。F4まで絞ると周辺部にごくわずかな甘い部分が残るだけで、非常にシャープになる。F5.6以上では改善は見られず、F8からは回折の影響が見られる。24mmでも基本的に16mmと同じだが、24mmのほうが若干解像力は高い。
  • 35mmでは開放では軽い偏芯の影響が見られ、画面の上側が甘いが、F4まで絞るとシャープになり、F5.6では更にシャープなる。F8からは同様に回折の影響が見られる。望遠端の50mmでは開放ではいくらか甘い。35mm同様偏芯の影響が見られるが、F4まで絞れば問題は解消する。F4での解像力は35mmと同程度。このレンズは非常にシャープなレンズで、望遠側よりもワイド側のほうが若干シャープだ。
  • 色収差は奇妙な結果。16-35mmでは、開放ではベストの性能だが絞ると色収差が増え、マゼンタと緑の色ズレが顕著になるが、50mmではこれが逆になり、開放では色収差が多く絞ると改善するようになる。50mmでは、F5.6まで絞れば色収差の問題は解消する。
  • 周辺光量落ちは非常に少なく、最も目立つ16mm 開放で3/4EVで、これ以外の条件ではこの値よりも小さくなる。周辺光量落ちが目立つのは16mmのみ。
  • 歪曲は16mmではかなり顕著なタル型(周辺部で+1%)だが、望遠側にズームするにしたがって改善する。30mmでは歪曲はなくなり、50mmでは-0.1%のごくわずかな糸巻型になる。
  • AFは非常に速く、小さなピント位置の変更は瞬時に音もなく行われる。前玉は回転しないので、偏光フィルターの使用は容易。
  • マクロ機能は用意されていないが、倍率0.2倍の近接撮影を行うことができる。
  • 鏡筒はプラスチック製でかなり重い。距離窓が付いているが、被写界深度目盛りと赤外指標は付いていない。ズームリングの回転角は80度で、自重落下は見られなかった。フォーカスリングはスムーズで、最短と無限遠で軽く止まる(そこから回し続けることはできるがそれ以上ピントは変わらない)。
  • ツァイス16-80mm F3.5-4.5と比較すると、焦点距離によって16-50mmのほうが若干シャープなところとそうでないところがある。しかし性能は、16-50mmのほうが全体的により一貫性がある。
  • タムロン17-50mm F2.8と比較すると、ソニーの方がいくらかシャープだが、カメラ内補整を使わない場合は、タムロンのほうが色収差や周辺光量落ちは良好だ。
  • α65、α77と組み合わせると若干の問題がある色収差を自動補整できるので、この組合せでは素晴らしい写真が得られる。

 

解像力は優秀で、ワイド側は開放から問題なく使えそうですね。中間からテレ側では開放は若干甘いようですが、1段絞れば見違えるほど解像力が高くなるので全く問題はなさそうです。

倍率色収差が目立つのがウィークポイントのようですが、全体的にはよくまとまった良好な性能のレンズという印象です。