パナソニックGX1はこれまでのm4/3機でベストの画質

dpreviewに、パナソニックDMC-GX1の詳細なレビューが掲載されています。

Panasonic Lumix DMC-GX1 Review

  • パナソニックは、GX1のAFはG3よりも10%速くなっていると主張しているが、実際の使用では正直に言って違いは分からない。AFは好条件では0.2秒で、これは大した速さだ。 おおまかに言って(静物を撮る場合の)全体的なAF性能はエントリーレベルの一眼レフと互角だ。
  • 動体の追尾では、AFはG3と同程度の性能でミラクルはない。好条件の下で一定の速度で動く被写体ではほとんど合焦するが、カメラをパンしながらの撮影では非常にゆっくり動く被写体で50%の成功率だった。
  • 画質は、JPEG(最低感度)ではディテールは良好だが、より高解像度のAPS-C機には及ばない。色再現は満足のいくもので、ノイズ処理は素晴らしい。RAWでもディテールは良好で、モアレはよく抑えられている。RAWではISO400まではAPS-Cのライバルと比べても遜色がないが、低コントラスト部分のディテールだけは負けている。
  • 高感度は、JPEGではISO1600まではディテールが豊富で、ノイズリダクションのかけすぎによる影響も見られない。ISO3200以上では、G3よりも顕著に性能が改善している。ISO12800でもノイズはそれほど多くはなく、まだかろうじて使い物になる。
  • RAWによる高感度では、GX1は12MPのm4/3機を容易にしのいでいるが、ISO1600からは色ノイズもシャードノイズも顕著になる。APS-Cのライバルと比較すると、超高感度域ではノイズが若干多いが、ISO12800でさえ同レベルのディテールを維持している。
  • ダイナミックレンジはハイライト側におよそ3EV。トーンカーブはG3と実質的に同じで、ライバルのPENやNEXと比べるとハイライトが急角度で飛んでいる。
  • GX1はこれまでに我々が見たm4/3機でベストの画質だ。GX1はとても優れた、しっかりとしたカメラだが、革新的なカメラではない。このカメラには銀賞を送るが、金賞を逃したのは、かなり露出が不足していることと、月並みな動画性能、そして特にAPS-Cのライバルが極めて強力なためだ。
  • (良い点)
    - JPEGの高感度の画質がとても良好
    - ホワイトバランスと肌色の描写の改善
    - 高速なAF(特に暗い場所では素晴らしい)
    - バッファーのデータを書き込み中に撮影が可能
    - タッチスクリーンのインターフェイス
    - マニュアルコントロールが豊富
    - 堅牢な造り
    - 沈胴式キットズームとの組み合わせでポケットに入るほど小さい
  • (悪い点)
    - 露出不足の傾向がある
    - 最高速の連写はライブビュー表示を犠牲にしている
    - 20コマ/秒の連写の画質が悪い
    - 動画のマニュアル操作が限られている
    - 暗い場所やローコントラストの被写体の動体追尾
    - ダイナミックレンジに関する設定の効果が極めて少ない

 

GX1の評価は77%で、m4/3機としては非常に高い点数になっています(ちなみにGF3は71%、E-P3は74%です)。dpreviewではパナソニックのm4/3機は、JPEGの画質でダメ出しをされるケースが目立ちましたが、ここでは一転してJPEGが非常に高い評価になっているので、これが今回の高得点につながったのかもしれませんね。