富士フイルムXF18mm F2Rは中央は素晴らしいが四隅は絞らないと甘い

photozoneに、富士フイルムXF18mm F2R のレビューが掲載されています。

Fujinon XF 18mm f/2 R (Fuji X-Pro1) - Review / Test Report

  • 鏡筒は、金属製のパーツがしっかりと組み立てられており、造りはとても良好だ。フォーカスリングはスムーズに回転する。フォーカシングでレンズは若干繰り出すが、前玉は回転しない。
  • AFは内蔵のマイクロモーターによって駆動されるが、作動音は若干ある。AFスピードは良好だが絶賛するほど速いわけではない(特にm4/3と比べた場合には)。動体追尾は、あまり頼りにはならない。AF精度はとても良好だ。MFはバイワイヤ(モーター駆動)だが、被写体との距離はEVFと液晶モニタで確認できる。
  • 歪曲は自動補正されている状態では1.5%の穏やかなタル型だが、サードパーティー製の現像ソフトを使って未補正の状態で計測すると4.8%の極めて大きな値だった。高価なレンズとしては若干残念だが、m4/3やサムソンNXのレンズも同じようなアプローチだ。
  • 周辺光量落ちは開放で0.8EV(RAWでは1.1EV)の良好な値で、絞ると改善するが、F8まで絞っても中程度の周辺光量落ち(0.5EV)が残っている。とはいえ、これはそれほど問題になる値ではない。
  • 中央の解像力は開放はとても良好(very good)で、周辺部も良いが、四隅は非常に甘い。F2.8に絞ると四隅の解像力は向上するが、四隅で良い(good)~とても良い(very good)の解像力を得るにはF4-F8に絞る必要がある。このレンズには若干像面の湾曲があり、これを埋め合わせるためには、少なくともF8に絞ったほうがいい。
  • 倍率色収差は富士のレンズの弱点だ。開放では穏やかな値だが、中程度まで絞ると色収差は1.8ピクセルに達し、色収差が目につき画質の低下を感じるだろう。
  • 最近では小さいことは良いことだとされているが、性能の面からはこのレンズには良い点と悪い点がある。中央の解像力は素晴らしく、周辺部もきちんとしているが、四隅はF2とF2.8ではあまり芳しくない。F4まで絞れば改善するが、像面湾曲があるので、よい結果を求めるならF8まで絞るべき。AF速度は富士のウィークポイント。光学性能を考えると価格は少々高目だ。

 

光学性能の評価は5点満点で2.5~3点と平均レベルですが、最新の単焦点としては若干厳しめの評価かもしれませんね。ウィークポイントとして四隅の解像力が指摘されていますが、サンプルを見る限りでは、ある程度絞れば風景等でも問題はなさそうです。