・Nikon D600 Digital SLR Review
- ボディは十分にしっかりとした造りで、とてもよく出来ていると感じる。グリップは大きく快適で、背面のサムグリップもかなり大きい。
- 液晶モニタは極めてクリアで視野角も素晴らしいが、明るい野外ではしばしばモニタが見難くなる。
- バッテリーライフはCIPA規格で900枚で、テストではバッテリーが無くなるまでに580枚撮影することができた。これは動画のファイル数も含まれている。
- シャッターレスポンスは非常に速く(0.05秒)、ライブビューモードでもなお極めて速い(0.15秒)。起動時間は素晴らしい(0.15秒)。撮影から次の撮影までの時間は0.4秒(フラッシュを使う場合は1.0秒)だ。
- AFは速いが、ライブビューモードではずっと遅くなる。連写はJPEGで5コマ/秒で27枚、RAWで5コマ/秒で15枚撮影で、それ以降は連写速度が遅くなる(テストはクラス10のSDHCカードで行った)。
- サンプルはノイズが少なくクリーンな画質で、ディテールは良好だ。色再現とダイナミックレンジも素晴らしい。
- キットレンズの24-85mmは、広角端も望遠端も良好な性能でパープルフリンジや色収差も少ないが、あまり寄れないので、そういうスタイルの写真を好む人は別のレンズを買ったほうが良い。広角端では歪曲が目立ち、広角端・望遠端の双方で周辺光量落ちが目立つ。
- 高感度ノイズは、ISO50-400では非常に少ない。ISO800ではいくらかノイズが現れ、ISO1600では若干それが顕著になり、ISO3200ではもう少し目立ってくる。とは言え、ここまではとても良好だ。ディテールはISO6400では若干落ち、ノイズもかなり多くなる。ISO12800では更にノイズが増え、ISO25600ではディテールの損失がとても顕著になる。ISO25600はノイズが多すぎるので、避けた方がいいだろう。
- オートホワイトバランスは、白熱灯下では暖色系で黄色に傾く。白熱灯のプリセットでは少し改善するが、代わりに緑に傾く。蛍光灯下ではオートでは若干黄色に傾くが、良好な結果だ。蛍光灯のプリセットではずっとニュートラルなので、蛍光灯下ではカスタムかプリセットの使用が推奨される。野外ではオートホワイトバランスは良好で問題はない。
- 動画は、外部機器に非圧縮のHDMI出力が可能だ。低速度撮影機能を使うと、撮影した画像を動画ファイルとして保存することができ、24~36000倍速で再生可能だ。外部マイク端子があり、本格的な動画の撮影ではとても役に立つ。
- D600は画質・動作性能ともに素晴らしいカメラだ。ノイズ特性は素晴らしく、ディテールは高感度でも良好だ。ボディは防塵防滴でしっかりとした造りで、液晶モニタも素晴らしい。1700ポンドの価格は、汎用性の高い新型フルサイズ機としてはコストパフォーマンスは良好だ。
- 良い点: 素晴らしい画質、素晴らしいノイズ性能、オートISOの自動シャッタースピードコントロール、幅広のストラップ、コンパクトなフルサイズボディ、ヘッドホン・マイク端子、静音シャッターモード。
- 悪い点: 価格がより高性能なD800に近い、ホワイトバランスの性能が今ひとつ。
D600のサンプルは、いつもながら安心して見ていられる画質ですね。D600は画質が優秀なだけでなく、使い勝手もよく、ボディの動作もキビキビしているようなので、今のところこれと言った欠点が見当たらないカメラですね。悩みどころは、レビューの最後にもありますが、現時点では上位モデルのD800との価格差が小さいことでしょうか。
daipa
批判はあるでしょうが、軽さと引き換えにD600の画質と価格のバランスは、D800を超えるのではないでしょうか?
D600は本当に良いカメラだと私も思います。ただし、フルサイズであるべきかどうかは、自分の中で解決はしていないのですが・・。
U-yan
価格が気になる人には、数万円の差は微妙なところですね。
私は明らかに性格の違うカメラだと思うので、用途と実際に触ってみた感触を各自が判断して購入すれば、どちらのカメラでも後悔しないと思いますけど。
ちなみに、私はD800は購入せずにD600を購入しました。
CP+でD4とD800を触った際、D800はグリップが下にいくに従って細くなってるような感じがいまいちだったので。
D600もグリップの内側の窪みがいまいちなのですが、握り心地はD800より良好です。
D3とD200、K-5、NEX-5Nを使用している身からすると、D800の3600万画素でなくてもD600の2400万画素で十分です。
そもそも、自分の腕でこれだけの高画素を使いこなせるかどうか…。
to
現時点ではと管理人さんも書かれている通り、
キヤノンの6Dが発売されれば自然とD600の価格も下がるんじゃないでしょうか。
また、D600のAPS-C並みの携帯性もD800にはない良さの1つですよね。
柴犬らんとひなのパパ
犬撮りの私にとっては、なぜD800のAF/AE、シャッター機構とこのセンサーが組み合わされないのかが納得できません。もちろん価格設定がハチャメチャになるんでしょうけど。
単純に5D3と拮抗したスペックにはなると推測できますが、センサーの基本性能がソニー製で高い分優位でしょうし、D800より高価になることが無いので価格的にも優ります。ライバルが不在になることを恐れたのでしょうか。
結局、D800より高価な5D3を注文しました。ニコン復帰は来年に持ち越しです。
mfs
D600はほんとうにバランスのよい機種ですよね。
キヤノンユーザーですが、食指が動いています。
位置づけとしては5D3の廉価版っていう感じでしょうか。
どもん
先日触ってきましたが、D800より軽いこともあってか
造形がいいのかグリップ感は比較的良い部類に入ると思います。
K-5ほどは良く感じなかったのも事実ですが、
フルサイズ機のなかでは最もグリップ感が良いと言えるでしょう。
シャッター音はD7000に近い印象で、
ミラーの切れなどもD800には劣る気がしましたが、
そもそも狙いが違うので、それは大きな問題ではないです。
このサイズ、価格にこそD600の価値はあると思う。
何でも詰め込んだら肥大化するのは明白で、
画素数も欲張りすぎず、各要素のバランスの良さを分かれば、
非常に好感のもてるモデル。
黙っていても売れるモデルでしょう。
あじあじん
D700からD800へ移ったばかりですが、D600の描写をWebで見る限り、シマッタ感が薄れません。D800の撮影用途を考える必要があるかと考える次第、何故ならD800は比較的に白とびし易い性格です。困り者です。ファームでの改善が見られないならD600へ流れるかD700の後継が出るまで待つか暫く悶々となりそうです。
PPG
柴犬さん、やはり重量を軽くしたいというのはあったんじゃないかと思います。それと、d800はかなり戦略的な値付けだったと思うので、あまりに儲けがなさすぎたとかもあると思います。重量さえ気にならなければD800を選ぶほうがコストパフォーマンスは高いでしょうね。
A
4000分の1秒制限のみが惜しまれますね。。動きモノにAFがどの程度強いかによると思いますが、値段とシャッターと高感度のリミット制限以外は6dよりも5d3の対抗機と言えますね
D600も買った
フルサイズ小型軽量
D600とD800Eを使用中です。
D600を28-300/f3.5-5.6レンズ専用機としているが
全体バランスから小型軽量を感じないのは勝手なことでしょうか。
メーカーの言う小型軽量はカメラ本体でしょうが、
カメラですからレンズを付けての価値と思います。
そのあたりはD800無印との価格差は微妙で悩む判断でしょう。
フィルムF100のような本体が出たら最高ですが、
でも上記レンズ専用使いに購入は良かった。
ただせめてもAF-ON専用ボタンと丸窓は絶対に欲しかった。
ktm
800と600の差は画素数だけにして他は一緒にすればいいのに、600だから安くし機能の一部を落とす貧乏臭い商売ってもう止めた方がいいと思うですが。
ひーくん
ヨドバシで触りましたが、殆ど同じ感想を持ちました。やはり軽いというは本当にすばらしい性能だと思います。それとシャッターフィーリングがとてもよく、これだけでも買いたくなりました。
最高水準を欲しい人はD800を買うしかないでしょう。価格差もそんなにないわけですし(重さはトレードオフ)。D600はかなり売れるでしょうから、価格はそんなに下がらないでしょうね。それでも欲しい人はサクサク買っていくでしょう。
アキ
D800は3600万画素のD800Eと2400万画素のD800でよかったんじゃないかと思う。
ボディ、機能面でD600と差別化できるだろうし。
ってもう遅いですが^^;
まんたろ
まあ最初からD800Eを3.6MP、D800を2.4MPで発売していれば良かった気がします。
ニコンもD800Eがここまで売れるとは思ってなかったでしょうから結果論なんですけどね。
じゃいあん
D600買って良かったです
価格が高いと思う方は値が落ちるのを待てばいいですし、スペックに疑問を持つ方はD800やD4を買えいいと思います
DX機からD600に検討中の方は絶対満足すると思います
星撮人
5D3vsD600の比較画像が見てみたいですね
勿論RAWベースで同じ現像Softで処理したもので...
特に高感度域(3200~12800)の解像感とノイズのバランスを見たい
D600の高感度は、D800系から期待するほどの出来ではないので、Body重量以外でD800の代わりにD600を購入する価値は見いだせませんが、5D3に対しての比較では、今後の機材購入の観点で非常に興味があります
hjst
既にdpREVIEWで画像サンプルがでていますよ。 印象は5D3よりカラーノイズがすくなくD4、1DXのつぎくらいに高感度の性能のたかいカメラかとおもいます。
qwerty
> pewowo さん
FM3Aも、MAXは1/4000です。
おまけに完全な全速ハイブリッドシャッターなので、
決してシンプルとは言い難いかと…。
pewowo
>qwerty さん
失礼、FM3Aは1/4000まででしたね。勘違いしてました。
シンプルというのはシャッターユニットのことではなくて、AFも自動巻き上げもなく、シャッターやミラーのチャージも手動巻き上げでまかなっているカメラ、という程度の意味です。
カメラ自体はフィルム送りの機構と露出制御、あとはレフ機としての光学系のみで、いわゆるαショックと呼ばれて一眼レフが大きく変化したα7000以降のAF機に比べれば、ごくオーソドックスなマニュアル一眼レフの姿を、そのまま残しているではありませんか。
特級厨師
あまり高感度撮影をされない方には理解されないかも知れませんが、高感度は基本JPEG撮影です。
一般的にカメラのRAWの高感度はJPEGには到底及びません。
RAWの利点は露出修正耐性、色温度の変更、レタッチ耐性です。
欠点はデータ量の大きさ、現像の手間、そして特に「高感度画質の劣化(ノイズ増加・ディテール損失)」です。
何もかもRAWではなく場面に応じた使い分けだと思います。
今回のサンプルではD600のJPEG高感度許容値は3200でした。
シャッタースピードを稼ぎたい場合に少し物足りないかも知れません。
あと室内撮影では色が難しいかも知れません。その場合RAW撮りとなると上記の高感度がネックになりそうでした。
Robin
RAWが高感度撮影に向かないという意見は初耳ですね。現像ソフトのノイズリダクション機能の方が柔軟性が高く、綺麗に仕上がることも多いのでは?もちろんjpeg撮って出しが綺麗なら、それに越したことはありませんが。
素人レベル
撮像素子から出たデータそのままを保存したのがRAWデータ(not RAW形式ファイル)で、
JPEGは、カメラ内部でRAWデータから自動加工されたものなのですが…。
カメラ内部処理のJPEGが「好き」というなら、わかりますけれどね。
じょう
>特級厨師さん
根本的にRawについて勘違いされていませんか?
少なくともディテールの情報量において、RawがJpegに劣ると言うことはありえません。Rawに写っていないディテールがJpegでは写っているとなったら、それは魔術的というかインチキですよね?
おそらく、あまり設定を詰めることなくRaw現像ソフトで現像するぐらいだったら、カメラ内Jpegで撮った方がノイズ処理・ディテール保持ともにマシ、とおっしゃりたいのかと思いますが、ある程度慣れた人にとっては逆転することが多いのではないでしょうか。
素人レベルさんが上で書かれているように、「カメラ内部処理のJPEGが「好き」」かどうかの問題だと思います。
Grr
特級厨師さんの言う事も一理あるかなと思います。カメラ毎に最適化されたノイズ処理を用いた方が、結果として画質が上回る事はあり得ます。勿論、レタッチ等を考慮して総合的にRawの方が良いケースもありますが。状況に応じて使い分けるのがベストです。玉内公一氏の「デジタルカメラの落とし穴」という記事を一読される事をオススメします。
特級厨師
高感度については、現像でよりも、わたしはカメラJPEGに対してPhotoShopで必要と思われた部分にだけピンポイントにノイズリダクションをかけています。
ノイズリダクションはノイズ除去とディテール消滅の天秤なので、結局のところ現像パラメータの調整では全ての意図を反映出来ません。
またカメラJPEGは最適化されたチューニングなので、やはり多くの場合でサードパーティー製の現像ソフトを上回る経験があり、このやり方をしています。
(dpReviewのJPEG/RAWをそれぞれ見ていただけると、いくらかでもその感じが出ていると思います)
今のところそのやり方が一番自然で良い結果になります。
もしかして用途が違うとまた考え方も変わるのかも知れません。
ただ、露出や色温度はその時点で追い込まなければなりませんが、それさえ出来れば今のカメラJPEGは非常に良いと思いますよ。
低感度ではRAWの方によりメリットがある、という意見に異論はありません。
じょう
>Grrさん
玉内公一氏の「デジタルカメラの落とし穴」のご紹介ありがとうございます。早速読ませていただきましたが、記事には「Jpegの方がノイズが少ないが、細部は滲んでしまっている」とも書いてありますね。実際に参考画像を見ても、私にはRawの画像の方がディテール豊富で数段好みに感じられます(このあたりはユーザーが何を重視するかしだいです)。
画質というのは個人の好みの差が大きいと思うので、RawよりJpegが上(好み)になることは当然あると思います。
ただ、特級厨師さんが「一般的にカメラのRAWの高感度はJPEGには到底及びません」とあまりにも強く断言されてましたので、それはちょっと違うんじゃないかと気になった次第です。
mm
RAWの方がJPEGより元画像が残ってるのは、
疑いようがありませんが、
RAWといっても欠陥補正とかデモザイクで、すでにかな~り補正されてますので、
CMOSのデジタル出力がそのまま出てると思わない方がよいです。
同じセンサの乗ったカメラでもメーカー違えば
全く違ってもビックリはしませんし、
むしろどう処理してるんだろうと興味津々です。
という点で、RX1と比較してみたいですね。
たろ
根本的に、RAWがJPGに到底及ばないと言う事はないと思います。何名かがご指摘されているように、JPG画像はRAWデータが持つ情報を元に生成されてるにすぎませんから、結果的にJPGが良く見えたとしたとしても、それはカメラ内の現像処理がたまたまその人の好みに合ってて良く見えたか、あるいはその人のRAWデータの現像処理がうまく出来ていなかっただけでしょう。RAWデータがあれば調整方法によってはカメラ内で作られるJPGと同じような画像にすることだって出来る訳で、ただの圧縮画像データであるJPGとは根本的に違います。
mm
たろ様
最近、各社秘密のタレとして、
補完と予測が入り始めてますから、そろそろ
>RAWデータがあれば調整方法によってはカメラ内で作られるJPGと同じような画像にすることだって出来る。
とは言えなくなると思います。
なんにしろ、JPEGはさすがに古くなってきました。
ここ数年で、
最終結果の圧縮画像はbit拡張される予定です。
新フォーマットが決まったらいくらか勝負できるようになるでしょう。
Tommi
価格.comを見ても、値下がり順調(?)ですね。D800との差もでき、終末期のD700程度といったところでしょうか。益々魅力的です。
収益性は一般人如きには不明ですが、マウントシェアは確実に広げるでしょうね。24-85VRも良い仕上がりですし。EOS6Dやα99より販売で早さを見せた、今のNikonは強いなぁと改めて感心しています。