シグマ35mm F1.4 DG HSMはこれまでのシグマの単焦点でベストのレンズ

Photozoneに、シグマ35mm F1.4 DG HSMのフルサイズ機(D3X)によるレビューが掲載されています。

Sigma AF 35mm f/1.4 DG HSM (Nikon FX) - Review

  • 鏡筒は金属製だが、距離目盛りやフードなどのいくつかのパーツはプラスチック製で、若干素材が入り交じっている。とは言え、このレンズは本当にプレミアム製品のような感触だ。
  • フォーカスリングは申し分のない重さがあり、スムーズに回転する。回転方向はキヤノンと同じでニコンとは逆だ。インナーフォーカスなので、フォーカシングでレンズの全長は変わらず、前玉も回転しない。
  • AFは超音波モーターで、作動音はほとんど無く、非常に速い。
  • 歪曲は1%未満のタル型(0.9%)で、これはこの種のレンズとしてはかなり小さい値だ。
  • 通常、大口径レンズは開放付近では周辺光量落ちが苦しいが、シグマのこのレンズも例外ではない。開放では周辺光量落ちが顕著(-2.05EV)だが、絞れば大幅に改善する。F2.8では既に中程度のレベル(-1.40EV)になり、F4以上では大部分の被写体で問題はないはずだ(F4で-0.48EV)。
  • 解像力は中央は開放からとても良好(very good)で、F2以上では素晴らしい値(excellent)になる。周辺部と隅の解像力も非常にハイレベル(開放でvery good)で、中程度(F4-F5.6)まで絞ると隅でさえも素晴らしい値(excellent)になる。絞ったときのフォーカスシフトは見られなかった。このレンズの解像力は素晴らしいものだ。
  • 倍率色収差は周辺部で1ピクセルを下回る穏やかな値で、よく補正されている。軸上色収差(ボケの色ズレ)は、開放付近ではいくらか見られるが、絞ればもちろん改善する。
  • ボケ味は概ねとてもスムーズで、特に広角レンズとしてはスムーズだが、焦点近くの領域では若干うるさくなる。また、中間まで絞り込むと、遠距離の背景がうるさく感じる。9枚羽根の円形絞りのために、ハイライトの形は口径食の影響がある四隅を除けば円形に保たれている。ハイライトには、縁取りもほとんど見られず、ボケは均一だ。
  • 35mm F1.4はシグマがこれまでに発売した大口径単焦点で恐らくベストのレンズだ。解像力は素晴らしく、色収差と歪曲もよく補正されている。周辺光量落ちは開放ではとても目立つが、このような大口径レンズではそれほど意外なことではない。ボケはうっとりするほどの素晴らしさではないが、広角としては極めてスムーズだ。
  • 良い意味でとても驚いたのが鏡筒のクオリティで、ライバルよりも安価だがプレミアム製品のようなフィーリングだ。シグマは純正製品に優るとも劣らない良いレンズを造った。大いに推薦!

 

光学性能は、5点満点中4点とかなり高い評価となっています。これで、このレンズのレビューはひと通り出揃いましたが、どのレビューでもベタ褒めに近い評価ですね。

解像力は開放から四隅まで高い値で、絞ると全域で更に改善するので、全く問題はなさそうです。歪曲や色収差も良好ですね。周辺光量落ちは開放では大き目ですが、同クラスのライバルと比べればそれほど悪いわけでもなさそうです。このレンズはシグマの看板レンズになるかもしれませんね。