キヤノンEF35mm F2 IS USM は動画ユーザーにお勧めのレンズ

SLRGear に、キヤノンEF35mm F2 IS USM のレビューが掲載されています。

Canon EF 35mm f/2 IS USM

  • フルサイズ(1Ds Mark III )では、F2では中央はシャープだが、周辺部はかなりソフトだ。被写体を浮き上がらせるにはとても良いが、隅々までシャープな画像を望むならかなり絞る必要がある。F2.8では周辺部は著しく改善するが、F4に絞った時ほど劇的ではない。F4ではカリカリにシャープではないが、それに近くなる。この画質はF8まで維持されるが、F11では回折の影響が出始める。
  • APS-C(7D)でも、解像力のパフォーマンスは(フルサイズと)良く似ているが、とは言え、F2ではずっと良好だ。
  • 倍率色収差はとても良好で、絞り値にかかわらずかなり一貫している。軸上色収差も少なく、ボケている部分にマゼンタの色ズレは見られるが、従来の大口径レンズほど目立たない。
  • 周辺光量落ちは、APS-Cでは、開放で1/3EVであまり問題はなく、開放以外ではごくわずかな値だ。しかし、フルサイズでは開放で1EV以上落ち、周辺光量落ちは顕著だ。
  • 歪曲はAPS-Cでは、0.2%のタル型、フルサイズでは若干多く0.25%のタル型で、極めてよく補正されている。
  • AFは超音波モーターで、無音に近く、非常に速い。AF後には常にマニュアルフォーカスで修正が可能だ。フォーカシングでフィルター枠は回転しない。
  • フォーカスリングは十分な重さがあり、上手くピント合わせができる。最短と無限遠はソフトストップ(回転が重くなる)だ。
  • 手ブレ補正は、通常、比較的低いシャッター速度でもシャープな画像が得られる広角レンズには採用されていないが、動画を撮る際には、どのレンズでも手ぶれ補正は役に立つ。
  • 旧型のEF35mm F2と比較すると、似た結果だが、旧型は少しスムーズさにかける。価格は旧型が大幅に安価だが、鏡筒のクオリティと手ブレ補正は諦めることになる。
  • シグマの35mm F1.4 DG と比べると、シグマはF2に絞るととてもシャープ、F2.8では極めてシャープで、とても感銘を受けた。
  • キヤノンEF35mm F1.4Lと比べると、F1.4Lはシグマと比べると若干古さを感じるが、とは言うものの同じ絞り値での比較ではF2よりもシャープだ。
  • 動画を撮影する人で、35mmレンズを探しているなら考えるまでもない。手ブレ補正はとても役に立つ。もし、スチル重視なら、新型は旧型から顕著な進化が見られるが、2倍の価格分の価値があるかどうかは、人によるだろう。

 

キヤノンのEF35mm F2 IS は開放付近では周辺部が少し甘いようですが、絞ると急激に改善し、F4では隅までシャープになるので、風景などでも特に問題なく使用できそうです。

ISは動画撮影時だけでなく、夕景・夜景や暗い室内などの手持ち撮影などでも便利に使えそうですが、高評価でより明るいシグマの35mm F1.4 DG がこのレンズと2万円程度の違いで手に入ってしまうのが悩ましいところかもしれませんね。