デジタル一眼レフカメラ用、およびレンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1」用レンズの開発に、新技術を導入
- ニコンは、カメラ用交換レンズの全ての収差を測定できる計測装置「OPTIA」、および専用の画像シミュレータを開発し、運用を開始した。
- 「OPTIA」は、半導体露光装置用に開発した収差計測手法をカメラ用レンズ向けに展開し、さらに発展させたもので、多種多様なカメラ用レンズで、その性能のほぼ全貌を計測可能とした画期的な装置。
- 「OPTIA」と同時に開発した画像シミュレータ(ソフトウエア)は、レンズを試作して実写することと同等のシミュレーションが設計段階で可能になるため、「OPTIA」で明らかになる「レンズの味」と収差の対応関係を使うことにより、「解像力」だけでなく「レンズの味」といわれるさまざまな特性をコントロールしたレンズの開発が可能になる。
ニコンの新技術を使うと「レンズの味」をコントロールしたレンズ開発が可能になるということなので、このレンズで設計したレンズがこれまでとどのように変わってくるのか気になるところですね。これまでは、レンズ設計者の職人芸に頼る部分も大きかったレンズ設計ですが、今後は、どうなっていくのか興味深いところです。
大口径大好き
カッリカリの解像とふっわふわのとろ~りボケが両立されたレンズが出てきますかね?
楽しみなような、職人技の衰退のきっかけになって残念なような・・・。
daipa
近年の開放で中央部がシャープなレンズは良いとは思いますが、どのレンズでも同じような写りになるので、どこまで実感できるのかは分かりませんが、是非とも「味」の指標とともにレンズの開発をして欲しいです。
とくに、収差よりも色相の綺麗なものを期待します。
無尽探査機
レイトレーシングというとCGを思い浮かべますが、まさにレンズ内の光線をトレースして実際に画像が「どう見えるか」を演算してくれるわけですね。
そのうちレンズのデータシートやWebページに「こういうボケになります」というシミュレート結果載せてくるんでしょうか。
いやおもしろい技術(ソフトウェア)です。
章郎
従来のレンズの収差を測定してそのデータからパソコン上で補正するソフトをNX2に乗せてください。
KO
手始めにノクト58f1.2を現代の技術で蘇らせてほしいですね
スクンビット総研
なんだか流行りの出生前診断みたいですね。製作せずとも性能が分かる点しかり、実際の撮影では無数の外的要因が加わる点しかり…
ぽぽぽぽーん
>カッリカリの解像とふっわふわのとろ~りボケが両立されたレンズが出てきますかね?
両立までは難しくとも、かなりバランスを追及したレンズ設計が可能になると思います。
例えば標準ズームで広角側はカリカリ気味で中望遠域はポートレート向きで望遠端はヌケの良いような〜とか。
特性を予測できても道具としての性格付けをするのは人間側(レンズ設計者)ということ含みで、今後期待できそうですね。
オモイカネ
とろけるようなボケを出すには意図的に残存収差を残す必要があると言われてるので解像度とボケの両立は難しかろう。ならば同じ画角/F値のレンズでボケ優先の物と解像度優先の物を併売すれば如何かな。
khm
ナノレベルの回路まで正確に解析出来る現代のPCの計算能力であれば、カメラ用レンズくらいの精度のシミュレータ自体は新しいものではないでしょう。
「OPTIA」こそが、今回の発表において重要な部分なのでしょうね。
Rink
期待半分・心配半分です。
こういう技術が海外に流出したら、日本の優位性が
崩れてしまいますね。
こう
夢がある・応援します。安定した製品化までつないで欲しい。
PPG
ということは、今後出てくるレンズの癖や収差は不可避的なものではなく狙ったもの、つまり美学的にいえばこれから出てくるレンズはニコンの美意識を完全に実現しているということになりますかね。それとも、例えば標準50mm1.4とかで何種類かのバージョンを出してきて、ニコンではなくユーザーの美意識や目的によってレンズを選択させる、というのも考えられますね。後者の方が未来っぽいですし、ユーザーの利益になるだけでなく、ニコ爺さんが全部買ってくれるので商売的にも美味しいかもですが。
もし後者なら、解像度最優先、ボケの形最優先とかレンズの癖によってツアイス風にそれぞれシリーズ名をつけてもらうとわかりやすいですね、ていうかそうしないとだめでしょう。
三菱頑張れ
特性をシミュレートできるということは
後処理で忠実に補正することもできるし、
クセを残すこともできる。
製造検査でレンズの味にも品質、精度を求めることができる
出来れば後処理系統の画像処理より、
レンズそのものの性能アップに期待します。
(カメラの発色に納得がいかないため)
いいレンズは買って、EOS-M等(フルサイズならなお良い)に
まわしたいと思います。
(画像処理エンジンについて)
Nikonの黄色への色相ズレは私の許容範囲を超えています。
口コミに「前より良くなった」「実際の色を再現している」「カメラが認識した正しい色」とありますが
しっかりせい!と言わせてほしい。
tanQ
ツァイスの技術者は「レンズの味など考えたことは一度もない。物理特性をひたすら追求しているだけだ」と語ってた記憶がある(今はどうか知らない)。「おお!この会社は信頼に足るな」と思ったものだ。一貫性のある哲学やポリシーのあるブランドを皆が憧れる。天下の日本工学なんだから「レンズの味」だのあいまいな言葉ではなく、科学的な言葉で説得して欲しかった。
senson.
試作段階でのコスト低下でレンズ価格が下がれば、ニコンのみならず対抗するメーカーのユーザーにはいいことですね。
tak
ユーザーが勝手に数値入力して、こんなレンズが欲しいとオーダーできるようになれば面白いし未来な感じがしますね。
水ニコ派
おもしろいな~。
レンズ設計のことは詳しくないけど、最前列や最後列のレンズをフィルターのように交換して、特製を変えるなんて・・・出来たらいいね。
fno
スクンビット総研さんに座布団10枚!
出生前診断の例えが絶妙です。
私も、他の方と同様、職人技術を更に高めるための機能となって欲しいと願うばかりです。
といいながらも、私が持っているレンズの計測結果を知りたいのも事実。
また、知ったら知ったで、新しいレンズが欲しくなる。
でも、それで良い写真が撮れるようになるかは別のこと。
hiko1
ひとつ間違えると一眼レフの衰退につながるな。
どのレンズでも同じ性能が出せるようになるとレンズの有り難味が薄れる。
可もなく不可もなくな性能が出せるようになって白物家電化が進んだ車みたいに。。。
超高級レンズかその他大勢の二極化だね。
が~たん
味は好みがあるので 将来ダイヤルつまみで
5パターンぐらい レンズの味を変えられたら面白いかも
GKZ
技術革新は凄まじい速さですね
ミラーレス、フル動画からの静止画切り抜き
いつでもどこでもフォーカス
数年後には4Kに、8K当たり前で、東京オリンピックのときは
ソニー辺り、凄まじいカメラ出してそうな気がしますわ
ぽぽぽぽーん
一定の性能が一定のコストで確保できる話ではないのでw
硝材の単価も違えば研磨コストも鏡胴構造も違いますから、予測できる=設計できるということと実生産できることとは別物ですよ。
ツァイスと同じ味になるように設定した結果、ツァイスより割高なレンズ構成を機械がはじき出す可能性も充分ありますし、逆の場合もあるかも知れません。
ほんの少し解像の閾値を下げれば、安く小さく、実写では違いの分からないレンズが作れるかも知れませんし、デジタル補正が容易な要素は閾値を下げるなども可能でしょう。
最終的には設計者がどのようなオーダーを入力するかですよね。
ゆー
レンズの味はとても期待してしまいます。
ポートレート用の美しい味が出せるレンズ!待ってます!
今も不満はありませんが、未知なる領域を見てみたいです。
開発者さん頑張って下さい!
.
硝材という物理的な縛りがある以上は理想レンズは不可能
でしょうが使える範囲の硝材でベターな設計を追及するには
有効なのでしょうね
レンズの光路のシミュレーションは今更ながら何処も行って
いる事でしょうしニコン自身も今までも行った上で試作を
出していたでしょうからそれ自体は珍しい話ではないですが
今回のツールは既存のツールよりより使いやすく或いは複雑
なシミュレーションが可能になったのでしょうかね?
これによってハイエンドレンズは勿論、安価なキットレンズ
等もより素晴らしい描写になってくれる事を願います
T
天下の日本光学も本気になれば物理特性を追求したレンズを作ることができますよ。
今でも産業用レンズを生産していますし、記事にあるようなステッパーレンズも製造しています。
ですが、破格の値段の産業用レンズで撮影をしてみると、至って普通な写りをします。
与えられた条件での解像度は良いですし、歪曲収差や周辺減光も良く補正されています。
言い換えれば無味無臭、悪く言えば特に何も感性に訴えない写りをするのです。
(それ自体、物凄いことなのですが。当然お値段も凄いです。)
産業用レンズと比較をしてみると、一般向けレンズにはやはり「味付け」がしてあります。
おそらく、一般向けに産業用スペックを出したところで、評価は芳しくないでしょうね。
工作精度は産業用に近いレベルに上げつつ、何らかの味をつけるということだと思います。
youyou
まぁ開発効率、スピードアップでしょうね、一番の目的は。
チンパンジー Ai
この技術はDC135/2,DC105/2のリニューアルの布石なのではないか!?という見方もありなのではないか?!?と思います。
私はニコ爺なので、解像度優先、ボケの味優先などの複数のレンズがでたらすべて買いますが、一つのレンズでボケ味をコントロールできれば、それに越したことはないですよね。
楽しみですね。
ただ新しいレンズは絞り環をつけてくれないかな!お願い!!
いずれにせよ楽しみですね。期待してるよニコン!!
ジョナサン
非常に興味深いですね。
今までよく分からなかったものが定量的に数値化出来るというのは素晴らしいことです。
これで他メーカーの歴代の名玉の数々も素っ裸にされちゃうわけで。
なにか重要な共通項が見つかるのかそれだけでも知りたいですね。
鳥
まぁ、今の時代、どのメーカーでもコンピュータによる、レンズのシミュレーションは行っていますし、現在では当然、レイトレースによる撮影結果予測演算もやられています。均質な仮想ガラスのシミュレーションならばかなり古くからやられていますよね。
今では、ガラス成分の組成ごとに、光線の波長によって異なる透過率や屈折率、ガラスの不純物の割合も考慮した仮想計算も行っています。(メーカーによってはレンズのコーティングまで考慮したソフトを作っているかも?)そしてレイトレースフォトンを高密度にした、かなり高い精度での撮影結果シミュレーションをしても、それほど待つことなく結果を得られるところまで、市販のパソコンの性能が来ています。
Nikonのような歴史の長い老舗光学大手メーカーならばシミュレーションソフトも内製でしょうから、レンズの製造部門と密接に連携して随時バージョンアップしているでしょうし、膨大な実レンズのデータからフィードバックをかけた精度の高いソフトを当然作っているでしょうね。
LSIの設計などでも、高度なシミュレーション機能を持った設計ソフトを持っているか否かは、開発能力に雲泥の差をつけますから、この手の内製ソフトの詳細は社外秘中の社外秘です。
したがってあまり情報が出てこないのが常なのですが、一部の半導体メーカーが自社の開発力をアピールするために、部分的にこう言ったことをやっていると、明かすことがあります。Nikonのこれも同種のアピールと言っていいでしょう。
STO
開発時間とコストが削減できそうな技術ですね。
期待の性能から逆算して設計を合わせこんで行くこともできそうですが、
あくまで設計してからの試作試写の工程を減らすものと思います。
KJ
レンズの味が数値化できるということになれば、物理的に特定の画質のレンズを開発できると同時に、逆に実在のレンズの画質をシミュレートできるという意味でもあるでしょうから、そのうちカメラ本体のエフェクトの中に 「〇〇レンズ風味」 という項目が現れるかもしれません。そうなってしまうと何だか夢のない話ですけど、願わくば前者の側、優れたレンズを開発するために役立ててもらいたいものです。
それにしてもレンズの 「味」 にある意味人為的に関与するというアプローチは、かつての DCニッコールに近いものを感じます。 今回の技術を利用して新型 DC レンズなんて開発されたりして(笑)。
カメ☆ライダー
とにかく技術革新は素晴らしいことです。
ニコン派としては、是非この技術でライバルメーカーを大きく引き離してほしいところです。
私は微力ながら、頑張って新品を買うことで応援させていただきます。
ゆー
開発期間の短縮、同コストの低減を実現させるもののようですね。
ただ、カリカリならカリカリ、とろりならとろり、味付けを感じないものならそうと、ブランドで統一感を出していただきたいものです。
いわばニコン味ですね。
これは出力までの過程を考えると重要な点で、レンズが変わる度、諸々が大きく変化されると大いに難儀させられます。
RAW現像させているかたならご存知の通り、ニコン純正であり、同時代のレンズであっても、差異は意外なほど存在しています。
もし複数の味のレンズをラインナップさせるなら、名称分けして整理してもらいたいところです。
PIYO
レンズの味に一番無頓着だったニコンが着手と言うのが面白いと思いました。ただし、数値化するというところがやはり日本光学ですね。
以前、某社のレンズ評価について伺ったことがあります。
リミテッドシリーズを作る際、社内、社外のリソースを総動員して、古今東西の「神レンズ」を集めて、実写検証をしたそうです。その中で何本かは半分に切ったりもしたそうな。
益子の工場をしまう際に、そうしたコレクションも処分されたらしいです。
まあ、そうやって、レンズについて勉強し、実写を通して、検証評価する社風ができたと言っていました。
どなたかは想像に任せます。
ぽぽぽぽーん
こういう装置というかシステムのインフォメーションがあると、どうしても「超」好性能レンズであるとか、銘玉のシミュレートであるとか夢は膨らんでしまいます。が。
例えば2級の硝材を捨て値で大量に確保できたとして、この硝材が占める率を可能な限り最大にしながらもボケ味の良いレンズを設計するであるとか、工作技術レベルの低めな生産国での歩留まり率と基本性能の両立を図ったレンズ設計であるとか、もの凄く現実的な部分から導入されていく技術でしょうね。
それなり以上の硝材などを使えばそれなり以上のレンズが必ず作れるという後ろ盾がないと、安くて写りの良いレンズなんて怖くて製品化できないわけですから、バックボーンを固めたということの意義の方が大きいのかも知れません。
元Gユーザー
マツダの工場での生産管理と似たような考え方でしょうか
言葉などでは伝えにくい匠の技を見える化、普遍化し、共有する
技術者は人間ですから病気もすれば退職もするし、定年になれば引退します
個人技に頼りすぎると後が続かなくなってしまいますので、開発の継続性という面で明らかにプラスに働くでしょう
味のシミュレーションも、同様に感覚的な味というものを解析して、全くのゼロにはできない収差の付け方を"味のある"と評価される範囲に落とし込むというのも、高画素化により高解像が求められる時代においては正統ともいえるアプローチではないかと思います
大口径
これを使うことで超大口径レンズの開放描写をニコンの厳しい基準まですり合わせることがこれまでより楽になるといいですね。難産のAF-S NIKKOR 50mm f/1.2G(妄想)や特許のみのAF-S NOCT NIKKOR 58mm f/1.2G(妄想)、AF-S DC NIKKOR 135mm f/1.8G(妄想)が登場する日も近い?
ジェラ
比較広告で他社のレンズよりこれだけ数値が上回っています、みたいな事も出来るわけですが、なんかそれはあまり見たくない気がしますね。