富士フイルムXF 27mm F2.8 は価格設定以外は文句のないレンズ

LensTip に、富士フイルムXF 27mm F2.8 のレビューが掲載されています。

Fujifilm Fujinon XF 27 mm f/2.8

  • フォーカスリングは幅8mmで、動きは申し分ない。最短から無限遠までの回転角はおよそ180度だ。フォーカシングで前玉は若干繰り出すが、フィルター枠は回転しない。
  • 解像力テストは、X-E1のRAWファイルで行った。良像の基準レベルは39-40lpmm前後だ。
  • 中央の解像力は開放から既に64lpmmに達しており、非常にシャープだ。解像力のピークはF4-5.6で、富士の35mm F1.4と同程度。小さなパンケーキレンズとしては、とにかく見事な性能だ。
  • 隅の解像力は、中央とは大きく異なっており、開放では実用的な画質を得られず(35lpmm前後)、実用的な画質を得るには、F3.5まで絞る必要がある。F5.6からF8では完全に実用になるが、中央の画質には程遠い(50lpmm前後)。
  • 軸上色収差はわずかで、問題はない。倍率色収差も同様に非常に低いレベルで、全く問題はないはずだ。
  • 歪曲は自動補正されるJPEGでは、-0.85%のわずかなタル型で、全く問題はない。RAWでは歪曲は-1.98%のタル型で、JPEGよりも大きいが、それでもなお穏やかな値だ。RAWでは若干画角が大きくなる。
  • 周辺光量落ちは、自動補正されるJPEGでは開放で23%(-0.74EV)の穏やかな値で、F4では18%(-0.59EV)の低い値になる。F5.6-F8では、ほとんど気付かない値だ。
  • (未補正の)RAWの周辺光量落ちは、開放で46%(-1.81EV)の非常に高いレベルで、F4に絞ると顕著に改善し30%(-1.05EV)になる。F5.6ではまだ22%(-0.74EV)の周辺光量落ちがあり、F8では18%(-0.57EV)になる。このレンズは、このカテゴリでは際立った性能ではないが、それは他のパンケーキにも同じことが言える。
  • 逆光では、光源がほぼ正確に画面の隅にあると、絞り値にかかわらず強烈なフレアが出る。若干位置をずらすと、たとえ画面内に太陽があっても、フレアは消えるか、少なくとも大幅に減少する。
  • AFはとても速く、最短から無限遠までは約0.4秒だ。AF精度は完璧で、スタジオでのテストでは、一度もAFを外さなかった。前ピンや後ピンの傾向も見られない。
  • 価格さえこれほど高くなければ、結論はべた褒め以外の何者でもなかっただろう。競合製品の価格や、開放F値が2.8と暗いことを考慮すると、この価格は高すぎる。
  • 良い点: 小型できちんとした鏡筒、中央の素晴らしい画質、色収差がごくわずか、球面収差がよく補正されている、非点収差が少ない、高速で正確なAF。
  • 悪い点: 周辺光量落ちが大きい、開放付近では隅の画質が弱い、レンズの明るさ、とても高い価格。

 

解像力は中央は見事な値ですが、周辺部はそこそこと言った感じで、これは以前のePHOTOzineのレビューと一致しています。とは言え、色収差もよく補正されていて、パンケーキレンズとしては、全体的に良好な性能と言ってもよさそうです。価格設定は、確かにF2.8のパンケーキレンズとしては、少し高めかもしれませんね。