PENTAX K-S1 はヤングマーケット向けのカメラだが基本性能はしっかりしている

ePHOTOzine に、PENTAX K-S1のレビューが掲載されています。

Pentax K-S1 Digital SLR Review

  • K-S1のボディはとてもしっかりとした感触で、造りは非常に良好だ。使い勝手はこれまでのペンタックス機とは若干異なっており、これまでの機種のユーザーは慣れるのに時間がかかるだろう。
  • ファインダーは視野率100%のガラスプリズムで、この価格帯の製品としては素晴らしい。
  • これまでの機種との最も大きな違いは、モードダイヤルが背面に移動したことだ。このことによる最大の利点はボディがよりコンパクトになったことで、欠点は、ダイヤルの操作があまり便利ではなくなったことだ。とは言え、モードダイヤルは十分な固さがあるので、不意に回ってしまうことはない。
  • AF/MFスイッチは、注意していないと簡単に動いてしまう。
  • ライブビューへの切り替えは専用のスイッチで行い、これまでのペンタックス機よりもずっと良好で、より素早く行うことができる。全体的に、K-S1は非常にキビキビと動く。
  • バッテリーライフはCIPA規格でフラッシュ無しで480枚、50%フラッシュ使用で410枚だ。
  • 連写は公称のスペックに近い速度(JPEGで5コマ/秒、RAWで3コマ/秒)だが、スローダウンするまでの撮影枚数がとても少なく、JPEGでわずか7枚(RAWでは5枚)だ。
  • 歪曲や色収差はカメラ内で補正される。これは建築物にはとても有用だが、処理に時間がかかり、カメラの動きが遅くなる。
  • キットレンズの18-55mm F3.5-5.6 は、開放ではかなり甘く、中程度まで絞るとシャープになる。初めてのレンズとしては十分だが、ペンタックスの標準ズームとしては平均を少し下回る性能だ。18-135mmか新型の16-85mmの方がずっと良いだろう。
  • 高感度ノイズ性能は、これまでのペンタックス機と若干異なっている。ISO800まではノイズは問題ないが、ISO1600ではノイズが目立ち、K-5よりも若干悪いが、ISO6400までは良く持ちこたえている。ISO6400ではノイズは目立つが、フイルムのような粒状感で許容範囲内だ。ISO12800は非常にノイジーになる。快適に使えるのはたぶんISO3200までで、それより上の感度はWeb用だ。
  • ホワイトバランスは、マルチパターンAWBが追加されているが、マルチパターンAWBは少し寒色で、標準のAWBかプリセットの方が良好な色だと思う。
  • 動画はフルHDで満足のいくスムーズさで、以前の機種と比べると大幅に改善されている。
  • K-S1 は、より若い人たちに一眼レフの魅力を広めることを目的としているのかもしれないが、ハイクオリティな写真を撮るため必要な品質は全て維持されている。K-S1は、コンパクトでハイクオリティな画質の使い勝手のよい一眼レフだ。大いに推薦。
  • 良い点: 20MPセンサーの素晴らしい画質、FLUカードとEye-Fiカードが使用できる、ローパスセレクター、視野率100%のガラスペンタプリズムファインダー、ボディ内手ブレ補正、-1EV対応のAF、デジタルフィルターの選択肢が多い、DNGとPEFのRAWフォーマット、しっかりとした造り。
  • 悪い点: 防塵防滴ではない、背面のセレクターダイヤルが使いにくい、AF/MFレバーは不意に動いてしまう、18-55mmのキットレンズ。

 

ePHOTOzineでは総合評価4.5点(5点満点中)で大いに推薦と、とても良好な評価になっています。K-S1 はボディライトを採用した奇抜なデザインが最も目を引く部分ですが、視野率100%のプリズムファインダーを採用するなど、カメラとしての基本機能もとてもしっかりしているという印象です。

ただ、キットレンズの18-55mmは、サンプルでは確かに周辺部がソフトで、20MPのK-S1では少し解像力不足という印象です。