キヤノンEOS M3 は高感度性能が良好でAF速度が顕著に改善

ePHOTOzine に、キヤノンのミラーレス機「EOS M3」のレビューが掲載されています。

Canon EOS M3 CSC Review

  • EOS M3 のグリップは大幅に改善されており、ゴムの貼られた深いフロントグリップと背面のサムグリップによって、手に持った感触は良好だ。
  • ボディは金属とプラスチックで、造りのクオリティは良好だ。ダイヤルやボタンは、右側に配置され、全て右手で操作できる。
  • AFは49点でモニタの垂直方向の80%、水平方向の70%の領域をカバーする。液晶モニタは104万ドットで、色再現が良く、視野角も広い。
  • Wi-Fi・NFCが搭載されているので、iOS搭載機やAndroidに素早く接続可能だ。しかし、自分のAndroidスマートフォンには接続することができなかった。願わくば、接続アプリの将来のバージョンで解決して欲しい。
  • バッテリーライフはCIPA規格で250枚で、このクラスの平均を下回っている。数多く撮影したい場合やWi-Fiを多用する場合は、予備のバッテリーの携行を勧める。
  • AF速度は6倍速くなっていて、EOS M に比べて著しく改善している。連写はJPEGでもRAWでも4.2コマ/秒で、スローダウンまでにRAWでは4枚しか撮影できない(JPEGでは30枚)。主にRAWで撮影する人は、これにはがっかりしそうだ。
  • サンプルでは色再現は素晴らしく、露出も信頼できる。フラッシュ使用時に赤目現象は見られない。肌のトーンは暗所でさえ良好で、顔認識も良好に機能する。高感度性能も良好だ。
  • キットレンズ(18-55mm)のディテールは広角端でも望遠端でも良好だ。このレンズは、太陽がフレーム内にあるととてもフレアが出やすい。広角端では自動補正がONになっていても、とても強いタル型の歪曲がある。近接性能はまずまず良好だが、被写体に寄るにはMFを使わなければならない。パープルフリンジと色収差はかなり良く補正されている。
  • ISO感度は、低ノイズとベストのディテールのためにはISO100-1600までの使用を勧める。ISO3200とISO6400ではノイズが増え、ディテールも減少するが、まだ良好な結果を得られる。ISO12800ではノイズが強くなり、可能なら使用を避けることを勧めるが、縮小してWebで使うなら実用になるかもしれない。ISO25600はノイズが極めて多く、ディテールもわずかなので使用を避けるのがベストだ。24MPのEOS M3は、18MPのEOS M と比べてISO6400の高感度ノイズとディテールが改善されており、ISO12800でも同様だ。高感度はD7200やα6000のような他の24MPのAPS-C機と比べて、大きな違いはない。
  • オートホワイトバランスは、白熱灯では暖色でとても良好で、プリセットでは更に正確な結果が得られる。蛍光灯ではオートホワイトバランスは非常に良好で、プリセットではマゼンタに傾く。
  • 動画の画質とAF性能は良好で、音質も良い。
  • EOS M3 は高感度性能が良好で高画質だ。AF性能は著しく改善しており、他のミラーレスカメラとほとんど同等で、いくつかのミラーレス機よりは速い。多くのEFレンズを持っているキヤノンユーザーには、EOS M3は一眼レフの素晴らしいお供になるだろう。もし、価格がライバルと同レベルまで下がれば、EOS M3はより一層魅力的になるだろう。
  • 良い点: 大きく改善されたAFスピード、良好な画質、素晴らしい色乗り、Wi-Fi・NFC内蔵、良好な高感度性能、マイク端子、良好なグリップ、HDR機能、2軸電子水準器。
  • 悪い点: レンズが4本しかない(EFレンズ用のアダプターはある)、4.2コマ/秒の連写はライバルと比べてあまり速くない、バッテリーライフが短い、パノラマモードが無い、RAWではバッファーが少ない。

 

EOS M3 は、これまでウィークポイントと言われていたAF速度が大きく改善され、高感度性能もこれまでの18MP機よりも改善されているということなので、派手な機能は無いものの全体的に上手くまとまっているという印象です。

24MPへの高画素化で、高感度性能がどうなるのか少々気になっていましたが、従来の18MP機よりも高感度性能は良好という評価なので全く問題はなさそうですね。後は、EF-Mレンズの充実に期待したいところです。