ニコンAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRはハイレベルな光学性能

ePHOTOzine に、ニコンの標準ズーム「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」のレビューが掲載されています。

Nikon AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR Review

  • 鏡筒はプラスチックが広範囲に使用されているが、重量は1070グラムでかなり重い。サイズはとても大きいが、テストに使用したD810とのバランスは良好だ。全ての操作系は過度な遊びがなく、スムーズに動作する。全体の感触は満足のいくもので、信頼感がある。
  • インナーフォーカスが採用されているので、フォーカシングでレンズの長さは変わらないが、ズーミングではレンズは伸びる。AFは超音波モーターの採用され、素早くそして静かだ。
  • 解像力は、24mmでは中央は開放から素晴らしい値(excellent)で、F8でピークに達し、F22ではとても良好(very good)のレベルまで低下する。隅は中央に後れを取っているが、開放からすでにとても良好(very good)に近い値で、F11でピークに達する。ここでは全体的にとても見栄えのする性能だ。
  • 35mmの解像力は、開放から素晴らしい値(excellent)で、F8でピークに達し、F22では低下するがまだとても良好(very good)だ。隅は開放からF11までは良い(good)~とても良好(very good)のレベルを維持しているが、F16とF22では解像力が低下する。
  • 70mmの解像力は開放では低くなるが、中央はまだとても良好(very good)な値を維持しており、F5.6では素晴らしい値(excellent)になる。これはF11まで維持される。隅は開放ではかなり甘いが、絞ると徐々に改善し、ピークのF11では素晴らしい値(excellent)になる。
  • 倍率色収差は、24mmでは中央は3/4ピクセル未満でとても良く補正されているが、隅はより顕著(約1.1-1.7ピクセル)で、木の枝のような被写体では若干色ズレが目立つ。35mmでは中央はしっかりと補正されている(0.5-0.7ピクセル程度)が、隅は少々大きい値(約1.25-2.5ピクセル)だ。70mmでは中央も隅もとても良く補正されている。
  • ボケは非常に滑らかで、満足のいくものだ。
  • VRは、メーカーの主張する4段分の効果があり、70mm・1/5秒でシャープで十分に許容範囲内の画像が得られた。しかし、1/10秒では極めてシャープになり、その差を見て取ることができる。
  • 歪曲は24mmで-3.73%のタル型で、とても目立つ。35mmでは+0.68%の糸巻き型で、70mmでまた大きくなり+1.94%の糸巻き型になる。この値は、この種のズームレンズとしては予想通りの結果だ。
  • フレアは恐らくこのレンズで最も不満なもので、直接太陽を入れると、コントラストの低下が顕著だ。それほど極端な状況でなければ、フレアは扱いやすいレベルに抑えられている。
  • 新型の価格は1849ポンドで、旧型は1199ポンドだが、個人的には、VRの追加と改善された光学系にはこの価格だけの価値があると感じている。
  • マウント周囲にシーリングはされているが、完全な防塵防滴仕様ならよかった。
  • 24-70mm F2.8/E VRはとても素晴らしいレンズで、ニコンユーザーにとって好ましい選択肢だ。全体的な光学性能は非常に高いレベルで、多くの厳しいユーザーを満足させることができるはずだ。このレンズの気に入らない部分は非常に少なく、もし私がニコンのカメラシステムの導入を検討するとしたら、このレンズが購入リストのトップになるだろう(大いに推薦)。
  • 良い点: 素晴らしい解像力、美しい造り、高速で静かなAF、洗練された効果的な手ブレ補正、滑らかなボケ。
  • 悪い点: 防塵防滴ではない、逆光耐性、隅の色収差。

 

このレンズはDxOMarkではかなり厳しい評価になっていましたが、ePHOTOzineでは「大いに推薦」の付いた高い評価になっているようです。解像力は、グラフでは周辺部はそれほど高い値ではありませんが、実写サンプルでは周辺部までとてもシャープなので、よく言われているように近距離のチャートでは実力が発揮出来ないレンズなのかもしれませんね。

あと、防塵防滴に関してはニコンは記載されていないだけで、上のクラスのレンズは、実際には防塵防滴仕様になっているようですね。