オリンパスED300mm F4 IS PROは驚くべき性能のレンズ

LensTips に、オリンパスの超望遠単焦点レンズ「ED300mm F4 IS PRO」のレビューが掲載されています。

Olympus M.Zuiko Digital 300 mm f/4.0 ED IS PRO

  • フォーカスリングは標準の位置ではバイワイヤ(モーター駆動)だが、手前にフォーカスリングを引くと内部と機械的に接続(メカニカルモード)され、リニアなフォーカスレスポンスが得られる。フォーカスリングの回転角はメカニカルモードでは120度で、モーター駆動時は120度よりもずっと大きくなるが、フォーカスリングを回転する速さによって回転角は変化する。
  • 手ブレ補正は、レンズのみ(シンクロ手ブレ補正なし)で4.5-4.7段分の効果で、実に素晴らしく、我々がこれまでテストしたレンズの中で最高のものの1つだ。
  • 中央の解像力は開放で既に70lpmmに近い値(良像の基準値は44-45lpmm)で、F5.6に絞ると更に改善し73lpmmを超える。これは素晴らしい値で、並外れてシャープだ。
  • 隅の解像力は開放で63lpmmで、中央よりもわずかに低いだけで、最高としか言いようがない。
  • 1.4倍のテレコン使用時は、中央は開放で55lpmm(隅は47lpmm前後)を超えており、1段絞ると更に改善する。テレコン使用時の300mm F4をパナソニック100-400mmの望遠端の解像力と比較すると、非常に大きな違いがある(オリンパスの方が高解像力)。
  • 軸上色収差は、ほとんど影響は見られず、1.4倍のテレコン使用時でも変わらない。この結果には拍手を送りたい。
  • 倍率色収差は、F4からF8の絞り値では0.02%未満でほとんど見られない。絞ると少し増えるが0.03%は超えない。これは見事だ。1.4倍のテレコン装着時は、F5.6とF8では0.06%で引き続き低い値だが、絞ると0.08%になる。しかしそれでも、倍率色収差は中程度の値には達していない。
  • フォーカスシフトは全く見られず、テレコン使用時でも同様だ。
  • 歪曲はJPEGでは-0.14%で、RAWでも-0.16%で全く変わらない(数値の違いは誤差の範囲内だ)。テレコン使用時はRAWでは-0.66%になるが、それでも低いレベルで問題はない。
  • コマ収差は開放から非常に良好で、画面の隅でも全く影響は見られない。テレコン使用時は状況が変わるが、それでもコマ収差は適切に補正されており目立つとは言えない。
  • 非点収差は4.1%の非常に低いレベルで、テレコンバーター装着時でも5.5%の低い値だ。
  • 周辺光量落ちは、JPEGでは開放で10%(-0.30EV)、1段絞ると1%(-0.03EV)でほぼ完全に解消する。RAWではJPEGより1~2%増えるが、問題はないはずだ。正直言って、これほど良好な結果は長い間見たことがない。テレコンバーター使用時は開放で5%(-0.16EV)で、周辺光量落ちはレンズ単体よりも改善する。
  • 逆光耐性は少し不満があるが、ゴーストやフレアが現れるのは光源が画面内にある場合(または画面に非常に近い位置にある場合)だけだ。
  • AFはノイズレスで速い。スタジオのテストでは1度の合焦ミスもなく、AF精度は非常に良好だ。前ピンや後ピンの傾向も全く見られなかった。この結果はテレコン使用時でも同様だった。
  • 300mm F4は、逆光耐性を除く全てのカテゴリのテストで、全く驚くべき結果だ。加えて手ブレ補正も屈指の性能で、AF性能も良く、テレコンバーターとの連携も完璧で、これ以上何が必要なのだろうか。このレンズは、間違いなくLensTipのエディターズチョイス賞に値するものだ。
  • 良い点:しっかりとした防塵防滴の高品質な鏡筒、素晴らしい中央の画質、非常に良好な隅の画質、倍率色収差が見られない、軸上色収差が実質的にゼロ、球面収差が良く補正されている、歪曲が見られない、コマ収差が非常に少ない、非点収差がわずか、素敵なボケ味、周辺光量落ちがほとんど見られない、非常に効果的な手ブレ補正、高速で静かで高精度なAF、テレコンバーターとの連携が良好。
  • 悪い点:価格だろうか?

 

オリンパスの300mm F4 はどこのレビューで高評価ですが、辛口の評価が多いLensTipでも極めて高い評価で、ベタ褒めと言ってよいレベルですね。

このレンズの解像力は周辺部まで極めて高く、色収差等の各収差も非常によく補正されているので、確かに数値的なテストでは文句の付けようがない結果です。

逆光耐性に関しては、換算600mmのレンズで太陽が画面内に直接入ってしまうケースは少ないと思われるので、フードを使っていればフレアやゴーストはそれほど問題は無いかもしれませんね。