シグマ135mm F1.8 DG HSM Art は開放から極めて高い解像力

LensTip に、シグマの望遠単焦点レンズ「135mm F1.8 DG HSM Art」のレビューが掲載されています。

Sigma A 135 mm f/1.8 DG HSM

  • このレンズは面白いことに、シグマの85mm F1.4よりも若干小さい。フォーカスリングは十分な重さがあり、滑らかに回転する。最短から無限遠までの回転角は150-160度で、AFレンズとしては理に適っている。
  • 解像力は、正直言って言うことがない。私の感嘆の針はシグマ85mm F1.4 Art で振り切れてしまっているが、この135mm F1.8 は、その85mmを更に上回る解像力だ。このレンズは、F2.8で51.6lpmm(良像の基準は30-32lpmm)のレコードを記録している。
  • 軸上色収差は、高いレベルではないが目に付く。倍率色収差は、ピークでも0.02%未満の見事な値だ。
  • 球面収差の補正には全く問題はなく、フォーカスシフト(絞りによるピント位置の移動)は見られない。
  • 歪曲は+0.57%のわずかな糸巻き型で、これはキヤノンの135mm F2Lよりも小さく、サムヤンとツァイスの135mm F2よりは若干大きい値だ。歪曲は、実写では全く気にならないだろう。
  • コマ収差は素晴らしく良く補正されており、フルサイズの隅でもデフォルメは見られない。ここではキヤノンやサムヤン、ツァイスのライバル達と同等だ。
  • 非点収差は4.9%の低い値だが、サムヤンとツァイスは3.5-3.8%で、135mm F2の中ではそれでも最も大きな値だ。
  • 玉ボケは非常に均一で、縁取りも見られずほとんど不満は無い。口径食は目に付くが、サムヤンやツァイスよりは目立たない。
  • 周辺光量落ちは、開放で42%(-1.56EV)の大きい値ではあるが、それでもより暗いキヤノンやサムヤンよりも良好だ。ツァイスはF2開放でシグマよりも若干良好だが、シグマをF2に絞ると周辺光量落ちは31%(-1.08EV)に改善し、ツァイスの開放時よりも良好になる。F2.8に絞ると周辺光量落ちは12%(-0.37EV)になり、問題はなくなる。
  • 逆光では、時折、いくらかゴーストとフレアが見られるが、激しいものではなく、不満はない。このレンズの逆光耐性はキヤノンよりもずっと良好で、サムヤンとツァイスよりも少し優れている。
  • AFは、最短から無限遠まで0.8-0.9秒でそれほど速くはない。AFの作動音はほとんどしない。スタジオテストでピントを外したのは2%未満で、AF精度の問題はなかったが、屋外の撮影では、端の測距点を多用したので、少々異なる結果だった。大きなAFミスはなかったが、F1.8-F2の撮影ではわずかなピントのズレでも気になる。F2.8以上では問題はなかった。前ピンや後ピンの傾向は見られなかった。
  • 崇拝されているキヤノンのEF135mm F2L の中央の解像力はせいぜい43.2lpmmだが、シグマ135mm F1.8 Art は、隅でも開放で44.1lpmmに達している。これ以上言わなければならないことがあるだろうか? 我々は、シグマ135mm F1.8 Artにエディターズ・チョイス賞を贈る。
  • 良い点:しっかりしたスタイリッシュな鏡筒、中央の卓越した画質、隅のセンセーショナルな画質、球面収差の問題が見られない、倍率色収差がほとんどゼロ、歪曲がわずか、コマ収差の補正が素晴らしい、非点収差が少ない、静かで正確なAF。
  • 悪い点:開放で周辺光量落ちが目立つ、軸上色収差が少々目立つ。

 

シグマ135mm F1.8 DG HSM は、開放から中央はもちろん隅まで極めて高い解像力で、ピークの解像力は、これまでのレコードホルダーだったシグマ85mm F1.4 Artを更に上回っているようです。

また、フォーカスシフトも見られず、逆光耐性も良好なので、使い勝手も非常によさそうですね。