ツァイス「Milvus 1.4/35」は高解像力でボケも非常に滑らかなレンズ

ePHOTOzine に、ツァイスの新しい一眼レフ用の広角単焦点レンズ「Milvus 1.4/35」のレビューが掲載されています。

Zeiss Milvus 35mm f/1.4 Review

  • 鏡筒は金属製で、ニコン用は1174グラム、キヤノン用は1103グラムと重く、そして非常に大きいが、テスト機の5Ds Rとのバランスは素晴らしく良い。鏡筒の造りはハイクオリティで、しっかりとしている。
  • フォーカスリングは完璧なまでに滑らかで、ピント合わせは極めて容易だ。以前にツァイスのこのシリーズのレンズは、フォーカスリングにゴミが付きやすいと述べたが、このレンズには、そのような問題は見られなかった。
  • 中央の解像力は、開放からとても良好な値(very good)で、F2からF8では解像力が上がり素晴らしい値に(excellent)になる。隅は開放では良好な値(good)で、F2ではとても良好な値(very good)、F2.8からF8では素晴らしい値(excellent)になる。

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  • 倍率色収差は、おおむね0.5ピクセル未満で、色ズレは非常に少なく、後処理による補正は必要ない。
  • 歪曲は-1.29%の妥当な大きさのタル型で、要求の厳しい建築写真を除けば、後処理による補正は必要ないだろう。
  • 逆光耐性は良好で、ほとんど問題は無い。太陽が画面内に入った場合は、わずかにフレアがでる可能性があるが、これは極端な条件でのことだ。
  • 極めて高解像力のレンズではボケがうるさいことがあるが、このレンズはボケも非常に滑らかだ。
  • 価格は1699ポンドで、F1.4の明るさであっても35mmとしては極めて高い。
  • Milvus 1.4/35は、それぞれの項目が非常にバランスの良い特性で、滑らかなボケのハイクオリティな光学系だ。仕上げは美しく、使っていて楽しめる。使い勝手がよく、高品質で、伝統的な焦点距離の極上のレンズだ。
  • 良い点:素晴らしい解像力、色収差が少ない、フレアが出にくい、滑らかなボケ、F1.4の明るさ、正確なマニュアルフォーカス、防塵防滴、見事な加工の品質。
  • 悪い点:価格が高い、マニュアルフォーカスは万人向けではない、重くかさばる。

 

サンプルを見る限りでは、Milvus 1.4/35 は非常にシャープで、かつボケも発色も綺麗で申し分の無い描写という印象です。以前からツァイスのレンズでよく指摘されていた「フォーカスリングにゴミが付く問題」も解決されているようですね。

このレンズはMFレンズで価格も非常に高いので、万人向けではありませんが、大口径の35mmレンズが好きな方には気になる存在になりそうです。