LAOWA 9mm F2.8 Zero-D は欠点はあるがとても楽しめるレンズ

OpticaLimits(旧称Photozone)に、LAOWAのAPS-C用の超広角単焦点レンズ「9mm F2.8 Zero-D(Xマウント版)」のレビューが掲載されています。

Laowa 9mm f/2.8 Zero-D - Review / Test Report

  • 鏡筒は総金属製で、造りはとても良好だ。フォーカスリングはいくぶん重いが、悪くはない。電子接点は無いので、EXIFは記録されない。
  • 歪曲は非常に小さいタル型(0.8%)だ。Imatestでは時々歪曲の数字が大きく出ることがあり、ここではImatestは0.8%という値を出したが、実写画像を見た人はおそらく0.5%を下回っていると思うだろう。
  • 周辺光量落ちは、開放では4EVを超える値で、このレンズの弱点の1つだ。F8に絞ると、周辺光量落ちは2EVまで改善する。周辺光量落ちはかなり酷く見えるかもしれないが、中程度まで絞り込めば、実写ではそれほど悪くない。
  • 解像力はしっかりしており、中央は開放から際立った値(outstanding)で、周辺部は良好な値(good)だが、隅は甘い。F4に絞ると隅の解像力は改善し、良好な値(good)になる。F5.6とF8が性能のピークで、このとき周辺と隅がとても良好な値(very good)になる。

laowa_9mmf28_mtf001.jpg

  • 倍率色収差は、周辺部で平均1ピクセル前後の低い値で、通常は問題ない。
  • 逆光はLAOWAのレンズのウィークポイントで、強いフレアが出る。
  • このレンズは中央は、ズバ抜けてシャープで、周辺と隅も開放を除けばまずまずだ。色収差は概ね問題無く、歪曲はこの焦点距離のレンズとしては極めて小さい。弱点は周辺光量落ちで、開放ではかなり極端だが、実写では中程度の絞り値まで絞り込めば問題は少なくなる。鏡筒は水準以上の出来だ。
  • LAOWA 9mm F2.8 Zero-D はいくつか欠点はあるものの、屋外の撮影では、このレンズはとても楽しめた。

 

光学性能の評価は5点満点中3点で、このクラスのレンズとしては良好な評価となっています。歪曲は、Zero-Dの名前を冠するだけあって非常に良く抑えられていますね。周辺光量落ちが極端に大きいですが、実写画像では、これが良い味になっているという印象です。