タムロン「17-35mm F/2.8-4 Di OSD」はこのクラスでベストの光学性能

ePHOTOzine に、タムロンの新しい一眼レフ用の広角ズーム「17-35mm F/2.8-4 Di OSD」のレビューが掲載されています。

Tamron 17-35mm f/2.8-4 Di OSD Lens Review

  • このレンズは460グラムと非常に軽く、比較的コンパクトだ。鏡筒の造りは良好で、全ての操作部は滑らかに動く。
  • 最短撮影距離は28cm、最大撮影倍率は1:4.9で、広角ズームとしてはまずまず寄れる。
  • AFモードではマニュアルフォーカスはできず、単純にAFかMFかを選択することになる。
  • OSD(Optimised Silent Drive)によるAFは静かで速い。
  • 17mmの中央の解像力は開放からF11まで素晴らしい値(excellennt)だ。隅は立ち上がりが遅く、開放では良好な値(good)でF4でとても良好な値(very good)、F5.6からF11までは素晴らしい値(excellent)になる。

tamron17-35f28-4_mtf17mm.jpg

  • 20mmでは、中央は開放からF11まで素晴らしい値(excellent)で、隅は若干改善し、開放とF4でとても良好な値(very good)、F5.6からF11では素晴らしい値(excellent)になる。

tamron17-35f28-4_mtf20mm.jpg

  • 24mmでは、20mmと同様のパターンで、中央は開放からF11で素晴らしい値(excellent)だ。隅は開放からF4はではとても良好値(very good)で、F5.6からF11では素晴らしい値(excellent)だ。

tamron17-35f28-4_mtf24mm.jpg

  • 35mmでも解像力は良好に維持されており、中央は開放からF16で素晴らしい値(excellent)で、隅は開放からF8までとても良好な値(very good)、F11では素晴らしい値(excellent)で、24mmよりも多少低下するものの良好な性能だ。

tamron17-35f28-4_mtf35mm.jpg

  • 倍率色収差は、ズーム全域で中央も隅もとても素晴らしく、問題になることはないだろう。
  • 歪曲は17mmでは-3.74%のタル型で、建築物では目立つが後処理で補正可能だ。20mmでは-1.61%の穏やかなタル型になり、24mmでは+0.23%、35mmでは+1.46%の糸巻き型になる。
  • 逆光耐性はとても良好で、画面内に太陽が入った場合でさえ、いくらかゴーストが見られるだけで、コントラストは大きくは落ちない。広角ズームとしては、この逆光性能は素晴らしい。
  • ボケは小口径の広角レンズではそれほど問題にならないが、後ボケは十分に満足行くものだ。
  • 周辺光量落ちは17mm F2.8で-2.2EV、35mmで-1.2EVだ。
  • このレンズの全体的な光学性能は非常に高く、このクラスのレンズの中では明らかにベストのレンズだ。
  • タムロン17-35mm F/2.8-4 Di OSDには手ブレ補正やフルタイムマニュアルフォーカスなど、いくつか搭載されていない機能があるが、光学性能の点では非常に素晴らしいレンズだ。価格がとても手頃なことを考えると実に魅力的で、もし機能やスペックが目的に合うなら、このレンズを大いに推薦する。
  • 良い点:素晴らしい解像力、全域で良好に性能が維持されている、色収差が少ない、フレアが少ない、防滴、高速なAF、軽量コンパクト。
  • 悪い点:距離目盛りや被写界深度目盛りがない、手ブレ補正が無い、AFモードでフォーカスの調整ができない。

 

17-35mm F/2.8-4は比較的安価で軽量なレンズですが、光学性能は優秀でコストパフォーマンスはとても高そうですね。解像力は広角端の開放時の隅だけ若干甘くなりますが、それでも「good」に届いているので大きな問題はなさそうです。

サンプル画像では、解像力は十分で、加えてボケも綺麗なレンズという印象です。発色はタムロンらしく温かい感じですね。