ニコン500mm f/5.6E PF ED VRは画面の隅まで一貫してシャープなレンズ

ePHOTOzineに、位相フレネルレンズを採用したニコン超望遠単焦点レンズ「AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED」のレビューが掲載されています。

Nikon AF-S Nikkor 500mm f/5.6E PF ED VR Review

  • 重さはフードなしで1460グラム(フード付きで1550グラム)で、かなり小さく軽いことに感心した。この軽さのおかげで使い勝手が実に良くなっており、それほど疲労することなく長時間も手持ち撮影も可能だ。
  • AFは多くの場合は素早く正確に合焦するが、暗い環境では、いくらか迷いが見られ、特にライブビュー時には迷いが見られた。
  • 解像力は、中央も隅も開放からF16までとても良好な値(very good)で、隅までとても均一で、一貫してシャープだ。

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  • 倍率色収差は、中央も隅も非常に良く補正されている(最大で0.6ピクセル前後)。
  • 歪曲は+0.40%の糸巻き型で、これは素晴らしい値だ。
  • ボケは、大きなボケは滑らかで美しいが、背景にある細い木の枝のような細かい部分は少しうるさくなる傾向がある。
  • フレアは、通常の明るさの被写体では概ね現れないが、逆光ではコントラストの低下が顕著だ。
  • 周辺光量落ちは、開放で-0.7EV、F8で-0.4EVで問題は無い。
  • 500mm f/5.6Eは軽量コンパクトで高性能なとても強力なレンズで、500mmの中で最も容易に扱えるレンズだ。手持ちではVRシステム(手ブレ補正)が見事な効き目で、撮影の成功率が飛躍的に向上する。このレンズは全体として極めて素晴らしい望遠レンズで、大いに推薦する。
  • 良い点:解像力が高い、歪曲が少ない、色収差が少ない、周辺光量落ちが穏やか、軽量コンパクト、効果的なVR、ピント位置を記憶する機能。
  • 悪い点:価格が高い、フレアが出ることがある(しかし修正は可能)、暗い場所でAFの迷いが見られる。

 

500mm f/5.6E は、このクラスの超望遠としては非常に軽量コンパクトなレンズですが、開放から画面の隅まで高解像力で、申し分の無い性能と言ってよさそうです。ただ、位相フレネルレンズの弱点である逆光耐性に関しては、このレンズでも問題は解消していないようですね。