・Canon Patent Application: Dual Pixel APD sensor
- キヤノンはAPD(アバランシェフォトダイオード)センサーの研究開発を行っている(特開2019140537)。APDは、個々のフォトダイオードにどれだけ光が当たっているかを記録する方法が(通常のフォトダイオードと)異なっている。
通常のフォトダイオードは、当たる光子が多くなると電圧が高くなるが、APDはフォトダイオードに当たった光子の数をカウントする。結果として、APDセンサーでは、究極の高感度性能が得られる。
しかし、キヤノンはこれで完全に満足してはおらず、この特許で述べられているのはデュアルピクセルAFセンサーとして設計されたAPDアレイだ。言い換えると、このセンサーは、将来、ミラーレスカメラに組み込むように設計されている。
極めて高感度に強くS/N比に優れているAPDがデジカメのセンサーに採用されたら、高感度性能が比較的に改善しそうです。
この特許はDPAFセンサー用とのことなので、APDが実際に将来のEOSシリーズのデジカメに採用される可能性があるかもしれませんね。
けんすけ
夢がありますね。
暗くてもクリアーな画像が撮れそう。
これまで高感度画質で不利だった小型センサーでも
ISOを上げて高速シャッターが切れる。
ふく
ソニーとキヤノンは高感度性能アップという目指している方向は同じようですが
アプローチの仕方が違って面白いですね。
有機センサーやBSIセンサーと比較してどんな性能を見込んでいるのか知りたいですね。
ろくろう
フォトダイオード自体をデジタル化するってことですか
現状フォトダイオードの出力をその後段のA/Dコンバータで量子化してますが、この図だと波形整形部で量子化されるみたいですね
デジタル領域がどんどん増えていくのが技術の進化という感じがして面白いです
Robin
昔(10年位前?)聞いた話では、APDは非常に高価で電力消費も激しいという事でしたが、今はどうなってるんでしょうね。あと、高感度には非常に強いけど、ダイナミックレンジは確保できるのかしら。
電脳仙人
このAPDという方式のセンサーがどのような画像を出すことができるのか興味ありますね。光の量をカウンタで計測するのでダイナミックレンジの改善も期待できそうですね。デメリットは解像度がどこまであげられるか、めちゃコストが上がりそうなことですね。
客観的にはセンサの性能では、ソニーに先を行かれている印象があるので、違うアプローチでどこまで競争できるか楽しみです。
haru
APDセンサーは「極めて高感度に強くS/N比に優れている」と言うことらしいので、天体撮影にも有望と思われる。
天体撮影ではS/N比を上げるために数十枚をコンポジット合成する手法がとられるが、元画像のS/N比が高ければコンポジット枚数の削減つながるし、一枚撮りでも十分かも知れない。
より手軽に天体撮影を楽しめる様になることでしょう。
EOS60Da以降出されていない天体撮影に特化した機種(フルサイズ)が出てくるのを期待しています。
swing
APDって、昔で言えばイメージインテンシファイア(I.I.)ですね。光電効果で発生した電子を高電圧で加速・衝突させて増幅する。ナイトビジョンに使われてたやつです。
逆に、光が沢山あると飽和しちゃうのだけど、おそらくAPDでも同様じゃないかな。
加速のための電圧を制御すれば感度調整できるかな?
電荷の量ではなくフォトンのカウントをするなら、カウンタの動作速度がキモになりそうです。ダイナミックレンジはカウンタなどの動作速度に依存するかも。
とはいえ、同時に2個のフォトンが入射した時、1個の時と区別できないように思えるので、光が多い所ではうまく動作しないかもしれないですね…。天体やナイトビジョン専用かもしれません。DPAFってことはナイトビジョンやビデオカメラ向けかな。超低照度でAFできると画期的と思います。