キヤノンの2020年Q2は四半期ベースで初の赤字決算に

キヤノンが2020年12月期 第2四半期の決算を発表しています。

決算短信・説明会資料

  • 新型コロナウイルスの経済活動停滞の影響を受け、多くのビジネスにおいて実需の急減、事業活動の制限に直面し、四半期ベースで初の赤字決算となった。
  • 第2四半期の業績は、売上が対前年25.7%減の6,733億円、営業利益はマイナスの178億円、純利益はマイナスの88億円。
  • カメラは、足元で市場の縮小が加速しているものの、最終的には映像にこだわりを持つユーザーの市場規模に遅かれ早かれ落ち着くことに変わりない。その規模でも採算を確保するべく、事業の開発・生産・販売の体制や製品ラインアップなどすべてのスリム化を加速する。
  • カメラの需要は、4月を底にして、5月以降上向き始めたものの、嗜好品であることから、販売回復には時間を要する見込み。レンズ交換式カメラの年間の市場規模は、対前年4割減の540万台となり、当社の販売も同程度減少すると見ている。
  • 事業を取り巻く環境は大変厳しい状況にあるが、当社は高付加価値製品へのシフトに向けて「EOS R5」と「EOS R6」の2機種を第3四半期に一度に投入する。専用レンズの拡充も同時に進め、システム全体の魅力を高めていくことで、フルサイズカメラ市場で絶対的な地位を確立させていく。
  • さらには、従来のカメラにこだわらない新しいコンセプトのカメラへの取り組みも強化しており、年内には、新製品を発売する準備を進めている。

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新型コロナウイルスの影響が大きいとはいえ、キヤノンが赤字決算とは驚きですね。カメラ事業に関してはごくわずかに利益が出ている状況ですが、前年比(金額ベース)で-53.0%とかなり大変なことになっているようです。

今後の方向性は「事業のスリム化」と「高付加価値製品へのシフト」ということなので、他社と同じように、ラインナップを整理してハイエンド製品に力を入れていくことになりそうです。

あと、年内に発表予定の「従来のカメラにこだわらない新しいコンセプトのカメラ」がどのようなものになるのか、興味深いところですね。