EOS R5の新ファームで録画時間は劇的ではないが明確に改善

DPReviewで、新ファーム適用後のキヤノンEOS R5の録画時間のテスト動画が公開されています。

Canon releases FW 1.1 with improvements to video shooting time

  • このカメラはver1.0のファームウェアとver1.1のファームウェアを適用した2台のEOS R5を横に並べて行った。録画中はAFとボディ内手ブレ補正は有効にしている。

  • 8K IPBのテストでは、ver1.0の古いファームウェアのR5では、16分45秒でオーバーヒート警告が表示され、19分41秒でシャットダウンした。一方、ver1.1の新ファームではオーバーヒート警告が20分21秒で表示され、24分53秒でシャットダウンした。


  • 上記のテストのあと、2台とも電源を切り、30分間クールダウンさせた後、8K IPBで再度録画すると、ver1.0では5分、ver1.1では10分の録画が可能だった。
  • 1時間のクールダウンの後、再度8K IPBで録画すると、ver1.0では10分、ver1.1では15分の録画が可能だった。劇的な改善ではないものの、新ファームで明らかな改善が見られる。


  • 4K HQ IPBのテストでは、ver1.0では26分12秒でオーバーヒート警告が表示され、29分52秒でシャットダウンした。ver1.1では32分13秒でオーバーヒート警告が表示され、39分10秒でシャットダウンされた。
  • 上記のテストのあと、1時間クールダウンしてから、4K HQ IPBで再度録画したところ、ver1.0では15分間、ver1.1では20分間の録画が可能だった。


  • 次に30分間のスチル撮影の後に4K HQで録画を行ったところ、ver1.0では15分間の録画が可能で、1時間のスチル撮影の後に4K HQで録画を行うと5分間しか録画できなかった。
  • 同様に30分間のスチル撮影の後で、ver1.1で4K HQで録画を行ったところ、20分間の録画が可能だった。1時間のスチル撮影の後では10分間の録画が可能だった。録画時間は2倍は伸びているが、それでもなお、スチル撮影後の録画時間への影響は大きい。


  • ver1.1のファームでは明らかに録画時間が改善していて、録画時のストレスは33%くらい軽減しているが、この改善をキヤノンがなぜプレスリリースでうたっていないのかは謎だ。

 

EOS R5のオーバーヒートの問題はハードウェアの放熱の問題なので、ソフトウェアでの改善は難しいという見方が多かったようですが、新ファームでは大幅ではないものの結構改善しているという印象です。