ツァイス「Batis 2/40 CF」は驚くほど高画質のレンズ

LensTipにツァイスのEマウント用のAF単焦点レンズ「Batis 2/40 CF」のレビューが掲載されています。

Carl Zeiss Batis 40 mm f/2 CF

  • ゴムで覆われたフォーカスリングは指掛かりがよく、フォーカシングを楽しめるが、ホコリが非常に付きやすい。
  • フォーカスリングの回転角はリングを回す速さに依存し、速く回すと最短から無限遠まで約180度、ゆっくり回すと約540度になり、非常に正確なピント合わせが可能だ。
  • 鏡筒の表示パネルでは撮影距離と被写界深度を確認できるが、この機能はバッテリーを消費し、また、表示が明るすぎて日中はともかく夜はわずらわしい。正直、この機能はあまり好みではない。
  • 中央の解像力は開放から既に良好な値で、絞ると急激に改善し、F4では最高記録に近い77.1lpmmに達する。隅の解像力は開放では良像の基準値(39-41lpmm)をわずかに下回るが、1/3段~1/2段絞れば良好な解像力になる。F5.6まで絞ると隅の解像力はピークになり、56lpmmの優れた値になる。このレンズの解像力には、ほとんど弱点はなく、開放から優れた画質だ。

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  • 軸上色収差は問題はなく、どの絞り値でも、ボケに色は付かない。
  • 倍率色収差はピークの開放時でも0.03~0.05%未満で、非常に低い値だ。
  • フォーカスシフト(絞った時のピント位置の移動)は少し見られ、絞ると奥にピントが移動する。
  • 歪曲は、-0.24%で無視できる大きさだ。普通の標準レンズでは-1%から-2%程度の大きさなので、これは称賛に値する性能だ。
  • コマ収差は、周辺部で点像が少し大きくなるが目立った変形はなく、問題はない。全体的にコマ収差の補正は非常に肯定的な評価だ。
  • 非点収差は7.2%の中程度のレベルで、不満はない。
  • 玉ボケは内部が滑らかで、心地よいものだ。年輪ボケもそれほど目立たない。口径食は開放では見られるが、絞ると急速に改善し、F2.8ではかなり少なくなり、F4で完全に解消する。
  • 周辺光量落ちは開放で55%(-2.28EV)の大きな値だが、Eマウントのレンズではもっとずっと周辺光量落ちが目立つレンズを見てきたので、それほど心配はないだろう。F2.8では周辺光量落ちは35%(-1.23EV)、F4では19%(-0.61EV)に改善する。
  • 逆光耐性は開放付近では良好だが、絞り込むとカラフルなゴーストが発生する。太陽が画面の隅のすぐ外側にある場合は、非常に強いフレアが発生し、画像全体が白くなってしまうが、幸いなことに、このような状況になる光源の位置はかなり限られている。
  • AFは作動音はせず、最短から無限遠まではわずか0.4~0.5秒で、AF速度に関しては特に不満はない。AF精度は極めて良好で、スタジオ内でも屋外でも問題はなかった。
  • 以前にテストした18mmと25mmのBatisはあまり感心しなかったので、40mm F2への期待もそれほど高くはなかったが、テストの結果は嬉しいサプライズだった。Batis 2/40 CFは1100ドルの高価なレンズだが、本当に驚くほどの画質で、購入しても後悔することはないだろう。テスト結果はとにかく優秀で、欠点は1つだけ(周辺光量落ち)だった。拍手!
  • 良い点:中央の素晴らしい画質、隅の実用的な画質、軸上色収差が見られない、倍率色収差が無視できる、歪曲はほとんどゼロ、コマ収差の補正が良好、非点収差が穏やか、静かで正確なAF、心地よいボケ。
  • 悪い点:フルサイズでは周辺光量落ちが顕著。

 

Batis 2/40 CFは、高解像力で収差もよく補正されている優秀なレンズですね。解像感が高いだけでなく、後ボケがきれいで立体感のある描写をするレンズという印象です。かなり寄れるのもポイントが高いですね。