DigitalCameraWorldに、富士フイルム「XF50mmF1.0 R WR」の初期レビューが掲載されています。
・Hands on: Fujinon XF50mm F1.0 R WR review
- XF50mmF1.0は、ニコンの58mm f/0.95 Noctと異なり、安価ではないもののべらぼうに高いというわけでもなく、小さくはないが持ち運べる大きさだ。また、AFが使えるので実用性があり、日々の撮影に使える。
- XF50mmF1.0 はX-T4とのバランスは非常によく、X-Pro3との組み合わせでも問題はない。APS-Cの単焦点としてはかなり重いが、望遠レンズにはもっと重いレンズがいくらでもある。
- 被写界深度が非常に浅いので、被写体が静物でない限りは、AFを使った方がいいだろう。
- 前玉は面白いことに凹レンズだ。フィルター径は77mmで、50mmのレンズにしては大きいが、珍しいサイズではないので実用的だ。
- サンプルのレンズはプリプロダクションモデルだが、造りの品質やフィット感、仕上げは一級品だと感じた。XF50mmF1.0は超大口径レンズだが、このレンズは扱いやすい。
- AFはこのような大口径レンズとしては非常に滑らかで、動作は速く静かだ。
- 開放で撮影した結果は非常に興味深いもので、XF56mmF1.2のボケは硬くうるさいが、XF50mmF1.0はこれと対照的にボケが非常に滑らかで、ピントの合っているシャープな部分からボケている部分への遷移が穏やかだ。このレンズは伝統的なMマウントのレンジファインダー用レンズを思い起こさせる本当に素晴らしい描写だ。
- 富士フイルムの設計者はこの描写を得るために、開放で意図的に球面収差を残すように設計した。サンプル画像から、開放時のシャープネスは少し低目に見えるが、これはこのレンズの滑らかな描写と引き換えだろう。
- XF50mmF1.0は、予想よりも遥かに使いやすく、価格も手頃だ。光学設計は非常に滑らかなボケとわずかな解像力との低下を、とても上手く最適化しているように見える。
XF50mmF1.0のボケは、ここではかなり高い評価で、サンプルを見ても確かにボケは魅力的に見えます。XF56mmF1.2とは絵作りが結構違うので、この2つのレンズは棲み分けできそうですね。
XF50mmF1.0は、価格がそれほど高くなくサイズもほどほどで、大口径の割りにAFも速く使い勝手もよさそうなので、Xユーザーに人気のレンズになるかもしれませんね。
日陰坂45
ボケという基準がはっきりしない部分を設計思想に盛り込む事は非常に大変な事だとは思いますが、このレンズにはそうした思想を設計に盛り込んだんでしょうね。
デジタル時代になってから、カリカリの硬い描写のレンズが多いと思いますが、このような描写を売りにしている割には比較的リーズナブルな価格で供給していただけるメーカーに脱帽です。
個性が強めのレンズだと思いますが、将来的に「銘レンズ」として歴史に残る予感がします。
沼の住人
フジの中で、いわゆる、ポートレートレンズと呼ばれるレンズとしては、56mm F1.2、90mm F2があり、どちらも使用していますが、このレンズの写りは、色んなところで上がり始めているサンプル画像を見る限りでは、これらの2本とは明らかに違って見えます。
特に、90mm F2は、シャープ、キレキレで初めて使ったとき、被写体の浮き上がり方に衝撃を受けましたが、まさにここに上がっているワンコの写真のようなボケ方はしません(56mmも同様)。もの凄いシャープさ故なのか、どこか無機質というか、ある種の表現においては、これ以上にない写りをしますが、ポートレートでは、硬いと感じることがあります。
ポートレート写真のサンプルを、まだあまり数多く見れていないですが、このレンズでは、いい感じに、やわらかな表現ができそうな予感があります。勿論、そんな思想なので、好き嫌いがあるとは思いますが、少し絞ることで、現代的な写りも可能なのであれば、昔のレンズのように、絞り値で表現を変える楽しさがあり、とても好感を持てます。
かと言って、オールドレンズの開放ほどの収差はなく、抄録にもあるように、ちょうどよい加減に解像度とのバランスしたデザインを目指したのだと思います。凄く欲しい。
ぶらりん
「レンズのためにボディを買わなければいけなくなるようなレンズ」がまた1つ増えたような感じがして、嬉しいです。
「何でも撮れるレンズ」も便利で大切ですけど、それだけだと飽きてくるのですよね。それだと、ボディも追加レンズも一向に売れませんしね。
カメラ市場を広げるためにも、「これでしか撮れないレンズ」ってのもきちんと作っていきませんと。
oakley74
尖ってる性能のレンズに違いはないが、画角が半端なのだけが気になります。この点ユーザーの皆様どの様にお考えでしょうか?
購入にするしないで、しばらく悩みそうです。
※56f1.2は持っています
カタスマー
oakley74 さん
自分も中途半端な焦点距離だと感じている一人です.正直,33mmだったらなあとは思います.ただ,この描写なら既存のレンズと全然違うので,購入検討中です(XF56mmとtouit 50mmを持っています).
それに,Leicaでは伝統的に75mm前後はよく使われているので,X-Pro使いの人からすればベストマッチな中望遠かもしれません.あと,ペンタキシアンに絶賛されるPENTAXの77mm f1.8が全く同じ画角なので,この50mm f1もハマる人が多いかもしれませんね.
oakley74
>カスタマーさん
貴重なお話ありがとうございます。
M.T.H.
滑らかなボケが本当に美しいとろけるように滲んでいくレンズだと思います。
即購入したいと思います。
>カスタマーさん
開発者曰く33mmではなく50mmだからこのボケになったということなので33mmだとまた違った描写だったのでしょうね。
カタスマー
M.T.H. さん
そうらしいですね。
逆に33mmだとしたら焦点距離が近い35mm f1.4は柔らかい描写に定評があるので、パキッとした解像力重視の33mm f1も欲しくなってたと思います笑
x-t44
中望遠単焦点が充実しますね〜
現在、50mmF2を愛用していますが、シャープで寄れて防塵防滴と、使い勝手の良いレンズです。
それでも50mmF1は買い足してしまいそう…
かぼ
56/1.2無印をポートレートとスナップ半々くらいで使っていますが
解像は文句なしですが条件によってはボケが2線ボケっぽくなることが
あり、なめらかなボケがウリのAPDに買い替えようかな~と思っていたところ、
ボケを重視した50/1.0発売を知り買うか否か3日ほど悩んでました。
思い切って今日から予約が始まったマップさんでポチってしまいました。
それにしても絶妙な価格設定・・・売れそう・・
でも56の描写も捨てがたいので売らずにとっておこうと思います。