ニコン「Z 70-200mm f/2.8 VR S」はあらゆる点で際立った性能のレンズ

ePHOZOzineに、ニコンのZマウント用の望遠ズーム「Z 70-200mm f/2.8 VR S」のレビューが掲載されています。

Nikon Nikkor Z 70-200mm f/2.8 VR S Review

  • 重さは三脚座なしで1360グラム(三脚座付きで1440グラム)と妥当なもので、テスト機のZ5とのバランスは良好だ。
  • ズームリングは幅が広く、滑らかに動く。ズーミングでレンズの長さは変わらない。
  • ハンドリングの面では全く欠点はない。AFは常に速く正確だ。VRは公称5段分の効果で、実写でも4段分の効果は間違いなくあり、状況によっては5段分効く。

  • 解像力に関しては、このレンズの水準に達するレンズはほとんどない。
  • 70mmの解像力は中央はF2.8からF8まで際立った値(outstanding)で、F11からF22までは素晴らしい値(excellent)だ。隅は、F2.8からF8で際立った値(outstanding)で、F11からF16では素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 105mmの解像力は中央はF2.8からF8まで際立った値(outstanding)で、F11からF22までは素晴らしい値(excellent)だ。隅は、F2.8からF5.6で際立った値(outstanding)で、F8からF16では素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 135mmの解像力は中央はF2.8からF8まで際立った値(outstanding)で、F11からF22までは素晴らしい値(excellent)だ。隅は、F2.8からF8で際立った値(outstanding)で、F11からF16では素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 200mmの解像力は中央はF2.8で素晴らしい値(excellent)、F4では際立った値(outstanding)、F5.6からF16までは素晴らしい値(excellent)だ。隅は、F2.8からF16まで素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 倍率色収差は、全域で中央も隅も極めて低い値で、後処理の補正はほとんど必要ないだろう。全ての自動補正をOFFにしてテストしているので、これは実に見事な結果だ。
  • 歪曲は70mmで+0.05%、105mmで1.25%、135mmで+1.67%、200mmで+1.99%の糸巻き型で、ズームレンズとしては穏やかな値だ。70mmではマクロレンズ並みに歪曲は少ない。
  • ボケは「バターのように滑らか」と形容できるものだ。実に素晴らしい。
  • 逆光では、非常に強い光が入ってもフレアは見られなかった。
  • 周辺光量落ちは70mm開放で-1.6EV、200mm開放で-2.6EVの穏やかな値で大部分の画像でそれほど目立たない。
  • テスト結果をまとめると、このレンズはズバ抜けた性能で、画質とハンドリングの点で一番上のレンズだ。価格は高いが、品質を考えると適切なものだ。

  • Z70-200mm f/2.8 は非常に高品質で、本当に卓越した性能のレンズだ。このような高解像力のレンズは、ボケがうるさくなりがちだが、このレンズはボケもバターのように滑らかだ。価格は高いかもしれないが、予想の範囲内に収まっており、この金額の見返りにあらゆる点で際立った性能のレンズを手に入れることができる。間違いなくエディターズチョイス(編集者賞)だ。
  • 良い点:際立った解像力、色収差が少ない、周辺光量落ちが穏やか、歪曲が小さい、フレアが見られない、美しいボケ、耐候性、ハイレベルな造り、端正な外観、優れたハンドリング、高速で正確なAF、効果的な手ブレ補正、有機ELの情報パネル。
  • 高価格(しかし、それでもなおコストパフォーマンスは良好)

 

このレンズは、DigitalCameraWorldのレビューでも極めて高い評価でしたが、ここでも、これ以上は望めないくらいの高評価となっています。

解像力はズーム全域で開放から極めて高い値で、隅まで望遠端を除くほとんどの条件でoutstanding(望遠端でもoutstandingに近い値)を維持しているのは見事ですね。

各収差も非常によく抑えられていて逆光にも強く、ボケも綺麗ということで、本当に隙のないレンズに仕上がっているという印象です。このレンズはZマウントの看板レンズの1つになりそうですね。