日経新聞に、ソニーを中心としたデジタルカメラ市場の動向に関する記事が掲載されています。
- ミラーレス市場に参入して10年。カメラ業界のルーキーだったソニーは今やミラーレスで市場のリーダーとなった。お家芸の小型化で、新たな市場を創出しカメラ需要を盛り返せるか。
- 急減したデジカメ市場で相対的に底堅いのがミラーレスだ。今やミラーレスはレンズ交換式のうち、出荷数量ベースで約50%、金額ベースでは約65%を占める。7月のミラーレスは出荷台数が20%減に落ち込み幅が小さくなったほか、出荷金額では前年同月比並みになり、マイナスに歯止めがかかった。
- ミラーレスで先行したソニーは、カメラ愛好家の獲得やつなぎ留めに不可欠な交換レンズでも品ぞろえ充実させてきた。α7Cは低迷する需要を刺激するだけでなく、一眼レフの牙城をさらに崩す可能性もある。
- テクノ社によると19年のデジカメ出荷台数はソニーが300万台。ニコンを抜いて2位に初めて浮上した。ミラーレスでは165万台と2位のキヤノンに70万台の差をつけて先頭を走る。
- 2019年のレンズ交換式カメラの出荷台数
キヤノン:416万台
ニコン:173万台
ソニー:166万台
富士フイルム:50万台
オリンパス:33万台
その他:28万台 - 2019年のミラーレスカメラの出荷台数
ソニー:165万台
キヤノン:94万台
富士フイルム:50万台
オリンパス:33万台
ニコン:28万台
その他:24万台
- 2019年のレンズ交換式カメラの出荷台数
- デジカメ市場はスマートフォンの台頭で10年のピーク時から8分の1に縮小した。コロナ禍で先行きが不透明なか、デジカメ市場を盛り返せるか。ミラーレスの盟主の双肩には低迷市場を盛り返す重い責務が課せられている。
コロナ禍でカメラ市場が大変厳しい状況の中、ミラーレスカメラが金額ベースではマイナスに歯止めがかかっているというのは、少し光明が見えるニュースですね。
最近は、ソニーα7Cの他にも各社から魅力的なミラーレスカメラが多数登場しているので、今後のカメラ市場の盛り上がりに期待したいところです。
また、昨年のレンズ交換式カメラとミラーレスカメラの出荷台数のデータからは、キヤノンとニコンは、まだまだ一眼レフの占める割合がかなり多いことが見て取れますね。ソニーは166万台中、165万台がミラーレスということで、Aマウントにほとんど依存していないようです。
しーば
ハイアマチュア以上の需要は残るでしょうし各メーカー切磋琢磨して頑張って欲しいです。
macaroon
改めて数字を見ると,1日に2.4万台ものレンズ交換式カメラが売れている(4秒に1台)というのはすごいと思いました.最盛期は19万台とすさまじいですね.
黙っていても新しいお客さんが増えていき飛ぶようにカメラが売れる,というのは今後は厳しい気がします.メーカーだけでなく業界全体として新しいユーザーを増やせるような種まきをして,なんとか持続可能な日本の産業にしていってもらいたいです.
K
これは、全世界の出荷台数ですよね?
トータル886万台のレンズ交換式カメラが出荷されて、77億人のうち約890人に1人が新品のカメラを1台買っている計算になります。
先進国だと、その割合はもっと高くなるでしょうが、やはり限られた趣味の道具になった感はありますね。
Aマウントの出荷台数は約1万台で風前の灯みたいですね。
2020年は確実に1万台を切るでしょう。
もう少し底固いものがあるかと思いましたが、新しいモデルはもう無理そうですね。
さらに心配なのが、ペンタックスですが、出荷台数はその他の差し引きで約4万台ということになるのでしょうか。
この数字だけでも色々なことが見えそうで、なかなか興味深いものがあります。
曽爾坊
ミラーレスカメラの少し上向きということで、カメラファンとしても嬉しいです
α7Cはソニーが、「ミラーレスの小型軽量化は間違いのない道である」と確信して設計した第一号機のように思います。α7iiiへの影響を見ながら、7ivの設計を考えると思います。(ひょっとするとα7ivではなく、α7Ciiになるかも)
ゅぃ
レフ機を愛用していたハイアマは高齢化が進み、どれだけミラーレスに買い換えて貰えるか。
また、これからどれだけ若いユーザーを取り込めるかでしょうね。
若いユーザーは固定概念も無いでしょうから、魅力的なカメラを開発出来れば、まだまだそれぞれのメーカーに逆転の目もあるかもしれません。
なかなか若いユーザーを取り込むのは難しいかもしれませんけれど…。
ただ、年配のハイアマにはやはり小型・軽量化は武器になりそうですね。
taku
単純に過去からの延長やプロ思考のカメラのみになれば各社撤退は避けられないでしょう。
動画機へ需要が延びると判断し、ソニーはそちらへも力を入れています。
α7Cの小型化需要もそうですが、様々なシーンに特化させて新しい需要を開拓しないとカメラ産業は潰れてしまうでしょう。
フルサイズミラーレス待望
休刊した例のカメラ雑誌の恒例の座談会でも
高齢カメラマンが職業として延命するために
一眼レフを売り払ってミラーレスに
乗り換えるという話をしていました
ですが、その理由は
「小型軽量なシステムで落ちた体力をカバーする」
というものでしたから、昨今フルサイズの
ミラーレスボディとレンズが大型化してる
風潮を思うと、過度の本格志向高性能追求は
かえってシェアを落とすことになるかも
しれません
加齢による体力の衰えはプロアマ問わず
いつかはやってくる問題ですし
tac
カメラ市場全体が縮小しているので各社ミラーレスが伸びてもその分(あるいはそれ以上)レフ機が減っていくだけという気がして喜んでいいものかどうか…
zap
デジタルカメラの市場はフィルム時代より大きいし
ミラーレスは動画用途でも売れる
機材のサイクルも早い
趣味としての需要もある
画質を見ればミラーレスの写真はキレイなので
便利なスマホ連携があれば初・中級者にも売れます
ネガティブだけではないと思います
山田です。
キャノンのミラーレス94万台は少なく感じますね。
EOS−Mが数を一番出していると思っていましたが、まだレフの入門機の方が数が多いということでしょうか。
入門機を買ったユーザーをいかにRFマウントに持っていけるかが今後のシェアに大きく左右しそうです。
パナソニックは、Youtubeでの動画需要がありそうですがその他に分類されてしまっているのは残念ですね。
フジユーザー
ソニー、キヤノン、ニコンに大きく離されているものの富士フイルムの健闘が嬉しいです。1位にはなれそうにないメーカーですが今後もこの位置をキープして新製品を出し続けてくれる限り、ずっと使い続けたいですし周囲にも勧めていくつもりです。
モグワイ
10年前に大学に入った時、「イケてる」女の子たちはみんなPENを持っていた記憶があります。今思えば、あれはM43が世に出て間もない頃のバブルだったのでしょう。フィルムも下火になり、小さいサイズのデジカメでは撮れないものが撮れる、というところが若者に受けたのでしょうか。それからのカメラブームは、ここを見られてる方ならご存知のはずで、私も触発されてD3100を買いました。
10年前と今とでは「若者」の定義も違いますが、新しくてクールなものを追い求めているという点では変わりません。
安易にパイとしての若者をスコープしたものではなく、シンプルに新しくてクール、しかも良いものを作ることでしかカメラ業界は生き残れないと思います。
カメラってかっこよくてすごい、という価値観は不変です。「あの頃のぼくたちはカメラで写真なんか撮ったりしてた」という過去にならないよう、応援してます