キヤノン「RF800mm F11 IS STM」は安価でハンドリングに優れた魅力的な超望遠レンズ

DigitalCameraWorld に、キヤノンの沈胴式のコンパクトな超望遠単焦点レンズ「RF800mm F11 IS STM」のレビューが掲載されています。

Canon RF 800mm f/11 IS STM lens review

  • このレンズは、絞りをF11固定としたこととDOレンズを採用したことで劇的な小型化を実現しており、そして更に沈胴式の採用により、格納時には282mmまで小さくすることができる。
  • AFモーターはステッピングモーターで、ほとんど作動音はしない。
  • 800mmレンズとしては軽量だが、鏡筒の品質はきちんとしていて頑丈に感じる。
  • フォーカスリングは電子式(モーターによる駆動)で、滑らかで高精度に動く。
  • 最短撮影距離の6mは長めに感じられる。
  • コントロールリングには、当然「絞り」を設定することはできないが、ISO感度やシャッタースピードのコントロールを割り当てることができる。
  • このレンズは、シャッター優先とオートISOを組み合わせると、上手く機能する。
  • Lレンズと異なり防塵防滴ではないため、雨の中でスポーツや野生動物を撮影するにはレインカバーが必要だ。また、多くの非Lレンズと同様にフードは付属していない。
  • 鏡筒にはネジ穴があり、横位置で三脚に取り付けることはできるが、レンズを縦位置に回転させることはできない。
  • 解像力は中央は立派なもので、隅もとても良好だ。

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  • 色収差(スコア1.52)はRF600mm F11より若干多いが、無視できる大きさで、高コントラストの画像を細かく調べてわずかに目立つ程度だ。ボディ内補正を全てOFFにしているので、スコアは最悪のケースのものだ。
  • 歪曲(スコア0.74)はごくわずかな糸巻き型で、幾何学的な被写体を撮影しない限りは目につかないはずだ。
  • F11の明るさのレンズでは、一眼レフではAFが可能でも実際には苦戦するが、AFは高速で一貫して正確だった(※テスト機はEOS R5)。
  • 手ブレ補正は1/60秒のシャッター速度で、手持ちで一貫してシャープな画像が得られた。
  • 画質は解像力とコントラストが良好で、とても満足いくものだ。色収差と歪曲は自動補正に頼らなくてもごくわずかだ。
  • 驚異的な超望遠だが、重量は1260グラムで、完全に手持ちで使うことができる。沈胴機構を備えているので、地方のスポーツイベントから遠隔地の野生動物の撮影まで、あらゆる場所に持っていける。
  • 価格は1000ドル未満で非常に魅力的な超望遠レンズだ。AFと手ブレ補正によって、一貫してシャープな画像が得られ、全体的な性能とハンドリングは非常に優れている。
  • 良い点:モンスターな超望遠、軽量コンパクトな沈胴式の設計、良好な画質とハンドリング。
  • 悪い点:絞りがF11固定、防塵防滴ではない、レンズフードがオプションで高価。

 

RF800mm F11 は、絞りがF11固定というかなり割り切った仕様の超望遠レンズで、人によって評価が分かれているようですが、ここのレビューの評価はかなり高いようですね。

明るさがF11なので、撮影できる条件は限られそうですが、800mmの超望遠を楽々と持ち歩けるというのは非常に魅力的に思えます。

画質は、解像力の測定値は結構優秀ですが、実写画像を等倍でみるとやや柔らかめの描写という印象です。あと、周辺光量落ちが少し気になりますね。