富士フイルム「XF50mmF1.0 R WR」のボケは上品で非常に美しい

DPReviewで、富士フイルムの大口径中望遠単焦点レンズ「XF50mmF1.0 R WR」のレビュー動画が公開されています。

DPReview TV: Fujifilm 50mm F1.0 review

  • 日中屋外で開放で撮影する際に、メカシャッターでは露出オーバーになるので、電子シャッターを使った(玉ボケが歪むので電子先幕シャッターは使用していない)。
  • このレンズはXFの単焦点の中では大きく重いレンズだが、実際に手にしてみるとそれほど大きいとは感じない。フルサイズ用の85mm F1.4と同程度なので、扱いにくくはない。
  • AFはXF50mm F1.0のウィークポイントで、スタジオ撮影やポートレートでは問題はないが、暗い場所でのウェディング写真や報道写真、ストリート写真などではAFを外すケースもある。また、動きの速いスポーツではAFは追従できない。

  • ボケは年輪ボケやバブルボケが見られず、滑らかで上品で、非常に美しい。口径食は開放ではかなり目立つが、F2まで絞ればほとんど解消する。若干不満なのはF2やF2.8よりも絞ったときに、絞りの角張った形が見えることだが、これは小さな問題で、ボケはとても満足の行くものだった。
  • 軸上色収差(ボケの色付き)は、開放でははっきりと見え、焦点の前側は明確なピンク、後ろ側は明確な緑の色が付く。これはF1.4やF2に絞っても、まだ、かなり見られる。
  • 逆光ではコントラストの低下はごくわずかで、ゴーストもみられない。フレアは実によく抑えられている。日光が前玉に直接当たっても心配はいらない。逆光耐性はとても印象的だ。

  • このレンズは開放ではそれほどシャープではない。F1.4とF2ではシャープにはなるが、まだ少し甘さがある。F2.8まで絞るとシャープで素晴らしい画質になる。これは悲観的なものではなく、中央と隅の解像力は絞りにかかわらず一貫しており、それに、ポートレートレンズでは常にカリカリのシャープさが求められるわけではない。
  • 動画の撮影ではフォーカスブリージングが全く見られないことに衝撃を受けた。ポートレートレンズはシャープだがブリージングが目立つものが多いので、XF50mm F1.0は非常に浅い深度で撮りたい動画撮影者には興味深い選択肢だ。

  • XF56mm F1.2と比べるとボケの大きさはそれほど変わらないが、XF50mm F1.0のボケは驚くほどクリーンなもので、直接太陽を入れてもフレアが出ないのもこのレンズの特徴だ。
  • 私がもしXF56mm F1.2を持っていたら、ことによるとXF50mm F1.0は買わないかもしれないが、フルサイズの浅い被写界深度が欲しい場合や、動画で使用するなら、50mm F1.0はとても面白いレンズだ。

fuji_Xf50f1.0RWR_drt_sample_001.jpg富士フイルムのXF50mmF1.0 R WR は本当にボケの美しいレンズですね。開放付近の解像力はそれほど高くないようですが、これは意図的に収差を残す設計をしたためで、ポートレートレンズでは、これはむしろ好ましい特性かもしれませんね。