タムロン「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」は高倍率ズームとしては驚くべき解像力

DigitalCameraWorldに、タムロンのEマウント用の高倍率ズーム「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD」のレビューが掲載されています。

Tamron 28-200mm f2.8-5.6 Di III RXD review

  • このレンズは全長117mm、重さ575グラムと軽量コンパクトで、街中の散策や旅行などで一日中持ち歩ける。
  • ズーム域はニコンやキヤノンの高倍率ズームよりも狭いが、広角端でF2.8、望遠端でF5.6と明るいのがプラスポイントだ。高倍率ズームとしては寄れるのも素晴らしい。
  • AFはステッピングモーターのRXDが使用され、非常に速く、ほとんど無音だ。ソニー機のハイブリッドAF、瞳AF、DMFにも完全対応している。

  • 手ブレ補正は搭載されていないので、古いソニーのフルサイズ機や、手ブレ補正の搭載されていない多くのAPS-C機を使用する場合は問題になるかもしれない。
  • 鏡筒は高品質なプラスチック製、マウントは金属製で、軽量ながら堅牢な造りだ。
  • ハンドリングは洗練されており、ズームリングの動きは滑らかで、電動のフォーカスリングも高精度な動きだ。ズームにはロックスイッチが付いているが、ズームの自重落下は全く見られない。

  • 実写性能:高倍率ズームは通常、画質で妥協していることが多いが、このレンズは画質の妥協を最小限にとどめており、ズーム全域でのシャープネスの高さは非常に印象的だ。歪曲も他の多くの高倍率ズームよりもずっとよく抑えられている。色収差は中央ではごくわずかだが、画面の隅では目立つ。
  • ラボテスト(解像力):高倍率ズームであることを考えると、このレンズの解像力は驚くほど優れている。ズーム全域で一貫して高解像力なのは驚くべきことだ。隅では解像力の低下は避けられないが、性能が平均を下回るのは50mmの開放付近だけだ。

tamron_28-200_rxd_mtf_dcw_001.jpg

  • ラボテスト(色収差):倍率色収差は絞りにかかわらず、50mmと100mmでは非常に小さい値だが、ズームの両端では色ズレが目立つ。特に絞ると色収差が大きくなるが、煩わしいほどではない。
  • ラボテスト(歪曲):歪曲は広角端ではタル型は最小限に抑えられているが、50mm以降は糸巻き側がやや大きくなる。しかし、歪曲に気付くのは直線的な被写体を撮影した時だけだ。

  • このレンズは軽量コンパクトでありながら丈夫で耐候性があり、AFも速く正確で、使い勝手も洗練されており、また、比較的明るいので汎用性も高い。画質はズーム域を抑えたこともあって、高倍率ズームとしては非常に素晴らしいものとなっている。IBISなしのボディの場合、手ブレ補正の非搭載が問題になる可能性はあるが、全体としてこの高倍率ズームは大成功している。
  • 良い点:軽量コンパクト、比較的明るい、高倍率ズームしていは素晴らしい画質。
  • 悪い点:手ブレ補正が搭載されていない、広角端が長め。

 

タムロンの28-200mm F/2.8-5.6はワイド端を28mmに抑えたことと、手ブレ補正の省略で、携帯性と高い光学性能を両立しているようですね。実写サンプルでも高倍率とは思えない切れ味の鋭さで、これだけ高画質だと低倍率ズームの出番が少なくなりそうです。

このレンズは、広角端が28mmで問題ない人には、申し分のない便利ズームと言ってよさそうですね。