ソニー「FE20mm F1.8 G」は価格と性能のバランスに優れたレンズ

OpticalLimitsに、ソニーの広角単焦点レンズ「FE 20mm F1.8 G」のレビューが掲載されています。

Sony FE 20mm f/1.8 G - Review

  • 鏡筒はハイグレードなプラスチック製、マウントは金属製で、とても高品質な造りだ。興味深いことに、これまでZAかGMにしか採用されていなかった絞りリングが追加されている。
  • AFモーターは2基のXDリニアモーターで、AF速度は非常に速く静かだが、レンズがカメラに取り付けられていないときに、レンズを逆さまにすると内部のレンズが動く。
  • フォーカスリングはバイワイヤ(モーターによる駆動)で、動きは非常に正確で滑らかに回転する。最短撮影距離は0.18m、最大撮影倍率は1:4.5でこのクラスのレンズとしては異例の近接性能だ。
  • 歪曲は未補正でわずか0.6%のとても穏やかな値で、ミラーレス用のレンズとしては非常に良く補正されている。自動補正を有効にすると画質の低下を最小限に押さえて残りの歪曲も補正される。
  • 周辺光量落ちは未補正では3EV近い大きさで、F5.6まで絞っても周辺光量落ちはかなり大きい値(1.78EV)のままだ。
  • 解像力は、中央付近は全ての絞り値でほとんど完璧に近いものだ。周辺部と隅は中央よりもずっと弱いが、それでも良い(good)の範囲内には入っている。絞るとF4付近で解像力がピークに達し、周辺部と隅もとても良好(very good)な解像力になる。テストしたレンズの偏芯は非常によく抑えられていた。像面の湾曲は非常に小さい。

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  • 倍率色収差は未補正の状態で隅で平均0.3-0.4ピクセルの素晴らしい値で、ほとんど目立たない。
  • ボケは超広角ではうるさいレンズが多いが、このレンズは意外にも、前ボケも後ボケも滑らかで申し分ない。玉ボケの描写ととても素晴らしい。
  • ソニーのGレンズはGMレンズに比べると少々正当に評価されていないように思えるが、ソニーがアマチュアに人気がある理由は、実はコストと性能のバランスが絶妙なGレンズにあるのではないかと思っている。
  • FE20mm F1.8Gは、中央は息を飲むような解像力だ。隅の解像力はそれほど高くはないが、開放から実用的だ。このレンズは像面湾曲や非点収差も少なく天体写真にも適している。最大の弱点は周辺光量落ちで、開放では極端に大きく、F5.6に絞ってもそれほど良くはならない。鏡筒の造りは抜群だ。また、軽量コンパクトなのもこのレンズの優れた点だ。価格は安くはないが、明るさを考えると理に適ったものだと思う。大いに推薦する。

 

光学性能の評価は4点(5点満点中)と、このサイトとしてはかなり高い評価となっています。開放付近では中央に比べると周辺部は若干甘く、周辺光量落ちも目立つようですが、歪曲の補正は優秀で、明るい超広角レンズとしては十分以上の性能ですね。ボケは超広角としてはとても綺麗に見えます。

このレンズは明るさの割りに比較的コンパクトで、元記事でも述べられているようにGレンズらしく性能とサイズ、価格とのバランスに優れたレンズという印象です。