キヤノンはカメラの出荷台数が1000万台を切る時代を想定している

東洋経済Plusに、キヤノンのカメラ事業の動向に関する記事が掲載されています。

キヤノン、「ソニー追撃」の成否

  • キヤノンが四半期として初めて最終赤字に転落した2020年7月末に発表された同社の2020年4~6月期決算は88億円の純損失を計上した。キヤノンは優良企業の代名詞として知られていたが、その苦境ぶりを示す決算となった。赤字の主因の1つはオフィス向け事業の苦戦、もう1つはキヤノンの祖業であるカメラの販売不振だ。
  • スマートフォンの普及により、デジカメ市場は2010年をピークに縮小の一途をたどっている。2019年の市場規模は2010年比で約8分の1の規模だ。そこを新型コロナが直撃した。
  • 「本当に激しい落ち込みで、販売活動や購買活動も停止して、(販売は)どん底だった」。キヤノンでデジカメ事業を手がけるイメージコミュニケーション事業本部長の戸倉剛常務執行役員はそう振り返る。キヤノンは製品別の損益を開示していないが、「デジカメ事業単体だけみると大赤字」(業界アナリスト)だったとみられる。しかし、7月以降はデジカメの出荷台数も緩やかな回復基調に入った。
  • デジカメ市場で長らくトップシェアを誇っているキヤノンを悩ませたのは、ソニーの躍進に代表されるミラーレスカメラへの対応だった。縮小続きのデジカメ市場にあって、この数年ミラーレスカメラだけは唯一成長した。新型コロナで2020年の出荷台数は落ち込んだが、その落ち込み幅は、半減した一眼レフに比べ、ミラ-レスは3割減にとどまった(2020年1~10月の出荷台数)。

 

上記の続きは会員向け記事(無料)なので、登録して読んでみてください。内容を簡単にまとめると「ミラーレスで出遅れ」「EOS R5がヒット」「出荷台数1000万台を切る時代をにらむ」「新コンセプトカメラ」と言った内容になっています。

どのカメラメーカーもそうですが、キヤノンも決算の数字を見ると2020年は非常に厳しい状況だったことがわかりますね。ただ、EOS R5 / R6 がヒットしたこともあって、その後、2回予想を上方修正するなど、年の後半はだいぶ回復してきたようです。

キヤノンは市場が大幅に縮小する時代に備えて、従来のカメラ形式にこだわらない新しいカメラの方向性を模索しているようなので、今後何をやるのか注目したいところですね。