シグマ「65mm F2 DG DN Contemporary」は見事な性能のレンズ

ePHOTOzineに、シグマ「I series」の中望遠単焦点レンズ「65mm F2 DG DN Contemporary」のレビューが掲載されています。

Sigma 65mm f/2 DG DN Contemporary Review

  • マグネット式のレンズキャップが付属するが、カード類と一緒にポケット入れておくと磁力でカードが破損する可能性がある(説明書に記載がある)ので注意が必要だ。また、このキャップはフィルターが使えない。マグネット式キャップは箱にしまって、標準レンズキャップを持っていけば問題は解決する。
  • フィルター径は62mmで、残念ながら I series のレンズでフィルター径は統一されていない。たとえば35mm F2のフィルター径は58mmだ。

  • フォーカスリングは電動で絹のように滑らかに動く。DMFに対応しており、AFモードでもフォーカスの微調整が可能だ。
  • 絞りリングは申し分のない重さがあるが、クリック音は静かではなく、クリックレスにすることはできない。
  • 鏡筒は総金属製で高品質だが、重さは405グラムでまずまず軽い。

  • 解像力は中央はF2からF2.8で素晴らしい値(excellent)、F4からF5.6で際立った値(outstanding)、F8からF11で素晴らしい値(excellent)だ。隅はF2からF2.8で素晴らしい値(excellent)、F4からF5.6で際立った値(outstanding)、F8からF16(※F11の誤り?)で素晴らしい値(excellent)だ。

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  • 倍率色収差(自動補正はOFFで計測)は、中央はほとんど見られない。隅は計測は可能な値だが、煩わしく感じることはない。
  • 歪曲は+2.24%の糸巻き型(自動補正はOFF)で、画面の端に直線的な被写体がある場合には目に付く。
  • ボケは円形絞りの効果もあって、とても満足のいくものだ。

  • 逆光耐性は概ね優れているが、極端に厳しい条件では、コントラストが低下したり、ゴーストが発生することがある。
  • 周辺光量落ちは開放では目につく(F2で-1.7EV)が、絞るとすぐにまずまず良好なレベルに改善する(F2.8で-1.4EV、F4で-1.2EV)。
  • 65mm F2 DG DNには、35mm F2 DG DNと同様に、被写界深度目盛りと、絞りリングのA位置のロック機能が欲しい。また、I seriesのレンズでフィルター径を統一して欲しい。65mm F2 DG DN は、35mm F2 DG DNよりも性能で少し上回ってるが、その差はわずかだ。このレンズは性能面での厳しい要求を満たすもので、I series のもう1つの見事なレンズだ。大いに推薦する。

  • 良い点:際立った解像力、中央の色収差が少ない、逆光耐性が概ね良好、総金属製の鏡筒、高品質な造り、心地よいボケ、防塵防滴。
  • 悪い点:隅の色収差、注意が必要なマグネット式のレンズキャップ、「A」位置にロックがない絞りリング、絞りリングのクリックを解除できない、Iシリーズ内でフィルターサイズが統一されていない、被写界深度目盛りが無い。

 

65mm F2 DG DNは開放から画面の隅まで高解像力で、現代的なスッキリとした描写のレンズですね。ボケもとても綺麗で、このクラスのレンズとしては申し分のない性能という印象です。

色収差は隅でわずかに見られますが、気になるほどではないようです。歪曲はこのクラスのレンズとしては、若干大き目ですが、これはContemporaryシリーズのレンズなので、後処理に任せるという方針なのかもしれませんね。

あと、フィルター径が統一されていないことが指摘されていますが、タムロンのEマウントレンズのように統一すると、フィルターは共用できて便利ですが、レンズによっては鏡筒が無駄に太くなる可能性があるので、これは良し悪しかもしれません。