キヤノンが2020年Q4の決算を発表、2021年はEOS Rシステムをさらに強化

キヤノンが、2020年12月期 第4四半期の決算を発表しています。

キヤノン、今期純利益38%増(日経新聞)

  • キヤノンは28日、2021年12月期(今期)の連結純利益が前期比38%増の1150億円になる見通しを発表した。売上高は8%増の3兆4000億円、営業利益は43%増の1585億円を見込む。レンズ交換式デジタルカメラの需要は縮小が続くと見込むものの、ミラーレスへのシフトに対応した拡販活動に注力する。

決算説明会資料(第4四半期)(※PDFファイルです)

  • 足元では感染の再拡大もみられたが、当社関連市場への影響は限定的であり、第4四半期の業績は緩やかな回復基調を辿り、増益となった。
  • コロナ禍で業績も大きく影響を受けたが、そのような中でも、年間の営業利益を1,100億円台に乗せることができた。営業利益率も、赤字の第2四半期を底にして、第3四半期は2.5%4四半期は8.1%と着実に改善した。

  • イメージングは、カメラ、インクジェットともに増収となり、プロダクトミックスの改善や事業構造の見直しも進むことで、昨年に引き続き2桁の利益率を目指す。
  • 2020年の市場は、新型コロナウイルスによる「巣ごもり」が新たな需要を生んだことや、各社が発売した新製品がカメラへの購買意欲を喚起したことで、前回見通しを10万台上回る600万台となった。当社も10月時点の計画を上回る売上を達成し、収益性についても、第3四半期に発売した「EOS R5」と「EOS R6」が牽引役となり、下期には大きく改善した。

  • 今後の市場は、エントリー層を中心に中期的には縮小が続くものの、2021年に関しては、前年がコロナ影響で大きく落ち込んだため、対前年3%減の580万台に留まると見込んでいる。
  • 当社は、引き続きEOS Rシステムのカメラ本体及びRFレンズのさらなる製品の強化を図り、需要が底堅いプロハイアマモデルのシェア向上を目指す。特にRFレンズは、拡充したカメラ本体との相乗効果で昨年の下期からは販売が大きく伸びている。今年はレンズのラインアップを一層強化し、本体の販売と合わせてプロダクトミックスを向上させ、対前年増収を目指す。

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キヤノンのカメラ事業は2020年の前半はかなり厳しい状況でしたが、後半はコロナ禍からの回復とEOS R5 / R6 のヒットが重なって、予想を上回る良い結果が出たようですね。

2021年のカメラの販売の見通しは-3%ということなので、キヤノンは今年はほぼ下げ止まると見ているようです。

カメラの戦略に関しては「EOS Rシステムのプロハイアマモデルのシェア向上」「レンズのラインアップを一層強化」と述べられているので、引き続きRFマウントのハイエンド製品に力を入れていくことになりそうですね。