DxOMarkにソニー「α7S III」のセンサースコアが掲載

DxO Mark に、ソニーの12MPのフルサイズミラーレス「α7S III」のセンサースコアとレビューが掲載されています。

Sony A7S III Sensor review: Low-light specialist

α7SIII α7SII α7III α9II Z6 S1
総合スコア 86 85 96 93 95 95
色再現 23.7 23.6 25.0 25.0 25.3 25.2
ダイナミックレンジ 13.9 13.3 14.7 14.0 14.3 14.5
高感度 2520 2993 3730 3434 3299 3333
  • α7S III のDxOMarkのセンサースコアは86で、これはフルサイズ機で51位、ソニーのカメラでは17位だ。
  • 最低感度では、色再現は23.7bits、ダイナミックレンジは13.9EVと比較的良好な値だが、このセンサーが色再現やダイナミックレンジで強みを発揮するのは高感度時だ。
  • 24MPの裏面照射型CMOSセンサー(α7 III、Z6、S1など)と比較すると大きく下回っているが、これはα7S III のセンサーが、ダイナミックレンジや色再現の最大化よりも低照度時のダイナミックレンジや色深度を重視しているためだ。

  • 旧機種のα7S II のセンサーと比べると、ほとんど同じスコアだが、ISO1600から6400の間では色再現に有用な改善が見られる。しかし、S/N比のテストでは、全ての感度でα7S III の方が中間の階調のノイズが少し多くなっている。
  • α7S II に対するもう一つのアドバンテージは、最低感度で0.7EV、ISO1600で1.5EVと大幅にダイナミックレンジが広くなっていることだ。ただし欠点もあり、低感度から感度を上げていく時のダイナミックレンジの低下(ゲインが切り替わるまでのダイナミックレンジの低下)はα7S III の方が大きく、ISO200-400ではα7S III がα7S II よりもダイナミックレンジは狭く、ISO12800以上でもα7S IIIにはアドバンテージはない。
  • α7S III は、低感度での色再現やダイナミックレンジは比較的高く、優れた性能を発揮するが、高感度でのトップレベルの性能のために、低感度の性能で少し譲歩があるように思う。このセンサーはISO1600から6400の間では、24MP裏面照射型センサーを搭載したライバルよりも優れている。

 

DxOMarkは最低感度時の性能を重視しているので、α7S III のような高感度のダイナミックレンジや色再現を重視したセンサーではスコアが伸びないようですね。

α7S III は、α7S II と比較すると総合スコアはほぼ同じですが、ダイナミックレンジがかなり伸びていて、特に高感度ではかなりの改善が見られるようなので、DxOのスコアから受ける印象以上に中身は改善されているようです。