CIPAが、2020年のカメラと交換レンズの出荷実績のまとめと、2021年のカメラと交換レンズの出荷見通しを発表しています。
・2021年カメラ等品目別出荷見通し(※PDFです)
1. 2020年出荷実績
- デジタルカメラ総出荷前年比は58.4%
2011年以降は減少が続き、2017年こそ増加に転じたものの、2018年から3年連続の前年割れとなった。しかしながら、昨年の秋以降、回復は急ピッチで進んでおり、「レンズ交換式デジタルカメラ」の月次出荷における前年同月比は、昨年10月以降、数量で80%超、金額では100%超が続いている。 - レンズ一体型デジタルカメラは53.0%、レンズ交換式は62.7%。
「レンズ一体型デジタルカメラ」は3,578,643台、対前年比53.0%。「レンズ交換式デジタルカメラ」は5,307,649台、対前年比62.7%、「交換レンズ」は9,024,460本、対前年比63.4%となった。
「レンズ交換式デジタルカメラ」の台数に対して「交換レンズ」側の本数が1.7倍にも達したことは、多くのファンが、撮影システムとしてのグレードアップを続け、写真を追求いただいていることのバロメーターといえる。
2. 2021年出荷見通し
- デジタルカメラ総出荷は107.2%、中でもレンズ交換式は113.4%、二桁伸長を見通した。
2021年(1~12月累計)のデジタルカメラ総出荷は、953万台、対前年比107.2%、内「日本向け」132万台、101.5%、「日本向け以外」821万台、108.2%と見通した。
- 交換レンズは総出荷、「日本向け」、「日本向け以外」、すべて伸長を見通した。
交換レンズは、974万本、対前年比108.0%、内「日本向け」96万本、105.5%、「日本向け以外」878万本、108.1%と見通した。交換レンズの出荷本数が1.6倍を超えるスケールで推移する展開が続くことを見通した。
昨年の数字が極端に悪すぎたということもあるかもしれませんが、今年のデジカメの出荷見通しは前年超えで、特にレンズ交換式カメラは二桁伸長の見通しということなので、ずっと続いてきた市場の縮小にもそろそろ終止符が打たれるのでしょうか。ただ、今年のカメラの出荷は、今後のコロナ禍の状況の推移で大きく変わってくるかもしれませんね。
土門
数字で見ちゃうと、やはり海外向け出荷数が国内の8倍って考えれば、どんどん外に目を向けざるを得ないんでしょうね。
世界での販売シェアも見てみたいですね。
twice
コロナ禍で大幅に減った2020年と比べて1割弱の増加なので2年前(2019)と比べると約65%の出荷量でしょうか。早く収束することを願います。
独殻
数学得意な方なら計算できるのだと思いますが、去年が一昨年の60%程度なら、去年比110%だと、一昨年の66%程度にしかならないのでは?。。
海外にしても、これまでは途上国の富裕層が先進国のライフスタイルをマネする形でカメラを買ってましたが、今は先進国のライフスタイルに残念ながらカメラの居場所はありませんから、新しい価値提案をしなければ途上国での売上も伸びないのではないかと思います。
どりゃー
日本経済新聞の記事には2020年世界出荷の
レンズ交換式カメラのうち
ミラーレスが26%減の293万台
一眼レフが47%減の237万台で通年で初めて
抜いたとあります。
一眼レフの減少をミラーレスが補った訳でもないので、
業界全体が苦境であります。
最盛期には1憶台を超えた日本メーカー製デジタルスチルカメラは
2021年見通しでも1,000万台にも回復せず、
600万台規模と想定されるレンズ交換式カメラを7社で分け合い
1,000万本弱の交換レンズと合わせてなんとか持ちこたえるぐらいの状況のようですね。
酷い言い方かもしれませんが撤退メーカーも含めて全社負け組と
言ってしまうのがすっきりするほどだと思います。
海外メーカーに完全に覇権が取られたパソコンやスマホやフラットディスプレイなどよりはまだまだ健闘しているとポジティブに思って、
今後も長く続く業界であるよう願っています。
ぺん
調べてみると、フィルム一眼レフの出荷台数は1999年の430万台あまりがピークなので、デジカメバブル後のレンズ交換式カメラの基礎的なニーズは600万台というのはあまり違和感ないですね。たぶん、このくらいで採算とれるようにしたメーカーが生き残るのだろうなと思います。また、このくらい生産量では量産による生産コストの削減もあまり多くは望めないと思いますので、ボディのシェアよりレンズの囲い込みという戦略もありえるかな。
どもん
とにかく販売台数そのものが、10年くらい前とは比較にならないほど落ち込んでいるのは
間違いのないところで、市場の急激な縮小の恐ろしさを感じてなりません。
いま売れていると機種があっても、10年くらい前にさほど人気の無かった機種くらいの
販売実績というのが実際でしょう。
各メーカー、ほんと大変だと思います。。。
SoA
スマホに押されてオワコン扱いされていたゲーム機メーカーが息を吹き返したりと、トンネルの先の予測はなかなか難しいものだと感じています。
まずはコロナ後の熱狂をしっかり捉える準備をして頂きたいですね。