ニコン「Z 20mm f/1.8 S」は際立った性能のレンズ

ePHOTOzineに、ニコンの超広角単焦点レンズ「Z 20mm f/1.8 S」のレビューが掲載されています。

Nikon Nikkor Z 20mm F/1.8 S Lens Review

  • このレンズは505グラムで重すぎることはないが、焦点距離の割りにかなり長い。鏡筒は黒いチューブのみで特徴が無いが、造りは良好だ。
  • フォーカスリングは電子式で絹のように滑らかに動く。最短撮影距離は0.2m、最大撮影倍率は0.19倍で、マクロというほどではないが優れた近接性能だ。
  • AFは瞬時に合焦し、迷う傾向は見られない。

  • このレンズの解像力は非常に印象的だ。中央はF1.8からF2では素晴らしい値(excellent)で、F2.8からF8では際立った値(outstanding)、F11とF16では素晴らしい値だ。隅はF1.8からF4で素晴らしい値で、F5.6では際立った値、F8とF11では素晴らしい値だ。F16では隅の解像力は低下し甘くなる。

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  • 倍率色収差は自動補正OFFで測定したが、中央は色収差がほとんど見られない。隅の色収差はそれほど良く補正されているわけではないが、それでもなお、大部分の被写体ではほとんど問題はないだろう。
  • 歪曲は-2.0%のタル型で、画面の端に近い建築物では目立つ。
  • ボケは超広角レンズではあまり重視されていないが、このレンズのボケは素晴らしい。

  • 逆光耐性は際立っており、太陽を画面内に入れてもゴーストの発生やコントラストの低下は見られない。
  • 周辺光量落ちは開放で-2.7EVで顕著だ。しかし、超広角では周辺好調落ちが効果的なこともある。
  • このレンズもまた議論の余地のない際立った性能のZレンズだ。純粋な性能という点においては、ニコンのZレンズは市場にあるレンズ群の一番上にあり、繰り返し極上のレンズが登場している。使い勝手も極めて優れている。唯一悩ましいのは価格だが、これは品質のためにかかっているコストで、コストパフォーマンスは価格だけで決まるものではない。

  • 良い点:際立った解像力、フレアが出ない、中央の色収差、まずまず軽い、速く静かなAF、静かな絞りのコントロール、素晴らしいボケ、近接性能、周辺光量落ちは創作上のアドバンテージになる。
  • 悪い点:価格が高い、周辺部の色収差、周辺光量落ち、タル型の歪曲。

 

ZマウントのF1.8シリーズの単焦点レンズはいずれも極めて高性能ですが、このZ20mm f/1.8も例外ではありませんね。解像力は、超広角レンズにもかかわらず開放から画面全域で高い値で、申し分のない性能と言ってよさそうです。ボケも超広角レンズとしては綺麗ですね。サンプルでは、シャープで非常に抜けがいいレンズという印象です。