富士フイルム「X-E4」は汎用性は高くないが旅行用には最適のカメラ

DigitalCameraWorldに、富士フイルムX-E4のレビューが掲載されています。

Fujifilm X-E4 review

  • センサーは第4世代のX-Transが採用され、画質が改善し、像面位相差AFも強化されている。
  • X-E4のAFは非常に高性能だが、X-E4はボディが小さくフロントグリップのサムグリップが無いため、オプションのグリップを装着しないとホールディングが悪く、XF50-140mm F2.8のような長いレンズや重いレンズは最大限に活かすことはできない。XF27mm F2.8のようなパンケーキと組み合わせるには最適だ。
  • ボディはマグネシウム合金で防塵防滴ではないが、出来は非常に良い。オプションのグリップはプレートの底部がアルカスイス互換仕様になっている。

  • EVFはX-S10と同じ0.39インチ236万ドット有機ELで、視界はクリアで正確な再現で、良好に機能する。
  • 3インチ162万ドットのモニタも、非常に明るい場所を除けば、EVF同様に良好に機能する。モニタを跳ね上げて自撮りが可能だが、ローアングルでの撮影の際にアイセンサーの近くに手が行くと、自撮りモードと勘違いし、モニタの表示が上下反転してしまうのは問題だ。富士フイルムはこの問題を認識しているので、ファームウェアでの改善に期待したい。
  • 背面上部の3つのボタンは、適度に出っ張っているのでファインダーを覗きながらでも操作しやすいが、ジョイスティック下の2つのボタンは、出っ張りが少なく手探りで操作しにくい。この2つのボタンはグニャっとした感触で、他のボタンような満足行く操作感ではない。

  • X-E4は高性能なセンサーと画像処理エンジンと富士フイルムの優れたカラーサイエンスのおかげで、様々な条件下で非常に魅力的な画像が得られる。
  • 動画も高品質だが、ボディや27mmのキットレンズに手ブレ補正が搭載されていないので、手持ちの動画撮影には限界がある。動画の仕様はこのクラスでは標準的だが、HDMIでの10bit出力は小さいリグで撮影したいブイロガーには売りになるかもしれない。

  • X-E4はボディが小さくX-T4ほど幅広い用途には使えないが、画質はX-T4と同等で、より簡単に持ち運びできる。小型の単焦点やズームを組み合わせれば、旅行用カメラとして最適だ。X-E4の動画機能やAF性能は、多くの人が小さなカメラに期待する以上のものがある。
  • 良い点:コンパクトサイズ、物理ダイヤルによる露出制御、X-T4と同等の画質。
  • 悪い点:ボディ内手ブレ補正が無い、大きなズームと組み合わせると扱いにくい。

 

X-E4は小さくシンプルで美しいボディが最大の売りのカメラなので、グリップが無いことやIBISの非搭載は割り切りが必要ですね。とは言え、画質やAFなどの機能は上位モデル譲りなので、このカメラの特性を理解した上で使うなら、十分に満足のいく結果が得られそうです。