キヤノンの「20mm F1.8」と「24mm F1.8」の特許

Canon News で、キヤノンのフルサイズミラーレス用の広角単焦点レンズの特許が紹介されています。

Canon Patent Application: Mirrorless Full frame 20mm F1.8 and 24mm F1.8

  • この特許出願(2021-071624)は、収差の量が少ない、小型軽量の広角レンズに関するものだ。

    「広角レンズは焦点距離が短くなると、倍率色収差や像面湾曲などの収差が多くなる。それらを修正するには、レンズを長くするか、レンズの枚数を多くする必要があるが、光学系が大きくなる。従って、広角レンズの光学系では、高い光学性能と小型軽量化の両立が課題となる」

    私が、これらのレンズをRFマウント用だと言ってないことに気付いた人もいるかもしれないが、それは、RFマウント用としてはバックフォーカスが短すぎる(11~12mm)と思うからだ。この実施例ではマウント内にレンズが8mm入り込むことになり、これは入り込む部分が大きすぎると思う。

    この特許は既にRFマウント機が発売された後で出願されたもので、興味をそそるものになっている。

    焦点距離: 20.60
    F値: 1.85
    半画角: 46.40
    像高: 21.64
    全長: 88.73
    バックフォーカス:11.72

    焦点距離: 23.28
    F値: 1.85
    半画角: 42.90
    像高: 21.64
    全長: 93.32
    バックフォーカス: 12.72

canon_patent_2021-071624_001.jpg

特許のレンズはCanon Newsの言う通り、RFマウントで使用するには、わずかに(1~2mm程度)バックフォーカスが短いようですが、Canon Rumorsは「課題を解決するためだけの実施例もあるので、RFレンズ用の特許ではないか」と予想しているようです。

最近のレンズは並単でも昔より大きいレンズが多いので、この特許の技術がRF20mm F1.8やRF24mm F1.8をコンパクトにするために活用されればいいですね。