SankeiBizに、ニコン、キヤノン、ソニーのプロ用ミラーレス機の戦略に関する記事が掲載されています。
- カメラ業界でプロカメラマン向け機種をめぐり地殻変動が進んでいる。主にアマチュア向けとされてきた小型・軽量の「ミラーレスカメラ」の技術革新が急速に進展。メーカー各社にプロのミラーレス使用を意識した商品戦略を迫る。各社は五輪後の市場もにらみ、つばぜり合いを展開する。
- 「今後、開発の比重をミラーレスに移していく」。カメラ大手キヤノンの戸倉剛常務執行役員は、プロ向けカメラにおける事業戦略の方向性を語る。東京五輪が開催されるなら残り100日というタイミングでの「EOS R3」の公表について、戸倉氏は「準備を進めているというメッセージだ」と声に力を込める。
- ニコンも3月、プロ向けのミラーレス「Z9」について、今年中の発売を目指すと予告した。ニコンの大石啓二UX企画部長は「ミラーレスでも一眼レフに負けないものを出す」と、今後はミラーレスの旗艦モデル開発を加速させる方針を示す。
- こうした動きの背景には、昨年7月に開催予定だった東京五輪が延期されて以降、「プロ現場でのミラーレス需要が急速に高まっている」ことがある。
- 黎明期を迎えたプロ向けミラーレス市場。今後の課題は「プロからの信頼獲得」だ。キヤノンは開発中と公表した「R3」について、「一部のプロにテスト向けで貸し出すことも検討」しており、プロのフィードバックを貪欲に吸収する。
- ニコンは中・高級機の商品開発を進め、対応する超望遠レンズの発売を予定する。新型コロナ後も、競技場やイベント会場に入場できるカメラマンの人数が絞られる事態を視野に、一人のカメラマンが別アングルでも撮影できるシステムの開発に磨きをかける。
- ソニーは静止画だけでなく動画撮影などにもミラーレスが活用されている親和性に着目。スマホをモニターとして活用するなど、ソニーブランド全体で映像クリエーター向けのミラーレスニーズを掘り起こす。ソニーの大島氏は「ミラーレスの世界を広げることで、業界全体を盛り上げたい」と話す。
今後は、プロ用機も急速に一眼レフからミラーレスにシフトしていくことになりそうです。東京オリンピックでは、ソニーのα1投入はもちろんですが、キヤノンもEOS R3を投入してくるのは確実のようです。ニコンZ9は、年内とだけ発表してますが東京オリンピックはどうなることでしょうか。
プロカメラマンがプロ用ミラーレス機第1弾となるEOS R3、Z9、α1をどのように評価するのかが興味深いところですね。
えび天
SONYがNEXを展開してた頃は、プロがミラーレスを使用することはあり得ない
というのがネット上での大多数の意見でしたが、技術の進歩は凄いですね。
新時代の頂上対決がどうなるのか見物ですね。
non
Z 6でも動きものもそれなりに撮れるということが分かったので、だいぶ、これからはミラーレスでも大丈夫かな、という気になってきてます
各社新しいマウントも立ち上げてそちらの方が画質が良いとなると、基本的に主軸はミラーレスになりますよね
いかにプロが、レフ機のフラグシップと同等以上に出来ている、と実感できるか次第だと思いますので、取り残されないように頑張ってほしいです
変に妥協したりすると置いてかれますよね
(CANONはR1がまだ控えてると思いますけど)
ちなみに視線入力AFって使いやすいんですか?
半信半疑ながら興味はあります
ボヘミアン
既に現場で移行中ですけどね。
スチルとムービーでシステムを2系統持ち運ぶのは大変で、しかも数年前から人員削減も行われてる通信社が多いです。
だから、スチルとムービーでシステムを統一できれば現場としては大助かりです。
スチル専門だった人でも、ムービー頼まれたりする場合が増えてきて、状況は変わりつつあります。
限定的な最高性能の一台より、一定の水準をクリアしていればマルチな一台の方が重宝されるのは、まあ時代なんでしょうね。
しらけ鳥
>じゃむおじさん さん
レフ機のメカシャッター(フォーカルプレーン)でもローリング歪みは出ます。
今のところ殆どのカメラの電子シャッターは幕速が遅く歪みが盛大に出ますが、幕速の速いα9シリーズはほぼ気にならないレベル、α1はメカシャッター同等にまで進化しています。
ミラーレス=電子シャッターではないので(sigma fpなど例外はありますが)、メカシャッターを使う場合はレフ機と変わりません。
グローバルシャッターは理想ですが、出たとしてもとんでもない価格になりそうですね。
弁証法
一眼の時代から5Dシリーズで仕事をしているプロもたくさんいましたので、最近そういう人たちがかなりR5に乗り換えているのを見ます。
キヤノンはニコンと違い一眼マウントの開発継続を明言しなかったのが、移行を促すのに効いたと感じます。
あとソニーαを持ってくる人も増えました。
6,7年前は「欧米ではミラーレスは売れない、一眼が好まれる」という言説もよく見かけましたが、結局彼らも乗り換えていますね。
今振り返ると、アジア(日本や中国)のほうがトレンドに敏感だったというのが正解なのではと感じます。
HHP8
遊びで買ったSonyでしたが、新型のアナウンスが気になりはじめ、毎度の進化に新鮮な驚きがありました。最初は電子ビユーファインダーだから、という気持ちもありましたが時期に払拭され、撮影直後にファインダーで電子画像の確認ができる機能は、プロ用途として不可欠のものとなりました。進化著しい電気屋さんのカメラですが、カメラケースやレンズリヤキャップなどは熟成された老舗メーカーが勝っている面もあります。もしSony開発陣がもう少しフィールドにカメラを持ち出していれば、違う展開になるのではと思います。
じょにー
海外においてはフリーカメラマンが大規模なスポーツイベントでミラーレスを使うというのはかなり前からよく見るようになったけど
実は最近NFLの現場においてミラーレスカメラが大規模に使われ始めていたりしてる
去年末にFOX TVの中継がa7R IV,FE 24-70mm f/2.8 GM, DJI Ronin-Sの組み合わせ(愛称は“The Megaladon.”)をエンドゾーン(ゴール近辺)に配置してタッチダウンした選手を撮影するという試みを始めて
スチルカメラで撮影する浅い被写界深度の映像が「映画のよう」「Madden(ゲーム)みたい」と特に若い世代から非常に受けが良く、色んな所で特集が組まれたり、気を良くした同社がスポーツ中継でこのような映像をどんどん増やすと明言したりと話題になった
https://theathletic.co.uk/2275503/2020/12/21/meet-megalodon-the-fox-camera-that-made-a-splash-in-this-made-for-tv-nfl-season/?amp
あまりの好評ぶりにCBSが急遽真似をしてSONYのVenice(フルサイズセンサーのシネカメラ)を今年のスーパーボウルで使用したりするくらい
https://www.sportingnews.com/us/nfl/news/cbs-super-bowl-55-cameras-end-zone-trolley-cam/xheukgny7vpu1t61dol714p6g
この例はスチルでは無く中継映像機器としてだけど、プロスポーツの失敗が許されない現場、ましてやNFLという世界で一番お金が動くリーグに、大規模にかつハードに使われているというのは現代のミラーレスカメラの信頼性の証かと思う
興味のある人は"8k camera NFL"や"The Megaladon NFL"で検索してみると良いかも
ジェラ
CNから今後一眼レフが出なくなっていく訳だから当然の話でしょう。
一眼レフとミラーレスじゃ進化の方向性が違いますしね。
当然伸び代はミラーレスに多くそして一眼レフはもうやれる事はほとんどやってしまった。
1DX3なんてレフ機という観点で考えれば変態レベルの事をやっているカメラだと思いますよw
英國紳士
プロがミラーレスを現場で使うという話で個人的にインパクトがあったのが、SONYとAP通信社との独占契約ですね。
プロスポーツの分野では既に先述にじょにーさんが書かれてますが、報道の分野でもしかり、如何に早く事実を報じるかという点でもミラーレスの信頼性が認められたといっても過言ではないかと思います。
また、写真においてもレフ機の頃と比べて着実に進歩し、AFもセンサーほぼ全面に測距点が存在するようになり、瞳だけを追従したり、とてつもない暗所でも少ないノイズで撮れるようにもなり、それを視認すべくEVFも進歩しました。
当初はタイムラグも大きかったのですが、今では誤差も少なくなりましたし、カメラとレンズの設定通りに写るライブビューも、フォーカシングした箇所を拡大してより詰めて撮影する事など、風景撮影からポートレートまでプロユース出来る機能が日進月歩に登場してまいりました。
少し前まではソニーの独壇場でしたが、今では各社が揃って進化を遂げようとしておりますので、これからは各社のミラーレスカメラに対するアイデンティティや独自性が特に重要になってくると思ってますし、それらの違いからプロもアマチュアもニーズによってカメラ選びをしていくようになると思います。
F6
じゃむおじさん
現在のソニーのα9/9Ⅱ/1に おいては、メカシャッターと同等以上に歪みが軽減されている電子シャッターを搭載しているセンサーを採用してますから、誤魔化してといるとは言えません。
キヤノンとニコンがミラーレスで、一眼レフを超えるいいわゆるプロ機を開発できる環境は十二分に揃ってます。毎秒30コマ連写はメカシャッター では到底無理ですから
フルサイズミラーレス待望
ローリング歪みにしろEVFの遅延にしろ、
ゼロが理想としても、実用上は
他形式と同等程度か使用するに問題ない程度なら
そこは弱点というほどにはならず、
ほかの有利な点のほうが生きてくるわけですから
ぽむ
EOS R3で高速連写のハイエンドを出しつつ、プロのフィードバックを経て満を持してR1の登場、となるのでしょうか。
そうすると、SONYはα1を出したばかりではあるものの、R1が出る頃に合わせて更に進化したカメラを投入してきそうな気もします。
何にせよ夢が広がりますね。
α大好き
ミラーレス一眼におけるプロ仕様は、まだまだ伸びしろがあるところだと思います。各メーカ、現場の声を吸い上げていち早く具現化しようとしていて、アプローチが複数あることを示しているのだと思います。どんなモデルが登場するのか、普及機にどう反映されていくのか、注視したいです。
MAKOTO
プロ、報道やスポーツカメラマンは連射速度等でミラーレスへの移行も頷けるのですが、それ以外のプロもレフ機から移行されていらっしゃるのでしょうか?
(プライベートもあるので小型な機材も購入・導入はされているのでしょうが…)
当方こちらにコメントを入れられるような美しい写真が残せるセンスもありませんし、拘りがある人間でありませんが、スマホでOKとは思わず一眼レフを使ってます。
幾ら技術が進化しても既に一眼レフでの進化は有り得ないのですね…残念です。
銀塩に続き一眼レフの終焉に立ち会うとは思いもよりませんでした。
ミドルレンジのレフ機後続機機が発売されないのであれば何時かはミラーレスに乗り換えざる得ないので、ミラーレスにはEVF(電子ビューファインダー)の進化を望みます。
日中の液晶モニターのみだとまだまだ見難いのでEVF必須と思っておりますが、レンタルとかしてみても自分には見難くてまだまだ買い替える気になれません。
兎に角もっとナチュラルに見え、疲れにくいEVF、ファインダーを覗いてシャッターを切る楽しみがあるカメラを出して欲しいです。
いわし
>一人のカメラマンが別アングルでも撮影できるシステム
ニコンのこれって何でしょうか?
AI等を使って被写体を自動で追尾してシャッターチャンスも逃さないのであれば
もうカメラマン不要なのでは?
日陰坂45
貴重な一瞬を確実に記録するという意味で、ミラーレスもレスポンスが良くなって来ている現状ですので、プロとしては連射スピードに限界が有るレフ機から、制約はあるものの毎秒30駒を達成している最新ミラーレスに移行する動きは当然だと思います。
読み出しスピードがどの辺が限界なのか技術的な事は分かりませんが、まだ延びしろは有りそうですしね。
極論から言えば8K等の動画撮影して、そのデータから従来静止画と同等の画像を取り出す事が本格的に出来れば、スポーツ報道カメラマンの撮影スタイルも変わってくるでしょうし。
高画質を求めるようなプロが求めるようなミラーレスが今後どの様に展開していくか、高速モデルの競争が収まると今度はそっちの競争が始まると思いますし、最終的には両方を備えた機種が登場して熟成していくと思います。
そう書いていると、レフ機のEOS-1Dの進化そのものですね。
形は変われど歴史は繰り返して行くものだなぁと思います。
Z7ユーザー
プロと言ってもいろいろありますからね。
カメラマンの仕事って、撮りっぱなしカメラが4Kになった時点で、
ほぼ無くなっちゃうのではないですかね。
だからこそ趣味層と動画層を大事にしたいのでしょうけど。
みちと
ゴルフなど今まで一眼レフのシャッター音の問題で撮影できなかったシーンが撮れるようになったり、ミラーレスの音が出ないことによる撮影の幅の広がりは大きい。
今や動画は必須だし、スポーツ関連や報道カメラマンはどんどんミラーレスに移行して行くでしょう。
ブライダルカメラマンもシャッター音が嫌がられることもあったので、それが無くなるのはいいこと。
野鳥撮りユーザー
プロ野球や陸上などのスポーツカメラマンはR5R6、α9α1で充分置き換え可能らしいです。
R3が出てきたらキャノン系のカメラマンはほぼ移行しそうな勢いですね。
ぱなそにこん
報道やスポーツ以外ですと、
昆虫写真家の海野和男さんは、マイクロフォーサーズをメインにしておられますね。
あと、商品撮影でもマイクロフォーサーズが使われるようです。
被写界深度が深いのが有利らしいです。豊田慶記さんや河田一規さんが言及しておられます(もっともこのお二人は、近年はフジをメインにしてらっしゃる由)
今は亡きカメラ雑誌の数々を読んでいて覚えているのは、これくらいでしょうか。
キヤノンのざわめき
大きなガラスを研磨して精巧なペンタプリズムを形成した上に、鏡で反射し、その鏡が露光している間に跳ね上がって戻るというアクロバチックな機構が21世紀もかなり進んだ時代まで続いている方が不思議でしょう。ミクロン単位の露光をしている隣でがっしゃんがっしゃんしている訳ですから。
業務的には動画切り出しのような形になっていくのでしょう。動画機との境目がなくなれば形態もいずれ変わっていくのかもしれません。カメラに冷却ファンが装備されるのも時間の問題かと。
では、5Dsを捨てるかと言えば絶対にない(笑)。この高度に制御されたミラー機構によってもたらされる官能的なシャッターフィーリングは他に例える物もありません。写真を撮るという行為だけなのに、そこに特別な意味を付与する儀式になり得ています。ペンタックスK-3 Mark IIIの快進撃に密かに喝采を送ってしまったのは私だけではないでしょう?
ひまわり
フルサイズミラーレスはソニーα7が最初ですが、仕事では使えないなというのが第1印象でした。レスポンスが悪すぎたんです。ところがソニーがどんどん改良してα7IIIやα9が出た頃には一眼レフと同等に迄持って行ってました。α9やα1の様な積層型センサーが一般的になってストロボも同調するようになったらもう一眼は完全に終焉かな。舞台や音楽撮影では無音撮影が出来るのも大きい。一眼だと常にシャッター音を気にしながら防音してましたけどもうそれから全部開放されるわけです。後は歪みのない電子シャッターの連写。100万回撮影してもシャッターが痛まない。たぶん2021年、2022年にはかなり移行が進むかと。キヤノンもR5とR6を出して今度R3ですからね。レンズも一気に構築してEFレンズは次々と在庫販売になっている。あと2‐3年経ったらまだ一眼使っているの?となりそうです。2017年発売のソニーα9が先鞭的なカメラだったと思いますね。
RGVΓ
>いわしさん
「一人のカメラマンが別アングルでも撮影できるシステム」についてですが、キヤノンがCR-S700Rというリモート雲台ロボティックカメラシステムを数年前に発表していますので参照してみて下さいませ。有線LANで離れた場所のPCから複数台のスチルカメラを操作出来るシステムです。このようなシステムにRED等の8Kシネマカメラを載せると動画から静止画を切り撮り放題になるのをキヤノンは自社のシネマカメラで実現しようと考えているかもしれませんね。
タスク
α9で示した電子シャッターの可能性がプロの世界を変えましたね
Z9・R3も積層センサーにして追従してくるようなので、電子シャッターでの性能が重要になる時代の到来か
まる.
>いわしさん
>RGVΓさん
Mark Roberts Motion Control Limited(MRMC)
https://jp.mrmoco.com/
ニコンは、映像機器のロボット制御ソリューションを提供するMark Roberts Motion Controlを子会社化してますから、こちらの技術を使うのでは。
参考
https://camerajabber.com/nikon-partners-with-boston-red-sox-to-test-new-robotic-pod-camera-system/
にゃー
これから先は、各社サポートの質が左右すると思う。
sonyがフルサイズミラーレスではまだ幅を利かせているけど、canonとnikonが性能面で追いついて来るならわからなくなってくる。
canonとnikonのR・Zレンズも揃ってきて価格も落ち着けば、sonyは危なくなる可能性がある。
製品ラインナップが各社同等となってようやく勝負となるけど、企業やサポートの信頼とマウントが抱える不安点などが影響してくると思う。
正直、今どき性能なんて似たりよったりにしかならないし、技術の進歩の幅も狭まってきてるからそこまで差はでなくなる。
覗かずのイチ
MAKOTOさん
むしろ、報道系の人は信頼性重視で保守的なため、ミラーレス移行はここ2年くらいと遅かったです。報道機関の人は私物ミラーレスを投入する人が少しいたくらいでした。
一眼レフ機はバッテリーの持ちが良いのと、センサーの前にミラーがあるため、センサーが汚れにくいという利点があり、さらに、スポーツ現場だとニコン/キヤノンのサポートが手厚かったのも一因です。
しかし、現在それら一眼レフの利点も小さくなりつつあります。特に軽量化とテレコンバーターの使いやすさ(F8より暗くてもAFが効く)という点ではミラーレス化の恩恵が大きくなってきました。
5年ほど前は、α7シリーズにアダプターをかませてTS-Eで建物撮影している人が少しづつ増え、商品撮影分野で発色の良さからフジXシリーズを支持する人が一部いたようです。
背面液晶でピント面や露出バランスをじっくり確認するにはミラーレスの方が便利ですからね。