富士フイルム「XF27mmF2.8 R WR」は素晴らしいレンズだがAFがウィークポイント

DigitalCameraWorldに、富士フイルムの「XF27mmF2.8 R WR」のレビューが掲載されています。

Fujinon XF27mmF2.8 R WR review

  • 新型は全体のサイズはぞのままに、防塵防滴や絞りリングをうまく追加しているが、それ以外に特筆すべきことはあまりない。
  • 換算焦点距離は41mmで、この焦点距離はオールラウンダーなので、散策用のレンズを1本だけ選択するならこのレンズかもしれない。スリムなレンズなので、カメラバックなしでコートのポケットに入れるのも容易だ。
  • F2.8と明るさは控えめだが、それはコンパクトなサイズと引き換えで、このようなコンパクトなレンズが、明るく大きいレンズよりも役に立つことはよくあることだ。重さは84gで、大部分の単焦点よりも遥かに軽量だ。このレンズは非常に出来が良いので84gの重さは少々驚きだ。

  • フォーカスリングは細いが、それでも短い鏡筒を考えればかなり大きい。
  • このレンズの唯一の不満はAFモーターだ。AFは旧型は動きがぎこちなく騒々しかった。新型のAFは十分な速さだが、富士フイルムの「速く正確で静か」という主張とは異なり、旧型と大きな違いはなく、スチルでは問題ないが、このレンズを動画で使うことはないだろう。
  • 実写テストでは、解放以外では隅々までシャープだ。ラボテストでは解像力の落ち込みも見られるが実写では落ち込みは目立たず、解放でも隅の解像力はかなり良好だ。なんて小さく素晴らしいレンズだ!

  • ラボテスト(解像力):中央の解像力は開放でも良好でF4とF5.6ではさらに改善する。隅は少し解像力が落ちるが、実写ではF5.6まで絞れば甘さは見られない。解像力は、このような小型レンズとしては見事だ。

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  • ラボテスト(色収差):1未満のスコアは色収差が目立たないことを示すが、このレンズは絞り全範囲で0.5未満で、これは本当に例外的な値だ。このレンズの色収差は、これまでテストした中で最も高価で最も高性能なレンズと同等だ。
  • ラボテスト(歪曲):歪曲は-2.46で、自動補正が無効だと顕著なタル型の歪曲が見られる。自動補正を有効にすると歪曲はほとんどなくなる。

  • XF27mmF2.8 R WRはスペックは地味に見えるかもしれないが、旅行用に邪魔にならないカメラセットを好む人にぴったりの素晴らしいパンケーキレンズだ。唯一の不満はAFの動きが荒々しいことで、それでもなおスチルには素晴らしいものだが、動画用の第一の選択肢にはならないだろう。
  • 良い点:非常に薄い、隅々までの優れた画質、防塵防滴、絞りリング。
  • 悪い点:洗練されてないAF。

 

XF27mmF2.8 R WRは旧型から光学系は変わっていませんが、防塵防滴仕様になり絞りリングが搭載されたことで、かなり訴求力がアップしましたね。画質面でも問題はなく、サイズの割に良く写るレンズという印象です。

AFがノイジーなようなので動画の制作には向かないかもしれませんが、気軽な散策用や旅行用のレンズとして活躍してくれそうです。