富士フイルムGFXの顧客層は確実に広がっている

PHILEWEBに、富士フイルムのデジタルカメラ事業部長、コンシューマー営業本部長のインタビューが掲載されています。

"withフォト"で日々の生活をより豊かに

  • 20年度の国内ミラーレス市場は新型コロナで相当大きな影響を受け、台数ベースでは対前年比でおよそ4割減となったが、金額ベースで見ると、各社からの新製品がハイエンドモデルを中心に堅調だったこともあり、同1割減程度の落ち込みに抑えられている。価格帯別では、10万円以下のファミリー向けカメラの苦戦が目に付く。

  • 中判を購入する顧客層は確実に広がっている。スタジオを構える企業からの問い合わせも多い。価格の上からも「GFX100S」は70万円なので、手が届く顧客は圧倒的に増えており、写真を趣味にするハイアマチュアが「これなら自分にも」と購入に至るケースも増えている。相乗効果で「GFX 50S」「GFX 50R」の関心も高まり、実売が伸びている。

  • 例えば「ダイヤルが3つもあって難しそう」など、気持ちが傾きながら、あと一歩がどうしても踏み出せない顧客の声にも応えていこうと投入したのが、Xシリーズの新しいラインとなる「X-S10」。低価格を実現しながら、ユーザーフレンドリーな操作感を実現することで、年配男性を中心とした従来のXファンだけでなく、若い男性や女性からも注目を集めている。

  • 若い世代にとってはチェキが新鮮に映っている。ありのままにしか撮れない、加工ができないことがひとつに価値になっている。

  • 富士フイルムでは、イメージングとカメラ・レンズとに分かれていた2つの事業部を一本化した。入力から出力まで一気通貫でシナジーを出すのが狙い。

  • カメラについては、どんな価値を提供できるかで、「Xシリーズ」や「GFXシリーズ」では、ボディはもちろん、レンズも大切。APS-Cは単に数を出せばいいのではなく、どういう理由、目的、狙いで出したものなのか、顧客に共感を得られなければならない。富士フイルムのカメラ、レンズだからこんなに楽しいものが撮れるという提案を、販売店と一緒になって訴えていく。

 

コロナ禍で苦戦するカメラメーカーが多い中、富士フイルムは中判カメラやチェキ、APS-Cに特化したXシリーズなどの個性的な製品で非常に上手く立ち回っているという印象です。

GFXシリーズはGFX100Sの登場で弾みが付いているようですが、噂が流れているより低価格なGFX50S MKII が登場すれば更に勢いがつきそうですね。XシリーズはX-S10で操作系を変更し、初心者や他社ユーザーの取り込みを狙ったようですが、この戦略も成功しているようです。