ニコン「Z fc」の操作性はDfよりも洗練されている

DPReviewに、ニコン「Z fc」の初期インプレが掲載されています。

Nikon Z fc Initial Review

  • 価格はボディ本体でも16-50mmとのレンズキットでも、Z50の発売時の価格よりも100ドル高い。これはα6400のボディよりも少し高く、X-S10のボディと同程度の価格だ。
  • Z50と異なりZ fcには、動画撮影中にフルタイムで動作する瞳AFが搭載されている。またスチルでは、顔・瞳AFとワイドエリアAFの組み合わせが可能だ(Z50は全域のオートエリアAFでのみ顔・瞳認識が可能で複数の人が写っている場合はカメラが被写体を選択する)。画像処理エンジンはZ50と同じである可能性が高いので、これらの機能はファームウェアのアップデートでZ50に追加される可能性もあるが、ニコンは2つの機種の差別化を選ぶかもしれない。

  • Z fcのモニタはバリアングルで、ブイログ用に完全に前方に向けることができ、動画の瞳AFとの組み合わせで上手く機能する。また、モニタをボディ側に収納して、液晶を保護することもできる。
  • USB3.2 Gen1のUSB-C端子が搭載されており、これはZ50のUSB端子よりも大幅にデータ転送が速いことを意味する。
  • Z fc にはスマートフォンからファームウェアアップデートする機能が搭載されている。この機能は他社で採用されている機能で、予想以上に便利な機能だ。

  • Z fc にはボディ内手ブレ補正とヘッドホン端子が搭載されておらず、これはブイログカメラとしての魅力を損なう可能性がある。キットズームには手ブレ補正が搭載されているが、レンズ内手ブレ補正では回転を補正することができない。また、28mm f/2.8とのキットの場合は手ブレ補正無しになる。
  • ダイヤルは丈夫なアルミニウム製で、文字盤はプリントではなく、金属にエッチングされている。
  • Z fc の操作系はX-T30に良く似ているが、ダイヤルの動作は異なっており、モード切り替えスイッチのポジションで、使わないダイヤルが無効化される。ISOダイヤルにはAutoの位置は無く、マイメニューにISO設定を追加する以外に、AutoISOの設定を簡単にON/OFFする方法は見つからなかった。Auto ISOを有効にすると、ISOダイヤルで最少感度を設定することになる。

  • Z fcはマグネシウム合金を多用しており、かなり軽く感じる。グリップが無い分、重量はZ50よりも抑えられている。
  • ボディは金属製から想像するよりもヤワに感じるが、ダイヤルの感触(特にフロンドとリアのコマンドダイヤル)がその印象を和らげてる。
  • Z fcはニコンの人気機種FMを思い起こさせる美しいカメラだ。操作系の第一印象は、Dfよりも良くまとめられていると感じる。

 

Z fcはZ50がベースですが、動画の瞳AFやスチルのワイドエリアAF時の顔・瞳認識、高速化されたUSB端子など、結構進化している部分もあるようですね。Z fcは凝った金属製のボディを採用している割りには価格も抑えられているという印象です。