ニコン「Z 40mm f/2」は優れた性能でお買い得のレンズだがフードが提供されないのは残念

DigitalCameraWorldに、ニコンの軽量コンパクトな準広角単焦点レンズ「Z 40mm f/2」のレビューが掲載されています。

Nikon Z 40mm f/2 review

  • 鏡筒はスイッチ類はなく、可動部はフォーカスリングのみの非常にシンプルなデザインだ。安価なレンズにもかかわらずしっかりとした造りで、複数のシーリングが施されている。
  • フォーカスリングは滑らかで高精度だ。
  • AFはリニアステッピングモーターを採用し、スチルでは高速な、動画では滑らかで静かなAFを実現している。AFは速いだけでなく、極めて正確だ。
  • VRが非搭載なのはIBIS搭載機なら問題ないが、Z50やZ fcとの組み合わせでは欠点となるだろう。

  • このクラスの多くの廉価なレンズ同様フードは付属していないが、このレンズは更に驚くべきことに、オプションでもフードが提供されていない。迷光を避け、レンズを物理的に保護したい場合はねじ込み式のフードを購入する必要がある。
  • AF/MFの切り替えスイッチが無いので、メニューから切り替える必要があり手間がかかる。
  • 実写テストでは、このレンズは安価なレンズだが、他のZレンズ同様に開放でも隅々までシャープでボケも滑らかだ。また、9枚羽根の絞りの効果で、多少絞っても良好なボケが維持されている。逆光耐性は、フードなしでもとても優れている。歪曲や周辺光量落ちは、おおむね問題はない。

  • ラボテスト(解像力):中央の解像力は素晴らしく、特にF4以上では素晴らしい。画面の中間部は少し解像力は低くなるが、更に隅に移動しても解像力の低下はごくわずかだ。解像力テストは素晴らしい結果だ。

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  • ラボテスト(色収差):倍率色収差は絞り値にかかわらずほとんど見られず、実写で気になることはないだろう。この結果は自動補正を無効にした結果なので、より一層感銘を受ける。
  • ラボテスト(歪曲):歪曲は自動補正無効では、-0.98の若干のタル型が見られるが、自動補正を有効にすれば簡単に解消する。

  • ミラーレスカメラの小さいという利点は、大きく重いレンズを装着すると失われてしまうが、この非常に軽量コンパクトなレンズは、まさにミラーレスカメラにピッタリなレンズだ。このレンズは優れた解像力と滑らかボケ、高速で作動音の無いAFを備えており、スチルと動画の両方に適している。
  • Z 40mm f/2.8は、ストリート写真、ポートレート、建築などの撮影に適した画角で、優れたAF性能と開放からの優れた性能を誇るお買い得なレンズだが、フードがオプションでも用意されないのは残念だ。
  • 良い点:軽量コンパクト、F2とかなり明るい、シャープで静か。
  • 悪い点:純正のレンズフードが用意されない、手ブレ補正が無い、AF/MFの切り替えスイッチが無い。

 

Z 40mm f/2は、優れた解像力でボケも綺麗でAFも高速かつ高精度と、価格以上の性能を持つレンズという印象です。開放付近でわずかに周辺が甘くなるようですが、近接域での開放ではなかなか雰囲気のある描写をするので、これはむしろ楽しめそうです。フードに関しては、なぜオプションでも用意されていないのか少々不思議ですね。