OpticalLimitsに、Venus Opticの倍率2倍のマクロレンズ「LAOWA 85mm f/5.6 2xUltra Macro APO」のEマウント版のレビューが掲載されています。
・Laowa 85mm f/5.6 2x Ultra Macro APO - Review / Test Report
- 鏡筒は総金属製で非常に滑らかなフォーカスリングを備えており、これまでのLAOWAのレンズと同様の頑丈な造りだが、防塵防滴のシーリングは施されていない。
- フォーカシングはインナーフォーカスでレンズの全長は変わらないが、インナーフォーカスは被写体までの距離が近くなると、フォーカシングでレンズの焦点距離が変わることに注意が必要だ。
- 残念ながらこのレンズは、AFも絞り制御もEXIFデータもない完全なマニュアルのレンズで、一般的な撮影ではこのようなレンズは面倒かもしれないが、マクロ写真家にとっては致命的な問題ではないだろう。
- 歪曲は補正なし(このレンズでは自動補正は使えないが)で0.00561%で、ほとんどゼロだ。
- 周辺光量落ちは、開放で1EVで絞ると若干改善するが、どの絞り値でもあまり変わらない。
- 解像力は際立って高い値ではないが良好だ。解像力がそれほど高くないのは、開放がF5.6では高画素機ではすでに回折が始まっているためだからだ(フルサイズではF4あたりで解像力がピークになるのが典型的)。しかし、F5.6からF11では中心部は非常に良好で、周辺部も良好~非常に良好で、均一性がかなり高い。像面の湾曲は小さい。テストした個体の偏芯は許容範囲内だったが、完璧な個体ならF5.6での解像力はもう少し高かっただろう。
- 玉ボケは1段絞ると絞りの形が現れる。玉ボケの内部もかなりうるさく、あまり理想的なものとは言えない。しかし、後ボケは非常に滑らかで、前ボケは後ボケには少し劣るが、それでもとても良好だ。
- 倍率色収差はF5.6からF11では非常に小さな値だが、F16では大きくなり、F22では更に大きくなるが、F22でもまだ穏やかな値だ。
- LAOWAはこのレンズを「APO」レンズだと主張しており、これは色収差が良く補正されていることを示唆しているが、サンプル画像では青と紫のボケのフリンジ(軸上色収差)が見られる。
- LAOWA 85mm f/5.6は優れたレンズで、全ての絞り値で予想の範囲内の性能だ。中程度の絞り値ではとてもシャープだが際立った性能ではない。ボケは玉ボケは理想的とは言えないが、前ボケ後ボケは綺麗だ。鏡筒の品質は全く問題ない。インナーフォーカスのフォーカシングも(レンズが繰り出さないので)気に入っている。残念なのは電子化されていないことだ。
- 問題はこのレンズの価値をどこに見出すかということで、最大のウリは非常に小型軽量なことだろう。また、2倍の最大撮影倍率を評価する人もいるだろう。もし、それらが優先事項なら、口径の小ささとフルマニュアルの仕様は許容できるかもしれない。
LAOWA 85mm f/5.6は、マクロとしては非常に軽量コンパクトなレンズですが、解像力は開放から周辺部までしっかりしていて、収差も良く抑えられているという印象です。ただ、軸上色収差(ボケの色付き)だけは少し目立つようです。
気軽に高倍率の撮影を試せるという点では他にはないレンズで、このような撮影では基本的に三脚を使うことになるので、電子化されていないのもそれほど大きな問題ではなさそうです。
さいたまじん
おもしろいレンズだけど500ドルですか
遊びで買うにはちょっと高いような気が
LX&MX
Laowaって前にM43の電子接点つきのレンズ出してたから、技術的にはEマウントにも電子接点つけられそうなものだけど、なんでつけないのかな。
やまchan
ラオワの社長は、確かタ○ロンで修行されたんじゃなかったかな。
そのせいか他の中華メーカーと違って、筋が通ったコンセプトと技術が両立していて、冒険的で面白いレンズを出してきている印象です。
このレンズも相当面白いです。