キヤノンは2021年のカメラ部門の収益性が大きく改善

キヤノンが2021年12月期 第4四半期の決算を発表しています。

決算短信・説明会資料

  • 2021年実績:2021年は、コロナの影響で大きく落ち込んだ前年から大幅な増収増益を達成した。

  • イメージング(カメラ):2020年はコロナによりイメージンググループの中心であるカメラの販売台数が大幅に落ち込んだ影響で収益性が一時的に低下したが、2021年は2桁の利益率を上げて通常の状態に回帰している。
  • カメラの需要は、コロナ禍で大きく縮小することが懸念されたが、増加した余暇の時間を使って家の中での撮影やオンラインでの発信を楽しむ人が増え、また、各社のフルサイズミラーレス新製品がユーザーから大きな反響を呼ぶなど、根強いものがある。
  • 2021年の市場規模は、各社十分に製品の供給ができず、前年から20万台減ったものの、540万台を維持している。当社の販売台数も、供給不足影響によりエントリー機種を中心に2万台減の274万台となったが、 「EOS R5」や「EOS R6」は発売から1年以上経過しても、価格水準を保ちながら販売台数を維持している。また、8本の新製品追加によりラインアップを26本まで拡充したRFレンズも、本体との相乗効果で販売を大幅に増やしている。

  • 収益性の高いEOS Rシステムを年々増強して主力製品として拡大してきたが、その結果、カメラ事業の持続的な収益性が格段に高まり、2021年の売上は25%の増収、利益率も大きく改善した。
  • 2022年の市場は、供給不足による前年からの繰り越しを加味し、対前年5%増の565万台になると見込んでいる。当社は、高品質な映像表現へのニーズの高まりを捉えるために、引き続きEOS Rシステムのカメラ本体及びRFレンズのさらなる強化を図っていく。
  • RFレンズについても、ラインアップを昨年と同程度のペースで拡充し、本体とのさらなる相乗効果により、販売本数を増やしていく。

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昨年は半導体等のパーツ不足からカメラやレンズが深刻な供給不足に陥りましたが、キヤノンは会社全体でもカメラ部門でも増収増益と、厳しい状況の中うまく立ち回ったという印象です。

キヤノンは、今年のカメラは5%増という見通しを立てているので、カメラ市場はわずかながらですが拡大すると見ているようですね。また、RFレンズに関しては昨年と同程度のペースと述べられているので、7本程度の新しいレンズの登場が期待できそうです。