キヤノン「EOS R5C」はビデオグラファーのR5への要望が実現したカメラ

CAMERALABSに、先日発表されたキヤノン「EOS R5C」のレビューが掲載されています。

Canon EOS R5C review

  • R5Cは、ファンと通気口以外では、ホットシューがR5の標準のものからR3と同じアクセサリシューに変更され、ボタンには明確なラベルが表示され、シャッターボタンが赤色に変更されている。最も大きな違いは、電源スイッチにフォトモードとビデオモードが用意されていることだ。
  • ビデオモードではメニューがCinema EOSのものに変わり、波形モニタやベクトルスコープなどR5にはない機能が追加される。2つのモードの搭載は、最初の感じた印象よりも理にかなっていると思うが、動物の瞳認識がビデオモードで利用できないなど、2つのモードにいくつかの不整合も見られる。
  • 残念ながらR5CにはIBISは搭載されておらず、これはキヤノンによると発熱を抑えるために削除されたということだ。しかし、多くのR5Cのユーザーは、ジンバル等を利用するのでおそらくIBISは(搭載してたとしても)使わないのではないだろうか。

  • センサーは基本的にR5と同じだが、改良されたと思われる画像処理エンジンによって、C-Log3のISO800と3200のデュアルゲイン対応、外部電源での8K60p、全ての60pまでの4Kがオーバーサンプリングされるなど、いくつかの重要な改良がなされている。
  • R5CはR5のMicroHDMI端子を継承している。またCinema EOSにもかかわらずNDフィルターが内蔵されていない。

  • 8K24p 10bit 4:2:2によるテストでは、R5Cはバッテリー切れの53分15秒まで録画できた。外部電源を使用することで更に長時間の録画が可能で、前述の53分の録画後にクーリングタイム無しで、更に2時間8分録画したがオーバーヒート警告は全く表示されなかった。
  • 4K25p 10bit 4:2:2によるテストでは、最長で6時間(これはファイル1つ辺りの制限のようだ)オーバーヒートなしで録画できた。その後さらにメモリ不足になるまでに2時間22分録画し続けたので合計8時間以上、4K10bitでオーバーヒートなしで録画できた。R5のテストで見られたオーバーヒートの問題は解決している。
  • 冷却ファンはビデオモードではオフにできないが、Lowでは非常に静かだ。Middleでは音が大きくなるがブームマイクを1m以上離した状態では問題ない。Highでは一般的なPCと同程度の音量だ。

  • 8K60pは外部電源が必要だが、バッテリーだけで8K50p RAWの録画は可能だった。
  • 4Kは25pや50pでは妥協のない画質だが、100pや120pは目に見えて解像力が低下しソフトになる。これはR5と同じような結果だ。
  • オーバーサンプリングされていない標準の4Kモードの画質は、R5Cの方がR5よりも大幅に優れている。R5はHQモードに切り替えるとR5Cと同等になるが、R5はこのモードでは30pが上限で、オーバーヒートもする。
  • ノイズレベルはR5CがISO3200以上でR5より少し良好になるが、ISO12800以上では同程度だ。
  • ローリングシャッターのテストでは、R5とR5Cは全ての解像度で同じ結果だった。

  • EOS R5CはビデオグラファーがR5にこうなって欲しいと望んでいたカメラになっている。ファンと通気口を搭載したことでオーバーヒートしなくなり、メモリやバッテリーの許す限りの長回しができるようになった。一方で、R5Cは内蔵NDフィルター、フルサイズのHDMI端子、豊富なマウントの選択肢など、シネマカメラなら当然備えている機能を全て持っているわけではない。
  • 結局のところ、既存のR5をベースにしたR5Cは、シネマカメラというよりも動画用に改良された標準的なEOSのように感じずにはいられない。それは価格にも反映されており、オリジナルより300ポンド高いが、性能を考えるとお買い得だ。
  • このカメラはR5の動画のクオリティが欲しいが、R5の制限(オーバーヒートなど)は許容できない人にはうってつけのカメラだ。

 

EOS R5CはビデオグラファーのR5への不満が解消されたカメラとなっているようですが、一方でシネマカメラとして見ると、ND非搭載やmicro HDMI端子の採用など物足りない部分もあるようですね。とは言え、価格がR5とそれほど大きくは変わらないので、ハイアマにも手が届くシネマカメラとして魅力的な選択肢かもしれません。