ニコン「Z 24-120mm f/4 S」はこれまでの解像力チャートの天井を超える解像力

ePHOTOzineに、ニコンの標準ズーム「Z 24-120mm f/4 S」のレビューが掲載されています。

Nikkor Z 24-120mm F/4 S Lens Review

  • Z7IIとのバランスは良好で、630gの重量はそれほど重くはない。
  • フォーカスリングは電子式で、非常に滑らかに動く。最短撮影距離はズーム全域で0.35m、最大撮影倍率は0.39倍で十分に寄れる。
  • AFは速く正確で、作動音はほとんどしない。
  • ズームリングは幅が広くグリップ感に優れるが、かなり固めだ。コントロールリングはクリックがなく静かに絞りが制御できるので、特にビデオグラファーにとって便利だろう。

  • このレンズの解像力は極めて高く、これまでで初めてMTF50のグラフの高さを拡張して対応することになった。
  • 24mmの解像力は、中央はF4からF11まで際立った値(outstanding)で、F16では素晴らしい値(excellent)だ。隅はF4からF8では素晴らしい値(excellent)で、F11とF16ではとても良好な値(very good)だ。

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  • 35mmの解像力は、中央はここでもF4からF11まで際立った値(outstanding)で、F16ではとても良好な値(very good)だ。隅はF4からF11では素晴らしい値(excellent)で、F16ではとても良好な値(very good)だ。

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  • 70mmの解像力は、中央はF4で際立った値(outstanding)で、F5.6からF11で素晴らしい値(excellent)、F16でとても良好な値(very good)だ。隅はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)で、F16はとても良好な値(very good)だ。

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  • 120mmの解像力は中央はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)で、F16ではとても良好な値だ。隅はF4からF11まで素晴らしい値(excellent)で、F16ではとても良好な値(very good)だ。

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  • 倍率色収差は自動補正をOFFにして計測した。色ズレは中心も周辺部もほとんど見られず、厳しい条件の撮影でも後処理での補正が必要になることはまずないだろう。
  • 歪曲も自動補正OFFで計測したが、24mmで-0.26%、35mmで+0.21%、70mmで+0.04%、120mmで+0.03%と実に低い値で、望遠側はほとんどまっすぐだ。
  • ボケは滑らかで心地よく、グラデーションは魅力的だ。

  • 逆光でもフレアは良く抑えられている。厳しい条件でもコントラストが若干低下するだけで、フレア・ゴーストはほとんど見られない。
  • 周辺光量落ちは開放付近では目立つ(24mm開放で-2.1EV、120mm開放で-1.8EV)が絞れば改善する。また、ズーム中間域では周辺光量落ちは目立たない。
  • このレンズの価格は1099ポンドで、Fマウント用の24-120mm f/4Gが1079ポンドとほぼ同じ価格だ。これは非常に適切な価格設定に見える。

  • このレンズは通常使用している解像力チャートの天井を超えた最初のレンズで、これは偉業だ。フレアや色収差、歪曲も少なく、これらの面でも最高の結果となっている。操作性に関してもほとんど欠点は見られない。実に素晴らしいレンズで、旅行用のレンズとして最高のレンズだ。
  • 良い点:際立った解像力、色収差が非常に少ない、フレアが少ない、速く正確でほとんど無音のAF、滑らかなボケ、防塵防滴、適度な重さ、近接性能。
  • 悪い点:いくらか周辺光量落ちが目立つ。

 

ephotozineで使用している解像力チャートの上限に達してしまうとは、Z24-120m f/4 Sの解像力は驚くほどの高さですね。

Z 24-120mm f/4 Sは設計の難しい高倍率の標準ズームにもかかわらず、ズーム全域で高解像力で、各収差もよく抑えられていて、AFや逆光耐性も優秀で申し分のない標準ズームに仕上がっているという印象です。これだけ高解像力にもかかわらずボケの評価が高いのも素晴らしいですね。