「OLYMPUS」の名を冠するカメラは「OM-1」で最後になる可能性が高い

DPReviewに、OM SYSTEM「OM-1」の初期レビューとサンプル画像が掲載されています。

OM System OM-1 initial review

  • OM-1はOMシステム50周年に合わせて新しい命名規則が採用されている。OM-1は過去の遺産に敬意を評して「OLYMPUS」の名を冠しているが、これが「OLYMPUS」の名を冠する最後のモデルになる可能性が高いと聞いている。
  • センサーは2000万画素のベイヤー配列の後ろに4つのフォトダイオードがあり、それらを組み合わせ1画素を生成する。この8000万画素のサブピクセルを個別に読み出すことで、X字型パターンで位相差AFを実現している。

  • 8000万画素の読み出しを行うため、積層型センサーの読み出し速度が従来の2倍しかないのも意外なことではない。読み出し速度は我々の測定では1/125秒で、これはセンサーサイズが小さいにもかかわらず最速のフルサイズセンサーの2倍の時間だ。しかし、それでも、OM-1が提供する様々な機能のパフォーマンスを改善するのには十分な速さだ。
  • クアッドピクセルAFシステムからの強化された深度情報は、被写体認識で対象と重なるオブジェクトに間違ってピントを合わせないようにするために使用されている。また、顔認識、瞳認識のアルゴリズムが改良され応答性が大幅に改善されている。

  • 動画は一つのバッテリーで最大90分録画可能で、外部電源を使用すればオーバーヒートの心配なしに2時間以上録画できる。8bitのH.264に加えて10bitのH.265も可能で、10bitではOM-LogモードかHLGモードに切り替わる。
  • OM-1はE-M1IIIよりも大きなグリップを採用しているが、それ以外の操作系のレイアウトはE-M1IIIとよく似ている。OM-1は写真で見るよりも実際は小さいカメラで、個々の操作部はかなり小さい。個人的には十分に操作しやすいが、指が大きい人には操作しにくい場合もあるかもしれない。

  • 防塵防滴はIP53と非常に高い性能を持ち、全く具体性のない防塵防滴の表記をする他のメーカーとは一線を画している。
  • メニューシステムが全面的に見直され、色分けされたのは良いことだが、以前のメニューよりもメニュー構造の記憶が必要で、レイアウトが使いにくいように感じる。キヤノンのメニューを参考にしていると思うが、実際に使ってみるとソニーが放棄したメニューシステムを思い起こさせる。

 

サンプル画像は元記事の一番下の方にあります。

OLYMPUSロゴの使用は、これが最後の可能性が高いということなので、本来OM SYSTEMロゴを使うところを、OM50周年を記念してこの機種だけ例外的にOLYMPUSロゴ採用したものなのかもしれませんね。

初期のレビューなので、実際のAFや連写の使用感等は記述されていませんが、クアッドピクセルを採用した新しいAFシステムのパフォーマンスには大いに期待できそうです。

センサーの読み出し速度は1/125秒とのことで、フルサイズのハイエンド機(Z9やα1、EOS R3)よりも遅いですが、複雑な構造のクアッドピクセルAFを採用しているので、これは仕方ないところかもしれません。

新しいメニューシステムは不評のようで少々心配ですが、まだ初期のファームなので今後の改善を期待したいところです。