パナソニックのいくつかの超望遠ズームの実施例を含む、ズームレンズの技術に関する特許が公開されています。
パナソニックIPマネジメント株式会社 特願2021-23041 特許7029611(J-Platpat)
- 【課題】ズーム全域で良好な光学性能が得られるズームレンズ、そのズームレンズを用いる撮像装置及び交換レンズ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ズームレンズ系は、少なくとも6つ以上のパワーを有するレンズ群を有する。ズーミングの際に、各レンズ群の間隔が変化する。そして、最も像側から3つのレンズ群は、それぞれ接合レンズのみからなる。 - 実施例1(70-300mm F4-5.6)
ズーム比 3.95600
広角 中間 望遠
焦点距離 72.8000 144.7974 287.9970
Fナンバー 4.54605 5.43172 5.85441
画角 16.6501 8.3925 4.2458
像高 21.6330 21.6330 21.6330
レンズ全長 165.8343 195.6045 225.2331
バックフォーカス 22.63464 43.83449 61.26739
- 実施例2(70-200mm F4.5-5.6)
ズーム比 2.76922
広角 中間 望遠
焦点距離 72.8000 121.1461 201.5992
Fナンバー 4.65792 5.48858 5.90664
画角 16.7488 10.0452 6.0901
像高 21.6300 21.6300 21.6300
レンズ全長 145.8293 170.8178 198.1246
バックフォーカス 22.62963 38.74736 49.82147
- 実施例5(100-400mm F4-5.6)
ズーム比 3.80486
広角 中間 望遠
焦点距離 102.5002 199.9999 389.9983
Fナンバー 4.09951 5.30329 5.87210
画角 12.0879 6.1702 3.1648
像高 21.6330 21.6330 21.6330
レンズ全長 235.4476 262.8697 302.5516
バックフォーカス 19.91983 57.70275 82.14551
像高とバックフォーカスからフルサイズミラーレス(Lマウント)用のレンズのようです。70-300mm F4-5.6は既に製品化されていますが、100-400mm F4-5.6はパナソニックのLマウントには無い超望遠ズームなので、ぜひ製品化して欲しいところですね。70-200mmはF4通しのズームが既にありますが、F4.5-5.6の安価でコンパクトなレンズなら需要がありそうです。
ウォルサム
パナソニック曰く、LUMIX Sシリーズは全てのLマウントアライアンスのレンズでDFDが動作するらしいです
……のですが、パナとそれ以外のレンズではAF-Cの追随性に大きな違いが見受けられます。
リニアモーターを採用しているのがパナのレンズだけなせいもあるのでしょうが、この傾向が続くのであれば、AF性能が重視される超望遠にパナのレンズが欲しいと思っていたところです。
特許出願=製品化ではないのですぐに手にすることは難しそうですが、パナが自力で超望遠レンズを拡充する意思があること自体はうれしく感じます。
YW
100-400mm F4-5.6は使いやすそうなズームレンジのレンズですが、このバックフォーカスだとテレコンバーターは非対応でしょうかね。
あるいはRF100-500mm F4.5-7.1みたいにテレコンをつけると200-400mmの範囲でしかズームできなくなったりして…
DFDについてはレンズの焦点距離/フォーカス位置/F値が同じならボケ量はどのレンズでもおおむね一定になり、レンズ固有のデータがなくとも距離マップは作れるのでマイクロフォーサーズでも新しめの機種は他社製レンズでDFDが使われるようになっていますね。
もちろんレンズ固有のデータがあった方がDFDの精度が高くなり、コントラストAFでの追い込みが少なくて済むということはありそうですが。