富士フイルムのDOEを使用した「400mm F4」「550mm F5.6」の特許

富士フイルムが、回折光学素子を使ったAPS-C用の超望遠単焦点レンズの特許を取得しています。

IPForce

  • 特許権者:富士フイルム株式会社
    特許:7043439
    公開番号:P2020134536
    出願番号:P 2019022760
    登録日:2022-03-18
    発行日:2022-03-29
    発明の名称: 撮像レンズおよび撮像装置

  • 【発明が解決しようとする課題】
    撮像レンズは焦点距離が長くなるにつれて光学系が大型化および高重量化しやすく、特に、長焦点距離の撮像レンズはその傾向が強い。そこで、より小型化および軽量化をしようとすると、色収差および球面収差が発生してしまい、性能を確保することが難しい。
  • 特許文献に記載の光学系においては、回折光学素子の回折面での軸上光線と軸外光線の主光線の高さの差が比較的大きいため、小型化を進めようとすると軸上色収差および倍率色収差の両方を良好に補正することが難しい。
  • 本開示は、上記事情に鑑みなされたものであり、色収差および球面収差を抑えながらも、小型化および軽量化が図られた撮像レンズ、およびこの撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。

  • 実施例1(400mm F4)
    焦点距離: 388.19
    Fナンバー: 4.11
    全画角(度): 4.4

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  • 実施例4(550mm F5.6)
    焦点距離: 543.85
    Fナンバー: 5.75
    全画角(度): 3.2

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実施例のレンズ群は焦点距離と画角からAPS-C用のレンズのようです。これらのレンズにはDOE(回折光学素子)が採用されているので、富士フイルムもニコンのPFやキヤノンのDOのような超望遠レンズを検討しているのかもしれませんね。

また、実施例のレンズはOISの記載があるので手ブレ補正が搭載されているようです。フォーカシングレンズは1枚なので、AFは速そうですね。